断片日記

断片と告知

百椿図 石巻まちの本棚でのトークとワークショップのご案内

「百椿図」は仙台・火星の庭石巻・まちの本棚へ巡回いたします。

石巻・まちの本棚では展示初日の夜、トークとワークショップを開催いたします。トーク南陀楼綾繁さんをお相手に、絵を描きはじめてから現在まで、絵の仕事について、百椿図について、文字を描くことなど、お話できたらと思います。最近気づいたわたしが絵を描くときの姿勢、ほうほうの体で踏みとどまる、についても聞いていただけたらうれしいです。

トークに続けて「文字を描く」ワークショップも開催いたします。まちの本棚スタッフの方たちが探してくれた石巻や宮城に関する短い文章を、参加者ひとりが数文字ずつ受け持ち、描き、完成させます。描く、ということばはハードルが高く感じますが、紙に線や点がひける方ならどなたでも大丈夫です。うまく描く必要もありません。一緒に描きながら、文字が文字でなくなるような、そんな瞬間を目指せたらと思います。

 

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第15回いしのまき本の教室「文字を描く」トークとワークショップ

独特の描き文字で知られる武藤良子と一緒に、石巻に関するテキストを自分のスタイルで描くワークショップです 

出演  武藤良子(画家) 

聞き手 南陀楼綾繁(ライター・編集者) 

■参加費 1500円 

■日時  9月10日(土)18時から20時(開場17時半)

■定員  10名(事前予約制) 

■会場  石巻まちの本棚 

●お申込み方法 

①件名「9/10本の教室」②お名前③人数④連絡先(電話・メールアドレス) を下記メールアドレスまでお知らせください。    

メールアドレス bookishinomaki@gmail.com      

オンライン配信あり     

詳細はサイトをご覧ください

クレパスで指や手が汚れます。汚れてもいい服装でご来場ください。

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 「百椿図」石巻編 

椿の絵を中心に展示します 

■日時 2022年9月10日(土)から10月17日(月)まで  

 土・日・月のみ開催    

11時から18時まで 

■会場 石巻まちの本棚   

〒986-0822宮城県石巻市中央2-3-16

 0225-25-4953   

http://bookishinomaki.com/

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 「百椿図」仙台編 

椿の絵と本の装画や挿絵に使われた絵を展示します 

■日時 2022年9月9日(金)から10月17日(月)まで  

 火・水定休    

11時から18時まで 

■会場 book cafe 火星の庭   

〒980-0014宮城県仙台市青葉区本町1-14-30-1F 

 022-716-5335   

https://www.kaseinoniwa.com/

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「百椿図」展示期間中、スタンプラリーを開催します 

仙台〈火星の庭〉と石巻〈まちの本棚〉を回ってスタンプを集めてください 

スタンプが2つそろった方に、ポストカードを差し上げます



コロナの夏 8月19日から8月25日

8月19日金曜日

晴れ。暑い。母が作ったひき肉とナスのカレー。このカレーうまい、とS。食べながらテレビ千鳥のノブのゲーム回と、あちこちオードリー見る。Sは往来座へ。版画。夜、セブンで出来た版画と文字をスキャン。往来座で作業。本搾り。asさん、ru先輩、n、Sは来年の名画座手帳の作業をしながら、反面教師の夜倉さんの話をずっとしている。deさんは明日から実家の登米に帰るとのこと。「おかえりモネ」が好きなSは、deさん登米だって、となんども言っている。M家に寄り、届いていた「百椿図巡回展」のチラシを受け取る。意図しない白い余白が出来ていてつらい。大倉で買い物。缶チューハイ飲みながら先にS家へ帰る。夕飯は、ブロッコリーじゃが芋のコンソメ味パスタ。テレビでトトロを見ているとSが帰ってくる。Sの夕飯は、トマトセロリ、冷奴、昨晩ひなたで食べ残した焼きとん。寝落ちした映画「ミッション・インポッシブル3」を観る。毎回監督が違うそうで、毎回少しずつ雰囲気が違う。頭のなかの爆弾が爆発した途端の目がガッとなる見せ方が怖くて好きだ。荒川洋治の『過去をもつ人』に、美しい本を作る人として龜鳴屋の勝井さんが出てくる。S家泊。

東京都の感染者数、27676人。

 

8月20日土曜日

曇り。ミョウガとろろ蕎麦。探偵ナイトスクープで、スーパーなどに置かれている呼び込み君の回を見る。ずっと73キロの壁が、とうなっていたSが、見て、と言いながら体重計を抱えて来、見ると赤字で72,9キロが点滅している。Sは往来座へ。絵。夜、パルコの世界堂で買い物し、M家に寄り昨日届いた「百椿図巡回展」のチラシを抱えて往来座へ。頼まれていた入谷コピー文庫の表紙と、百椿図のチラシをnに手伝ってもらいながら配送の手配。9時から不忍ブックストリームの配信開始。ゲストは往来堂書店のオイリさんとタカハシさん。Bスポは、福井図書館のアイデアからのレファ1グランプリ。終えて、Sとnと池袋の松屋で夕飯。わたしがハンバーグ定食、nが牛丼、Sがトマたまハンバーグの飯ぬき、瓶ビールをみんなで2本。Bスポが終わったあといつも落ち込んでいるSが、今日は面白かったよね、よかったよね、と何度も言う。終電近くになりnは急いで帰り、ミニストップで買い物してSと雑司ヶ谷に帰る。眠い。S家泊。

東京都の感染者数、25277人。

 

8月21日日曜日

曇り。涼しい。かぼちゃアスパラハムのクリームパスタ。Sは往来座へ。「百椿図」巡回展の告知をはじめる。絵。夕方、ナスとアスパラで焼きびたしを作る。夜、世界堂で買い物してから往来座へ。asさん。本搾り。大倉で買い物。夕飯は、夕方作った焼きびたし、オニオンスライスルッコラの豚しゃぶサラダ、もらった揚げ物。S家泊。

東京都の感染者数、24780人。

 

