断片日記

断片と告知

2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

六花亭

目白のブックギャラリーポポタムへ。「イラクより、子どもの絵と雑貨」展を見る。イラクの子どもたちが描いた絵をパッケージに使った「六花亭」のチョコレートを買う。「I LOVE YOU」と幼い字で描かれたパッケージには、マスクをしている子どもや、地雷で足…

貧乏の味方

飯を奢ってくれる人、酒を奢ってくれる人、お金持ちの人、同じくらい貧乏な人、いい絵だねといってくれる人、絵の仕事をくれる人、夜中に電話しても怒らない人、2000円で泊まれる安宿、近くの図書館、貰ったビール券、美術館の招待券、ただで入れるギャラリ…

バイク便

出来ました、と電話すると、わかりました、とバイク便がやってくる。よろしくお願いします、と原画を渡し、確かにお預かりしました、と伝票を返される。数十分後に、お届けいたしました、と業務終了の電話があり、ご苦労様でした、と答えて終わる。雨が降る…

ブルゴーニュ岡島

早稲田のお2人から飲みの誘いの電話。飲み、しかも奢り、の誘いを断わるはずもなく、夕闇の中、いそいそと早稲田を目指して歩く。10分遅刻して居酒屋に到着。生ビールをぐびー。あーおいしい。普通に飲んでもおいしいのに、タダ酒かと思うと尚おいしい。自腹…

殺伐

殺伐とした絵を描こうと、がりがりと黒い線を走らせる。もっと切羽詰った、どうしようもできないような、そんな絵が描いてみたい。

梅月湯

新宿のベルクで昼飯を食べる。新宿は学生の頃からの馴染みの町の1つだが、ここベルクに入るのははじめてだ。店の前をよく通りながらも中に入ることがなかったのは、イチゲンさんには入りずらい雰囲気だったからだ。狭い店の中に、大人の、常連の、人たちがひ…

トキワ荘2007

フジテレビの深夜に放送していたドキュメンタリー番組「トキワ荘2007 わたしたちのマンガ道」を見る。墨田区のどこかで、漫画家を目指す女性たちが、NPOが管理する一軒家で集団生活を送っている。商業誌デビューは果たしているが続きが描けない人、まだデビ…

カウンターの7人

昼過ぎ、かえる食堂のドアを開ける。入り口すぐの椅子には、かえる食堂常連のSさんとお友達が座っている。こんにちは、と挨拶をして、空いていたカウンターの1番奥の席に着く。いつもの、とみどりのカレーご飯大盛り辛め、を注文する。しばらく待つと目の前…

アラスカ

2月に行われるグループ展は、それぞれが好きな国を選び、15人が描いた15ヶ国の絵が展示される。私が選んだ国は「アラスカ」で、行ったこともないこの国の絵を、2月の中旬までに描かなければならない。寒い国も、寒い土地も、嫌いだった。将来住むなら沖縄よ…

九九

図書館で借りた重たい文庫を読みながら、寝返りをうつ。上にすると重く、下にすると両腕が痺れ、右下にすると右腕が痺れ、左下にすると左腕が痺れる。腕の痺れに負けて、栞を挟んで本を置く。電気を消して布団の中で目をつぶる。アクビばかり口から出る。寝…

睫毛

ナンダロウさんに貰った2000円分の図書カードを握り締め、迷うことなく「佐野繁次郎装幀集成」を買う。絵もいいけど、描き文字もいいな、パピエ・コレもいいな、と眺めていると、1人の女性に目がいく。1947年あたりの挿画から何度も登場しているこの人。パー…

絶叫!ファイト

何かが終わり、何かをはじめるときは、まずアトリエの掃除からはじめます。床を掃き、机の上の紙類を整理し、たまっていたゴミを捨てます。少しさっぱりとした部屋で、お茶を飲み、本を読み、ゆっくり考える。そんなことからはじめるのが好きです。 最近お疲…

人喰い川

Yさんよりメールをいただきました。昔の玉川上水は実際に上水として使われていたので、もっと水量が豊富だったと。今は上水の役目を終えたので少ししか水が流れていないと。あの水量では、いくら愛があっても死ねませんと。調べてみるとその通りで、昔は「人…

靴下の穴、その2

靴下の話で思い出したことを書いておく。絵の学校に通っていた頃、知り合った姉妹がいる。妹は花柄のスカートがよく似合う、ひと昔前のアイドルのようなかわいらしい顔。姉はギリシャ彫刻のように整った顔で、その濃い顔にジーパンとTシャツがさっぱりとよく…

靴下の穴

よく歩くせいか、靴下にすぐ穴があく。右足の親指の部分、左足の親指の部分、の順に穴があく。穴があいたからといってすぐ捨てるのもなんなので、右足と左足を取り替えてまた履く。穴のあいた部分が小指の部分にくることにより、またしばらくは履き続けるこ…