8月22日月曜日

曇り。涼しい。かぼちゃ玉ねぎエリンギベーコンのリゾットもどき。Sは往来座へ。絵。夜、Hに頼まれ南池袋のヤマト急便へ。マンゴー受け取る。でかい青いマンゴー2つと、でかい完熟マンゴー3つ。往来座へ。asさん、ru先輩、saさん。本搾り。「ミッション・インポッシブル」の話、イライラする点を話していると、更年期、とru先輩に言われる。nにマンゴーふたつ、近所のuにひとつ、S家にふたつ持ち帰る。鬼子母神の前を通ると15日から26日まで閉鎖の貼り紙。夕飯は、ナスとアスパラの焼きびたし、ゴーヤチャンプルー、もらった揚げ物。揚げ物を食べすぎて胸焼けする。S兄の妻Eがコロナ陽性になりS兄は濃厚接触者で自宅待機中、とSに聞く。映画「ミッション・インポッシブル4」を観るも途中で寝落ち。S家泊。

東京都の感染者数、15085人。

 

8月23日火曜日

曇り、晴れ。暑い。ミートソースパスタ。昨晩寝落ちした「ミッション・インポッシブル4」を観る。出てくる機械がどんどんハイテクになっていく。昨日もらった緑のマンゴーをネットで調べながら切る。1個まるごと食べるのははじめて。桃とかアボカドのような丸い種かと思っていたら真ん中に薄べったい白いイカみたいな種があり驚く。三枚におろしてダイスカットして食べる。うまい、うまいね、とSと言い合う。絵と文字。Sは夕方、車で古書会館へ。夜、SとM家へ。母に野菜の肉巻きもらう。そのまま缶チューハイ飲みつつ目白通りセブンイレブンへ。金がなく店内のATMでおろすが、時間外手数料で330円も取られ卒倒しそうになる。食堂アルバイトの時給の4分の一がただおろすだけでなくなるとは。リコスで買い物。夕飯は、トマト、冷奴、野菜の肉巻き。肉巻きのオクラが固くて噛み切れず。8時半から東京MXでバラいろダンディを見る。先日取材された往来座の顔ハメ本棚が取り上げられている。長めに使われてるねー、と言うと、使いやすいように話したんだ、だんだんできるようになった、とS。映画「ミッション・インポッシブル5」を観る。S家泊。

東京都の感染者数、21770人。

 

8月24日水曜日

曇り。暑い。素麺に納豆をのせて食べる。Sは先に素麺だけを食べ、納豆としらすを混ぜたものを後から食べている。もうひとつのマンゴーも3枚におろし、エースカップのバニラをのせて食べる。昨日のとはまた味が違う、アイスがあう。Sは車の整理へ。わたしはS家とM家で、巡回展に持っていくようの絵を探しつつ、溜まっていた絵の整理。何点か選び、往来座にいたSと合流し、パルコの世界堂へ。マットだけ注文する。Sは名画座手帳会議で近くのベローチェへ。わたしはS家へ。夕飯は、トマト、豚肉にんじんネギのソーメンチャンプルー。しばらくしてS帰る。Sの夕飯は、トマト、三陸沖もずく、トースターで焼いたでかいホッケ。映画「ミッション・インポッシブル6」を観る。ru先輩が問題作と言っていたがどこが問題かわからず。毎回派手なアクションを観ているうちに話しの流れを忘れて戸惑う。公開されているシリーズをすべて観終わる。Sは観よう観ようと言うくせに、観終わると、全部観ちゃったねー、と不本意そうに言う。帰るときに金がなくて牛乳とタバコを買えなかった、とSが言うので、夜中、燃えるゴミを捨てるついでにミニストップまで散歩。ミニストップの雑誌ラックに並んでいた「&Premium」に仙台のボタンの記事。どうしてうちはこういう雑誌に出れないの?とS。タバコ、牛乳、水、トイレットペーパーなど買い帰る。そういえばS兄も熱が出たみたい、とS。『いやな感じ』高見順を読みはじめる。

東京都の感染者数、25444人。

 

8月25日木曜日

曇り。むちょすも痩せたよ、とSが言うので朝飯を食べる前に体重計にのる。たいして変わらず。ぜんぜん痩せてないじゃん、と言うと、体重計が壊れていて1キロまたは1.1キロ増えて表示されるとのこと。Sは72キロ台をキープしている。玉ねぎにんじん鶏肉のカレー、ルーはカレーの壺マイルド。TVerで、水曜日のダウンタウンで尾形さん、あちこちオードリーでチュートリアル、の回を見る。いいともにはまっているように見せていた話。Sは往来座へ。絵。夕方、ナスとピーマンの焼きびたしを作る。最近のブーム。夜、往来座へ。asさん、ru先輩。「ミッション・インポッシブル」の感想など。nは早退して往来座におらず。Sたちは手帳の帯の相談をしている。本搾り。大倉で買い物。帰り道、明治通り沿いに出来た半地下の空手道場の前を通る。道場のなかは金網で仕切られ、漫画で見るデスマッチ会場のよう。夕飯は、トマトアボカドオニオンスライスの豚しゃぶサラダ、焼きびたし、冷奴。石巻から、ワークショップひとりも申し込みがないです、とメールがくる。S家泊。

東京都の感染者数、23129人。

百椿図巡回展 仙台・石巻

個展「百椿図」巡回展のお知らせ

7月恵比寿のギャラリーまぁるで開催した個展「百椿図」は、今秋、仙台と石巻に巡回いたします。

仙台は「book cafe 火星の庭」で、石巻は「まちの本棚」での開催です。スタンプラリーも行います。仙台と石巻を回ってスタンプを集めた方に、ポストカードを差し上げます。スタンプラリーの台紙を兼ねたチラシは、book cafe 火星の庭、まちの本棚、南池袋の古書往来座で配布いたします。

石巻まちの本棚では文字を描くワークショップもおこないます。クレパスをぐっと握って一緒に文字を描きましょう。お申し込み、詳細は下記をご覧ください。

 

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 「百椿図」仙台編 

椿の絵と本の装画や挿絵に使われた絵を展示します 

■日時 2022年9月9日(金)から10月17日(月)まで  

 火・水定休    

11時から18時まで 

■会場 book cafe 火星の庭   

〒980-0014宮城県仙台市青葉区本町1-14-30-1F 

 022-716-5335   

https://www.kaseinoniwa.com/

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 「百椿図」石巻編 

椿の絵を中心に展示します 

■日時 2022年9月10日(土)から10月17日(月)まで  

 土・日・月のみ開催    

11時から18時まで 

■会場 石巻まちの本棚   

〒986-0822宮城県石巻市中央2-3-16

 0225-25-4953   

http://bookishinomaki.com/

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第15回いしのまき本の教室「文字を描く」トークとワークショップ

独特の描き文字で知られる武藤良子と一緒に、石巻に関するテキストを自分のスタイルで描くワークショップです 

出演  武藤良子(画家) 

聞き手 南陀楼綾繁(ライター・編集者) 

■参加費 1500円 

■日時  9月10日(土)18時から20時(開場17時半)

■定員  10名(事前予約制) 

■会場  石巻まちの本棚 

●お申込み方法 

①件名「9/10本の教室」②お名前③人数④連絡先(電話・メールアドレス) を下記メールアドレスまでお知らせください。    

メールアドレス bookishinomaki@gmail.com      

オンライン配信あり     

詳細はサイトをご覧ください

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「百椿図」展示期間中、スタンプラリーを開催します 

仙台〈火星の庭〉と石巻〈まちの本棚〉を回ってスタンプを集めてください 

スタンプが2つそろった方に、ポストカードを差し上げます

 

コロナの夏 8月12日から8月18日

8月12日金曜日

曇り、風。昨晩の鍋の残りの汁にチンした飯と卵とネギを入れた雑炊。Sは往来座へ。夕方、副都心線で渋谷まで。道にピンクのころころした何かが転がっているとよく見るとサルスベリの花。Bunkamuraの手前あたりから松濤美術館に続く道の街路樹にサルスベリが植えられている。松濤美術館へ津田青楓展を観に行くが、入り口が閉まっている。近寄ってみると本日休館の貼り紙。14日までの展示で金曜が休みだとは思わなかった。同じような人がもうひとり入り口の前で佇んでいる。まっすぐ帰るのも悲しいので、Bunkamuraナディッフを見、新しくなったパルコのあたりから代々木公園を抜け、新しい原宿駅の前を通り、北参道まで歩く。昔このあたりをよく歩いた、エスニック屋に行った、映画館に行った、本屋に行った、と自分が知っている景色を探してしまい、ないとある、を繰り返しながら歩く。学生のころ渋谷周辺のエスニック雑貨屋が好きでよく買い物をした。むげん堂、cosicosiはまだあったが、公園通りの坂の途中の右手の雑貨屋、むげん堂の横の路地を入った雑貨屋とどんつきのチチカカはなくなっていた。北参道から副都心線雑司ヶ谷に帰る。リコスで買い物。S家へ。uにもらったナスとリコスで買ったオクラで焼きびたしを作る。展示観られず、やる気なくだらだら過ごす。夜、風雨。往来座へ。ru先輩。本搾り。9月の仙台行きの新幹線を予約する。テレビの話が来た、とS。高校生のとき巨人ファンの女の子とふたりで後楽園に巨人中日戦を見に行ったら槇原がいきなり7点も取られてどうしようかと思った、とru先輩。夕飯は、トマトセロリスモークチキン、トースターで焼いたさつま揚げ、ナスとオクラの焼きびたし、冷奴。NHKドキュメント72時間のベスト8から6を見る。北大の寮が楽しそう。S家泊。

東京都の感染者数、20401人。

 

8月13日土曜日

大雨、台風。納豆ご飯。Sは納豆ご飯のうえに鮭の中骨をのせて食べている。今日店開けるの?とSに聞くと、ちょっと考えると言いながら便所に行き、今日はやめる、と言いながら出てくる。店でやることはある、と言いながらSは往来座へ。ネットで松濤美術館の予約。昼過ぎ、雨がやんだのでS家を出る。副都心線で渋谷まで、地下道を通って109まで。地上に出るとまだ雨はやんでいる。松濤美術館の津田青楓展へ。明日14日で終わりだが台風予報のせいか、ほぼ貸し切りくらい人がいない。観ていると脳がすーっとする。2階を観て地下を観てまた2階を観てを繰り返す。汗で濡れたTシャツがクーラーで冷え限界になったので出る。図録を買う。副都心線で池袋まで。西武のトップスでチーズケーキを買う。8月からプレートとロウソクが有料になったと言われ、ロウソクだけつけてもらう。往来座へ。ドアには台風のため本日休業の貼り紙。asさん、ru先輩、nとSが名画座手帳の会議をしている。nは今日が誕生日、ケーキを渡しロウソクを吹き消しみんなで切り分けて食べる。asさんが買ってきていたケーキも食べる。トップスのチーズケーキうまい。大倉で買い物してS家へ。買った図録を観て過ごす。夕飯は、ベーコンブロッコリーじゃが芋のジェノベーゼパスタ。9時ごろSが帰る。Sの夕飯は、枝豆、切り昆布、カツオのたたきの大量薬味のせ。切り昆布を食べ、これ今日買った?なんか変、腐ってるってほどじゃないけど納豆みたい、とS。捨てる。枝豆も、ひとつ変な味だった、とS。ものが腐りやすい。台所でSに髪を刈り上げてもらう。Sは自分で頭を刈り、切り残しの部分だけわたしが刈る。映画「ミッション・インポッシブル」を観る。これからこのメンバーでがんばるのかなと思っていたらいきなりみんな死んでびっくりする。S家泊。

東京都の感染者数、23773人。

 