玉川上水

久しぶりに吉祥寺へ、と思ったが新宿から電車に乗ると、停車駅が中野、三鷹だったので、それに従い吉祥寺の一駅先の三鷹で降りる。玉川上水沿いを井の頭公園目指して歩く。上水沿いのこの道は、その上水を隠すように好き勝手に緑が繁り、人も車も少なくて、…

ちゃぶ台 アトリエに行く途中、ちゃぶ台を拾いました。円形で、足が折畳式の、「巨人の星」に出てくるような懐かしい形のちゃぶ台でした。そう言えば、アトリエの使用期限が今年の3月から2年間延びました。そう言えば、4月に個展をすることが決まりました。…

トヨエツ

夜6時過ぎ。鬼子母神のけやき並木で、何かの撮影に遭遇する。大掛かりなライト、足元の石畳には偽物の雪、安っぽいバーやラーメン屋の看板、そして古い自販機が、普段何もないけやき並木を飾っている。通り抜けようと歩を進めると、これから撮影なので、とけ…

権力

角川書店の雑誌「野生時代」2月号に挿画を描きました。古処誠二さんの「豚の顔を見た日」です。タイトルそのままの豚の横顔を描いております。本屋さんでぜひどうぞ。 外市で。寒風の中、眼鏡をかけ髪振り乱し、疲れた顔で往来座のレジに座っていると、毛沢…

祝!10万アクセス

アトリエで1日、寒中見舞いの宛名書き。これが終わらないと正月が終わりません。早急になんとかしないといけません。 ブログが10万アクセス突破しました。いつも読んでくださるみなさん、どうもありがとうございます。今後ともどうぞよろしく。

苔まして亀でとう

外市、2日目。昼前に古書往来座に着くと、店の入り口に立つ蟲文庫さんを発見。はじめて会う人への挨拶がこれでいいのかと思いながらも、ウゥゥゥウェルカメ!と発すれば、今秋のNHK朝の連ドラのタイトルが「ウェルかめ」だそうで、それを知ってて言ったのか…

ウェルカメ!

昨夜のちんこ短歌の件で朝一で旅猫雑貨店の金子さんに怒られ、そもそもあの話は古書往来座の瀬戸さんが一緒に書きましょうと言ったから書いたのにその瀬戸さんはその件には全く触れないブログを書きそんなもの本当に書くわけないじゃないですかと言われ、そ…

「外市」前夜

午前中から夕方まで、アトリエで年賀状作りの続き。その後、古書往来座に顔を出し、雨のせいか明日の仕度が何も終わってないのを確認し、家に荷物を置いてまた往来座に顔を出す。自分の本の値付けもまだだというのに、他人の本の棚入れをして一日が終わる。…

印刷

さて1日。アトリエで年賀状作り。寒中見舞いだから牛の絵はどうなのよ、と迷ったものの牛年に牛の絵を描かないでどうするよ、とも思ったので、結局牛の絵を描く。プリントゴッコで製版して一日中ぺったんこぺったんこ。これを乾かして明日は宛名面を印刷する…

曇り時々雪

昨夜の新年会で、7日を過ぎたら年賀状じゃなくて寒中見舞いだろ、と教えられ、年賀状なら牛の絵を描こうかなとぼんやりと考えていたものが真っ白になり、寒中見舞いとやらは何の絵を描けばいいのかしらと、またフリダシに戻る。何も思いつかないのでまたもや…

わめぞ新年会

わめぞ新年会のため、酒屋、肉屋、古書往来座、ポポタムの間を行ったり来たりする。酒屋でビールの配達をお願いし、肉屋で揚げ物の注文をし後で取りに来る旨を伝え、往来座で立石書店の牛さんと打ち合わせをし、ポポタムでナベちゃんとテーブルセッティング…

餅のカラ

1月3日の夜、家に帰るとドアノブに小さな袋がかかっていた。中を見るとうまそうな餅で、ついていた手紙には新年の挨拶と共に退屈くんの名前がある。退屈くんの田舎は米所なので、年末に電話した時、実家に帰るなら餅をお土産で買ってこい、と命令に近いお願…

レンブラント光線

車窓から銭湯の煙突が見えるととてもうれしい。いつかその銭湯に入りに行こうと考えることもまた楽しい。そんな銭湯のうちの1つ、西武池袋線の練馬駅そばの銭湯「日乃出湯」へ行く。入り口の屋根にある、古い銭湯ではお馴染みの装飾「懸魚(げぎょ、と読む)…

蛇骨と新月

昼過ぎ。浅草に着くと、どこもかしこも混んでいる。とりあえず昼飯を、と思ったものの、老舗の飯屋からはじかれた人たちが道に溢れ、昼飯難民と化している。天丼のてんやや、ラーメンの日高屋などのチェーン店にまで行列が出来ている始末。そこに並ぶ気はさ…

遅達

元旦のポストには、友人知人からのたくさんの年賀状が。そのどれもが凝りに凝りまくった様相で、1枚めくるごとに驚いたり落ち込んだり、新年早々気持ちがかき乱されております。そしてすみません。自分、まだ年賀状には全く手をつけておりません。昨年末はミ…