8月14日日曜日

曇り。暑い。ミートソースのショートパスタ。今日は大事なお客さんが来る、テレビが来る、早めに行かなきゃ、と言っていたSが、いつでも見られるユーチューブをだらだら見続けているのにいらいらし、早く行け、と叫ぶ。Sは往来座へ。洗濯。絵。夜、往来座へ。ru先輩。本搾り。アイコのカブトムシと鬼束ちひろの月光、あたしすげーうまいよ、とn。中森明菜のタトゥーって曲難しくてひとりだと歌えないんですよ、明菜と一緒じゃないと、とru先輩。nが最近はまっているという玉置浩二徹子の部屋に出ているユーチューブを見、そこから懐かしの歌謡曲を見ながらだらだら酒を飲み続ける。ハナマサで買い物。夕飯は、オニオンスライス水菜アスパラトマトの豚しゃぶサラダ、冷奴、トースターで焼いたさつま揚げ。S家泊。

東京都の感染者数、22740人。

 

8月15日月曜日

曇り。暑い。ミョウガ納豆ご飯。Sは往来座へ。チラシ制作続き、修正。夕方、副都心線で中目黒まで。ホームでuとmiと合流し、そのまま田園調布まで。ホーム階は地下にあり、エスカレーターをのぼると改札、出ると屋外のホールのような場所で、左手の階段のうえに旧田園調布駅がきれいに残されている。旧駅舎の前にはベンチと池と放射状にのびる道。ベンチに座ってmiが買ってきた塩ロールパンを食べる。駅の反対側に出、商店街の坂をおりていく。途中の和菓子屋でuとmiがいちじく餅を買い、道のベンチに座って食べる。この町は、街灯の横とか、広場とか、ちょっとしたところにベンチが置かれている。六間通りをてきとうなところで左折、環八に出、田園調布学園の横の住宅地を入っていく。中原街道呑川がぶつかるところから呑川沿いを池上に向かって歩く。左手の住宅地のなかに銭湯「稲荷湯」を見つける。切り替えしのような屋根、右手にコインランドリー、左手に銭湯の入り口がある。外の壁に「閉店のご挨拶 この度機械類の老朽化にともない8月20日をもって閉店させて頂く事になりました長い間本当にありがとうございました」と書かれた紙が貼られ、その横に8月のカレンダーも貼られ、21日から先は日にちに赤の二重線が引かれ下に赤字で「長い間ありがとうございました」と書かれている。花王石鹸の赤いのれんをくぐると右手と左手に下足箱、右手前に熱帯魚の大きな水槽、正面に入り口、入ると右手にフロント、奥にテレビと椅子が並ぶ小さなロビーがある。入浴代500円を払うと、麻風呂宣言、と箱に書かれた麻のタオルをくれる。左手に女湯の入り口。脱衣所。右手と左手の壁沿いにロッカー、真ん中に島ベンチ。ロッカーの扉の色は辛子色、正面の洗い場入り口左手に置かれた赤いお釜型の椅子も、ロッカーに合わせたようにシートは黄色だ。洗い場。入り口の両脇に立ちシャワー、正面にかけ湯用なのかシャワーがひとつ。右手から立ちシャワー、別料金のサウナ、右手の壁沿いに水風呂、大きな湯船を区切って泡、ジェット、マッサージと並び、ボイラー室に行く花道のような通路を挟んで黒湯の温泉の湯船がある。温泉は端の積んである石から湯が流れ落ちている。右手の湯船のうえの壁には、横にどーんと長いモザイクタイル絵。横に連なる山並みのしたに水辺、水には船頭ふたりをのせた材木を運んでいるのか丸太の船なのかが浮かび、左端には滝が流れ落ちている。山の上から出ている白い雲がしゅぱーっと広がっていてかっこいい。なんとなく川のような気がするが、どこだかさっぱりわからない、とmiとuと話す。正面と左手の壁沿いにはカラン。真ん中には、横列の島カランが2列、前後に2つずつカランがついているが、一人分ずつきっちり衝立で区切られている。男湯と女湯の境の壁の上は透明なガラスが上から下までまでぴっちりはめられている。水風呂と湯を繰り返して何度も入る。フロントの女将さんに銭湯遍路の判子をもらう。ここは昭和25年から、そのころはほら昔の建物だったんだけど、平成何年だったかしらにリニューアルして、モザイク絵?あれはどこだったかしら、と笑っている。血圧を測りつつロビーでふたりを待つ。出てきたmiに血圧が低いと言われる。壁には、川崎フロンターレ26周年記念の「川崎・大田銭湯大スタンプラリー」のポスターが貼られている。すぐ近くの希望ヶ丘商店街を石川台に向かって歩く。途中のスーパーで缶ビール買い飲みながら、どこか飲める場所を探しながら。中原街道を越え、住宅地に入っていくと東京工業大学、構内を抜けると大岡山の駅に出る。すぐ横の商店街を入った先の左手にあった居酒屋やかんに入る。生ビール、白ホッピーセット、ミョウガの天ぷら、たるたる鶏天、げそ天、ラム串、焼き鳥、ニラ玉、ジャガバタ。コロナ禍で人と話す機会が減りとっさのことばで出なくなった、最近の頭にきた話など。シメを求めて都立大学まで歩き、銀水という角地のラーメン屋へ入る。カウンターに並びmiが焼きそば、uとわたしがラーメンを頼む。600円。都立大学から副都心線直通で雑司ヶ谷に帰る。uと別れ、ファミマで買い物してS家へ。電話するとSは往来座でまだ仕事中とのこと。0時過ぎ、S帰る。Sは冷奴とファミマで買った焼き鳥と冷蔵庫にあった卵を炒めて食べている。ラーメンで体が重い。あと何回飲んだ後にラーメンを食べられるのか、とさっきmiとuが言っていたのを思い出す。S家泊。

東京都の感染者数、23135人。

 

8月16日火曜日

曇り、晴れ。玉ねぎ人参トマト豚肉のカレー、ルーはカレーの壺マイルド。Sは休日、布団に転がりビリヤードの動画を見るか、テレビで高校野球を見るかしている。往来座へ行き、店のパソコンでファイル作り。作った画像をプリントアウトしてみるもどうにも納得いかず。夜、S家に戻り、Sと缶チューハイを飲みながら散歩。イケサンパークを抜け、東池袋マルエツで買い物。夕飯は、オニオンスライス、ホットプレートで焼肉。シメに7月半ばで賞味期限が切れていた麺で焼きそば。映画「ミッション・インポッシブル2」を観る。大事なひとが死にかけているのに、銃もあるのに、殴り合いで勝負を決めようとするのはどうしてなのか、イーサンの優しさの表現なのか。S家泊。

東京都の感染者数、23511人。

 

8月17日水曜日

雨、曇り。かえる食堂の赤坦々を入れた中華三昧酸辣湯麺味。Sはサッポロ一番しょうゆ味。Sは昨晩残った肉を焼いてチンしたご飯のうえにのせた焼肉丼も食べている。相席食堂に旦過市場が映る。昨晩の焼肉で残ったピーマンとかぼちゃにナスを足して焼きびたしを作る。印刷会社にチラシを入稿。M家に帰り、装画を描いた本を持ち、セブンイレブンでスキャン作業。終えて、往来座でパソコン作業。Sはひとりでビリヤードへ。夜、Sが戻り缶チューハイ飲みつつ一緒に池袋へ、銀行でチラシ代の振込、セブンイレブンで印刷、東池袋マルエツで買い物して帰る。夕飯は、チャーシューのピーマン和え、さっき作った焼きびたし、さばのみりん干し。映画「ミッション・インポッシブル3」を観るも途中で寝落ちする。M家泊。

東京都の感染者数、28416人。

 

8月18日木曜日

雨、晴れ。目玉焼きご飯。開店前の往来座で作業。昼過ぎ、丸ノ内線で後楽園まで。早く着きすぎ後楽園の周りをうろうろして過ごす。待ち合わせの時間になり、打ち合わせの場所へ。終えて、また後楽園駅まで歩いて戻る。途中、大きな石碑があり見ると、第二次世界大戦で亡くなった野球選手たちの碑で、鎮魂の碑、と大きく刻まれ、白い花がそえられている。丸ノ内線で池袋に戻り、S家へ。版画。夜、パルコの世界堂で買い物、ツルハでも買い物して、往来座へ。ru先輩。「ミッション・インポッシブル」の2まで観た話をすると、2の監督は鳩を出すのと、回る演出が多いと教えてもらう。確かに鳩がいろんなところで映り、人やバイクがぐるぐる回っていたなと思い出す。あと20時間しかないってなったとき、イーサンが時計のタイマーをさっと20時間に合わせるとこがいいんですよ、あれがディカプリオだったらうぉーって叫んでると思うんだけど、とru先輩。朝倉さんと真逆の人、夜倉さんの話。閉店後、Sとnと池袋にできたやんばるへ行こうとするもラストオーダー間際で諦め、文芸坐そばのひなたへ。生ビール、白ホッピーセット、焼きとん、きゅうりの一本付、ポテトサラダ、煮込み。次回のBスポの打ち合わせ。焼きとんを頼み過ぎて食べきれず、店員さんが持ち帰りのパックをくれる。nと池袋駅前で別れ、S家に帰る。夜道が涼しい、秋の気配がする。S家泊。

東京都の感染者数、27453人。

コロナの夏 8月5日から8月11日

8月5日金曜日

曇り。涼しい。納豆ミョウガ蕎麦。Sはミョウガ蕎麦。TVerあらびき団の第二弾を見る。Sは往来座へ。絵。文字。夜、セブンイレブンでスキャン。パルコの世界堂で画材を買い、三省堂書店で『スキップとローファー』5、6、7巻を買い、往来座へ。久しぶりのasさん、ru先輩、deさん、saさん。ハナマサとツルハで買い物。夕飯は、豚しゃぶ小松菜豆もやし鍋。Sは「家族ゲーム」の続きを見ている。『スキップとローファー』を読んで寝る。S家泊。

東京都の感染者数、37767人。

 

8月6日土曜日

曇り。涼しい。玉ねぎナスベーコンのトマトパスタ。Sは往来座へ。昼過ぎ、歩いて雑司ヶ谷の買い取り先へ。しばらくしてZA先輩、車でSが来る。わたしがダンボールに本を詰め、SとZA先輩がダンボールを車に積んでいく。終えて、自販機で買った茶を飲んで解散。Kへ、帳簿。最近近くに出来たワインとスイーツのマリアージュの店のことなど。S家に帰り、帳簿書き、検印紙の版画を制作。夜、Kへ帳簿を戻し、往来座へ。チラシの制作。uが来、実家から送られてきたという野菜をもらう。細長い紐ナス、ピーマン、トマト。西武にサブスクの花をもらいに行った帰りに本搾り持ってまた寄ってくれる。手に小型のパイナップルみたいな花を持っている。死んだとき棺桶になにを入れて欲しいか、uは牡蠣、nはエビとパクチー、Sはベンジンと本ドラック、わたしはファミマのおいしい麦チョコをお棺に、お焼香はかつおみりんで、と決まる。ハナマサで買い物。夕飯は、トマト、さつま揚げ、豚肉じゃが芋ピーマン炒め。S家泊。

東京都の感染者数、30970人。

 

8月7日日曜日

曇り。明太子パスタ。パスタのうえに昨日uにもらったシソをたくさんのせる。食べ終わったあと、明太パスタおいしいなー、と何度もSが言う。NHK高校野球をつけると星稜が負けている。あまりに点差がつくと辛い、どうしても負けているほうに気持ちが動く。Sは往来座へ。絵。暑い。夜、往来座へ。Sは奥で名画座手帳の座席表をイラレで作っている。本搾り。大倉で買い物。Sがどうしてもビリヤードがやりたいと言うので、ひとりで先に帰る。夕飯は、トマト、もらった揚げ物、ネギと卵を入れた辛麺。10時過ぎS帰る。1時間だけビリヤードをやったとのこと。Sの夕飯は、トマトセロリ、冷奴、もらった揚げ物。『生きものたちの部屋』読み終わる。Sはぶつぶつ言いながら『スキップとローファー』を読んでいる。S家泊。

東京都の感染者数、26313人。

 

8月8日月曜日

晴れ。ミョウガ納豆ご飯。Sは昨日の残りの明太子を飯にのせて食べている。唐仁原教久さんの訃報をツイッターで知る。7月6日、71歳。HBギャラリー、HBコンペで言い表せないくらいお世話になった。HBコンペで入賞しグループ展と個展が出来たときはうれしかった。毎週金曜日にギャラリーに行くと、オープニングパーティに集まったたくさんのイラストレーターたちに直接会えた。そのまま近くのそば屋に飲みに行くこともよくあった。唐仁原さん、藤枝リュウジさん、和田誠さん、宇野亜喜良さん、本のなかでしか知らなかった人たちに直に触れられる場所だった。その輪のなかに一瞬でも入れてもらえたことがうれしかった。HBコンペの冊子に絵を使ってもらい、Tシャツも作ってもらった。黒地に白のインクで鳥の線画が描いてあるTシャツ、いまも着ている。唐仁原さんとは20歳違う。わたしがHBに通っていたころ、唐仁原さんはいまのわたしと同じくらいの年だったはず。イラストレーターとしてすでに名が知れ、デザイン事務所とギャラリーを青山に持ち、若手のためにコンペもやり、入賞者には無料でギャラリーを提供していた。あまりにも大きい。Sは往来座へ。店を閉めながら店内で先日買い取りした本の仕分け作業をするとのこと。絵。夕方、uにもらった紐なすで焼きびたしを作る。夜、往来座へ。チラシ制作。進まず。asさん、ru先輩。本搾り。大倉で買い物。夕飯は、トマトセロリアスパラ、もらった揚げ物、冷奴。焼きびたしは冷蔵庫に入れたまま食べるの忘れた。読むものがない、とSに言うと、『過去をもつ人』荒川洋治を渡してくる。S家泊。

東京都の感染者数、17884人。

 

8月9日火曜日

晴れ。暑い。ミートソースパスタ。uにもらったバジルを入れる。うまい。最近食べ終わったあとの食器をSがたまーに洗っている。Sは休日、布団に転がりビリヤードの動画を見るか、不忍の動画を見るか、ブログを書くかしている。絵。夕方、S家を出、サンシャイン60近くのATMで金をおろし、サンシャインの成城石井でカレーの壺マイルドを買う。S家に戻りチラシ制作の続き。夜、宇田さんとはっちと柴崎さんのジュンク堂オンライントーク見るが、S家のWi-Fi弱くぶつぎりになる。あきらめてSとファミマで買った缶チューハイを飲みつつM家まで散歩。母にピーマンの肉詰めもらう。飲み歩きながらポプラへ、買い物。雑司ヶ谷公園を通って帰る。夕飯は、昨日作ったナスとピーマンの焼きびたし、母にもらったピーマンの肉詰め。ru先輩おすすめの映画「コーダ 愛のうた」を観る。S家泊。

東京都の感染者数、29115人。

 

8月10日水曜日

晴れ。暑い。玉ねぎナス豚肉のカレー、ルーはカレーの壺マイルド。昨晩の宇田さんのオンライントークをユーチューブのアーカイブで見直し。話しを聞きに行く人、店に座っていたら勝手に話しをする人が来る人、人が話しているのを横で聞いている人。偶然性。なんでもないことをどうやったら聞けるか。伝聞。Sは休日、布団に転がりまたビリヤードの動画を見るか、不忍の動画を見るかしている。絵。夕方、Sと缶ビール飲みつつ目白台を散歩。東大分院のころから生えていた庭の大きな木が切られ分院時代の塀も壊されている。護国寺マルエツで買い物。本搾り飲みつつ帰る。夕飯は、オニオンスライスアボカド生ハムのサラダ、マルエツで買った唐揚げ、マルエツで買ったカツオのたたきに薬味をいっぱいのせたもの。tuちが昔何度か観たと言っていた映画「ニューシネマパラダイス」を観る。学生のころシネスイッチ銀座で観ている。最後は覚えていたが、サボテンを皿にしてサラダを食べるとこ、この広場は俺のものだと叫ぶおじさん、など細かいところはさっぱり忘れていた。もっと感傷的な映画だと思ってた、こんないい映画だとは思わなかった、とS。観終わりツイッターを眺めると旦過市場の火災のニュース。小倉昭和館の看板が炎に包まれている映像が映る。見ていると苦しくなるのでもうニュースは見たくない、とSに言う。S家泊。

東京都の感染者数、34243人。

 

8月11日木曜日

曇り。暑い。ベーコン玉ねぎバジルのトマトソースパスタ。松濤美術館に行くつもりだったがSが、今日山の日だ、休日だ、というのでやめる。Sは往来座へ。絵。夜、往来座へ。ru先輩に「コーダ 愛のうた」の感想など。タイトル文字の背景の水平線、秘密の水辺で丸太で浮き沈みしながら遊ぶふたり、から映画的表現とはなにかの話。ハナマサで買い物。夕飯は、豚しゃぶ水菜豆もやし鍋。金沢で買ったとり野菜味噌で汁を作る。この汁うまい、となんどもSが言う。S家泊。

東京都の感染者数、31247人。

コロナの夏 7月29日から8月4日

7月29日金曜日

晴れ。暑い。もらったラタトゥイユにショートパスタ。TVerであちこちオードリー。Sは往来座へ。絵。夜、世界堂へ。買い物。往来座へ。nがダブリンのめずちゃんへ荷物の手配をしてくれる。配送代が高く、Sとnとわたしで割ってもひとり2700円する。ru先輩。本搾り。uが来、新潟山形旅行の土産の水なす、枝豆、ミニトマトをくれる。夕飯は、土産の枝豆、土産の生食用の水なすをスライスしてオリーブオイルと塩をかけたもの、オニオンスライスルッコラアボカドミニトマトローストポークサラダ、じゃが芋ピーマンイカ炒め。枝豆には、湯あがり娘、と名前がついている。「家族ゲーム」見るも途中で寝る。S家泊。

東京都の感染者数、36814人。

 

7月30日土曜日

晴れ。暑い。もらった粒こしょうのスープにカレーのルーを足したカレー。ナイツ塙のユーチューブで、反社の虎。Sは往来座へ。絵。夜、往来座へ。saさん。本搾り。どうやったら金持ちになれるか、売れる商品はなにかを飲みながら考え、うんこの絵本を描くことを提案される。外から怒声が聞こえ顔を出すと、隣のローソン100の前で男ふたりが、マスクをするしないで喧嘩をしている。店長のKさんが間に入るがもめ続けている。本搾りを買いに行ったついでにレジのsさんに、警察に通報しようか、と聞くと大丈夫とのこと。しばらくすると警官が三人やって来、男たちを囲み話し合っている。夕飯は、トマトセロリアスパラ、ローソン100で買ったスモークサラダチキン、トースターで焼いたごぼう天とuにもらった栃尾揚げ。栃尾揚げにはネギと刻んだ生姜をたくさんのせた。うまい。「家族ゲーム」を見ながらまた寝落ちする。S家泊。

東京都の感染者数、33466人。

 

7月31日日曜日

晴れ。暑い。玉ねぎベーコンナスのトマトパスタ。Sは往来座へ、今日はnがかんぺ休みでSが一日店番の日。隣りの部屋でユーチューブで配信しているフジロックを流しながら絵。夕方、東通りのドーナツ屋へ。焼き菓子とシュークリームを買う。往来座へ。7時前、Aさん来店。原画を持って来てくださる。金沢みやげの焼鯖スモークとホタルイカとお菓子をいただき、お返しに買っておいた焼き菓子とシュークリームを渡す。Aさんが来ると誘っていたsaさんにもシュークリームを渡す。われわれだけ本搾り飲みつつ焼き鯖をつまむ。焼き鯖がべらぼーにうまい。本当はAさんと往来座で一杯やるつもりだったが感染者数が増えたために延期となった。Aさんは銀座の定宿へ。大倉で買い物。夕飯は、トマトアボカド豆の和え物、冷奴、母にもらったささみの味噌漬けとピーマン炒め。尾崎一雄の「薄気味の悪さ」読み終わる。連日、旧統一教会自民党の癒着、それも岸総理時代からだった、とニュースで流れる。自民党が弱いところから金を引っ張るだけ引っ張っていく理由がこれだったのかと腑に落ちる。うちの墓もある雑司ヶ谷の法明寺の墓地の壁には自民党のポスターがベタベタ貼られていてずーっと嫌だなぁと思っていたが、統一教会との癒着がわかっても貼り続けるんだろうか、日蓮宗の寺としてそれはどうなのか。S家泊。

東京都の感染者数、31541人。

 

8月1日月曜日

晴れ。暑い。納豆ミョウガ蕎麦。今日は室生犀星の誕生日で、金沢の室生犀星記念館の20周年記念日。ヒルナンデスではフワちゃんが飛行機旅で那覇に行っている。Sと歩いて池袋西口の自転車保管所へ。途中、東通りの歩道で動けなくなっているすずめを拾う。すぐ横のマンションの草茫々の木陰に移し、自販機で買った水をかけてやるとクチバシに伝った水を飲んでいる。西口の保管所でSがビリヤード中に撤去されていた自転車の受け取り。Sは往来座へ。わたしは西友で明日のつまみと掃除道具を買いS家へ。少し片付け。夜、往来座へ。Sは高い商品をたくさんネットに出したとのこと。本搾り飲みつつSと西口のメトロポリタンホテルへ。ロビーでtuちとtaちゃんと待ち合わせ。近くの蘭蘭へ。生ビール、干し豆腐、餃子、じゃが芋の揚げたの、鶏肉とカシューナッツの炒めもの、ピーマンまるごと炒め、など。昨日は吉祥寺のパルコに搬入、今日は神保町の古書会館へ、とおつかれのふたり。古書会館の隅っこ、のぺり、手紙のその後、巡回展の時期など。メトロポリタンの前でSとtaちゃんが握手をして別れる。ツルハとハナマサで買い物して帰る。暑すぎて枕にアイスノンを仕込んで寝る。S家泊。

東京都の感染者数、21958人。

 

8月2日火曜日

晴れ。暑い。ミョウガ納豆ご飯。Sと部屋便所廊下の掃除。マイペットで床を拭くとさっぱりして気持ちがいい。枝豆を茹で、とうもろこしをチンし、お菓子をテーブルに並べる。3時半過ぎ、uがニンテンドースイッチを持ってやってくる。ギンギンに冷やしていた缶ビールをやりつつスーパーマリオやなんかで遊んでいるうちにZA先輩が1時間遅れてやってくる。4人で昨年出た新しい桃鉄を20年設定ではじめる。Sが言い続けていた土地は吹き飛ばされない神話が崩れる。狙った目がばしばし決まりわたしが1番になれたが、夜10時近くまでやっても6年目までしか出来ず。終電を気にするZA先輩を都電の雑司が谷停留所まで送り、uとファミマで別れ、買い物して帰る。寝るときに読むものがない、と騒いでいると、これ読みなと『生きものたちの部屋』宮本輝、をSが持ってくる。S家泊。

東京都の感染者数、30842人。

 

8月3日水曜日

晴れ。暑い。かき玉うどん。TVerあらびき団、スパイシーガーリックが楽しい。Sは明日の買い取りの支度でダイハルにダンボールを買いに行く。絵。雷が鳴り続けるが雑司が谷は降らず。夕方、S帰る。同じような絵を4枚描きSに見せると、わたしが気に入っているのは整い過ぎていると言い、こっちのほうがいいと違う絵をすすめてくる。夜、缶ビールを飲みつつM家へ。金沢から届いた『梅 上井正三詩集』と『天上の櫻 宮崎孝政詩選集』を受け取る。どちらも装画、扉、検印紙の絵を担当した。Kさんからのメモには「ムトーさま ようやく売りに出しました。すまんです。」とある。上井正三の版画を送ったのは去年の春だったか夏だったか。出るまで本当に長かった。uの家のポストに忘れ物のニンテンドースイッチを入れる。ピアゴで買い物していると、外の看板を見たSが、ピアゴじゃない、リコスになってる、と叫ぶ。本搾り飲みつつ帰る。夕飯は、トマトオニオンスライスセロリ生ハムのサラダ、冷奴、トースターで焼いたさつま揚げ。Sは韓国のりもばりばり食べている。届いた詩集を読み直し、ブログとツイッターにあげる。『生きものたちの部屋』続き読む。S家泊。

東京都の感染者数、38940人。

 

8月4日木曜日

曇り、雨。涼しい。Sが今日は量の多い買い取りだからしっかり食べたいと言うので、ひき肉玉ねぎナストマトのジャワカレー中辛。Sは飯のうえにツナ缶を一缶分のせ、そのうえからカレーをかけて食べている。Sは往来座へ。昼過ぎ、家に寄ってから往来座へ。Sと手伝いに来てくれたZA先輩と3人で車で雑司ヶ谷の買い取り先へ。先に来ていたJさんに挨拶。Sが用意していたダンボールに本を詰めていく。夕方で一旦終え、SとZA先輩は車で往来座へ、わたしは歩いて戻る。途中、土砂降りでびしょ濡れになる。SとZA先輩と都電で鬼子母神前から向原へ。ZA先輩と久しぶりに銭湯「大塚記念湯」へ。8月は毎週いろんな湯が楽しめるそうで、今日は冷やしメロンの湯。大好きなぬる湯がかき氷のような緑色に染まり、横の水風呂がハッカの香りの真っ青な水になっている。ぬる湯と水風呂の往復が気持ちがいい。銭湯嫌いのSは雨のなか公園へ行っていたそうで、濡れている遊具がぼくみたい、とS。湯上がりにどうぞ、とSが買っていた缶ビールもらって飲む。四文屋へ。生ビール、かち割りワイン、焼きとんいろいろ、刺しの盛り合わせ、キャベツ、もつ煮込み、枝豆、栃尾揚げ。好きなドラマ、映画、漫画の話から、酔っ払って『はいからさんが通る』のすごさを熱弁する。大塚から都電に乗って帰るZA先輩を見送り、山下書店で今日の買い取りのギャラとして『スキップとローファー』の1巻から4巻までとBRUTUSの棚特集を買ってもらう。歩いて雑司ヶ谷に帰る。S家泊。

東京都の感染者数、35339人。

『天上の櫻 宮崎孝政詩選集』

編者の芝雪さんの後書きによると、宮崎孝政は明治三十三年(1900年)生まれ。出身は石川県鹿島郡徳田村。七尾中学を中退後、杉江重英らが創刊した詩誌『森林』に参加。大正九年(1920年)から母校の徳田小学校で代用教員を勤めながら、石川が生んだ詩人室生犀星を目標に詩を書き、その犀星が母を手紙で説得し、大正十五年(1926年)宮崎孝政は妻と二人の子供を残し上京する。本書は、『宮崎孝政全詩集』(龜鳴屋私家版)を底本とし、編者の芝雪さんが「孝政の好きな詩を選び好きな順に編めた」本になります。龜鳴屋の「置き去り詩人文庫」というシリーズの二冊目になります。

龜鳴屋から刊行された『宮崎孝政全詩集』がありますが、ほとんどの人が宮崎孝政が書いた詩を知らないと思いますので、詩集の中からわたしの好きな詩を四編ご紹介いたします。

 

「天上の櫻」

櫻の花はちらないのだ

いく日かののちに

すこしづつ枝から天へせりのぼつて

天でまた ぼんやり咲くのだそうだ

 

夕暮れの底に

人聲もないとき

部室で子供がうつうつ微睡(まどろ)でゐるとき

静かな部室の窓口に

うすあをいカーテンを下ろしながら

櫻の花はこつそりと

天へせりのぼつてゆくのだそうだ

 

青葉の陰影で

目がさめ

子供は冷たくなつた白い蹠(あしうら)をゆすつて

母親をよんで泣きしきる頃

天ではまた

賑やかな花見がはじまるのだそうだ。

 

「平凡日記(一)」

わたしは雀になつてゐた

この雀には

一粒一粒の米が眩ゆく光つてみえた

それで 掌の上に

なんど米粒をすかしてみたかわからない。

 

わたしの背後は竹藪でなかつたけれど

破れ障子のつめたいかげで

地上にこぼれた落穂をみつけた雀のやうに

わたしは自分のかしいだ米粒の姿を見た。

 

さくさくさくとかしいでみて

どうして淚が落ちてくるのか

雀に淚はをかしいな。

 

月の光にまろびこ

米粒がみんな小佛のやうで

なんだか

今夜生きてゐるのが、勿體ない。

 

「藤の花 その四」

乳くびをあたへられた犬ころは

ひとつひとつ乳くびを噛んでねた

私だけには乳くびがなかつたので

泣きながら何處かで一つ探さねばならなかつた

やつと乳くびを見付けたと思つたら

それは藤の花だつた

それでも藤の花をいつまでも見てゐたら

おなかがふくれて眠くなつた幼い日があつた。

 

「からす瓜の詩」

まつかなからす瓜をみてゐたら

わたしの目がいたくなつた

きびしい霜のまつしろな庭の

ぼんやり吊りさがつてゐるからす瓜をみてゐたら

こころも痛んできた。

 

からす瓜のまるいすがたを

わたしの目はいくたびとなくさすり

からす瓜をまくらにしてねた

わたしの幼い日がいたましくよみがへつた

そとでねて そとでねてと

わたしの心は家からはなれて外でねたころ

からす瓜は 外でねる子のまくらだとおもつた。

 

ああ からす瓜がうごいてゐる

まつかに燃えてうごいてゐる

この世に生きてなすこともないからす瓜が

わたしには

ふかく心にひかれる夢のまくらだ

なすこともなくこの世に生きながらへ

ぼんやりうごいてゐるからす瓜

もつと まつかに燃えるがよい

霜をゆすつて動いてくれ

平凡なわたしをなぐさめるからす瓜。

空もまつさをで

おのづと心のしんとする朝

目に淚をためて

からす瓜を見てゐたら

からす瓜は赤坊のような氣がした。

 

わたしも

この世にうまれてきたころ

からす瓜のような格好をして垣根のそとで

ぼんやり吊りさがつてゐたのだろう。

 

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