断片日記

断片と告知

2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

みちくさ市、本日受付開始

3月20日開催の「みちくさ市」の出店者募集は、本日、2月25日(金)21:00から、受付開始いたします。たくさんの方のご応募、お待ちしております。 ※募集締め切りました。たくさんのご応募、ありがとうございました。 ■参加募集要項 http://kmstreet.ex…

園芸なんでもQ&A

NHK出版「とことん答える800問!園芸なんでもQ&A」の、表紙と各章扉の挿画を描きました。雑誌「趣味の園芸」に投稿された7年分のお悩みが1冊の本にまとまりました。植物名の索引のほかに、お悩み別の索引が載っているところが楽しく便利です。2月18日…

ブックカフェのある街

前野さんは、ある日突然仙台に来たわたしを、家に泊め、飯を食わせ、話しを聞いてくれた人だ。前野さんは、仙台にある「火星の庭」というブックカフェを、旦那さんの健一さんとふたりで経営している。突然行ったあの日。ほら、ケンあれどこだっけ。「火星の…

一籠CD市

アトリエからの帰り道に古書往来座に寄ると、これから古書信天翁に行きましょう、と唐突に瀬戸さんが言う。夜10時までやっているという一籠CD市をのぞきに、日暮里まで、瀬戸さんとふたり山手線に揺られる。 日暮里駅に着いたのは夜8時過ぎ。いつも賑やかな…

化粧なんて

黒い襟の部分に日焼け止めがついて困る、と買ったばかりの上着の、襟の白っぽくなった部分を見つめながら嘆くと、冬に日焼け止め?と驚かれる。本屋で働いていたころ、化粧もしないシミだらけのわたしの顔を見た同僚が、日焼け止めくらい塗ったら、と言った…

次男

渋谷で打ち合わせを済ませ、携帯電話を見ると、着信履歴にいくつも同じ名前が並んでいる。いまどこですか。電話の向こうから不機嫌な声がする。渋谷だけど。え、なんで?声はさらに不機嫌になる。プリントゴッコをしに来るとは言ってたけど、何時に来るとは…

余寒見舞い

プリントゴッコで、余寒見舞い申し上げます、を作りたいと、はっちこと橋本くんがアトリエにやって来る。窓際の流しで、指先のオイルパステルを洗い流し振り返ると、20代にしては白く突き出た腹を見せながら、橋本くんが真新しい黒のスエットに着替えている…

盛り合わせ

今日は「ふくろ」の半額の日ですよ、と王子が言うので飲みに行く。「ふくろ」は池袋の西口と東口にある大衆酒場で、毎月8日はつまみが全品半額になる。今日は半額なんだから、いつもと違うもっといいもの頼みなさいよ、と言われて食べた刺身の盛り合わせが美…

ベニーランド

豆腐のサラダとタンと山椒合えと生ビールをのせたテーブルの向こうに座る人は、風呂なしアパートを見たことがない、と言った。大学時代を仙台で過ごし、3〜4万あれば風呂付きのアパートが借りられるから、友人の家も、自分の家も、風呂付きが当たり前だっ…

ゴンドラ

中央図書館を目指して都電の線路沿いを歩く。道の正面に建つサンシャイン60を見上げると、窓拭きのゴンドラが2台、数階分の差をあけて、ビルにぴたりとしがみついている。サンシャイン60の窓は大きいので、ゴンドラ1台で拭ける範囲は、窓1枚だけのように見…

書くと描く

どういう文章が好きかわかるほど、本を読んでこなかった。文章を書くときに、こう書きたい、と目指すものが何もなかった。それでも人目にふれる場所に書くのだから、発表するのだから、つまらないものは書きたくなかった。嫌いな言葉や言い回しを使わなけれ…

中平卓馬とニューカヤバ

先週のこと。 中平卓馬の写真を見に行かない、と王子を誘う。池袋から有楽町までの地下鉄の中、王子が、なんで中平卓馬なんですか、と聞く。死んでいる人じゃなく、いま生きている人の写真が見たかったから、と答える。中平卓馬を選んだのは、ちょうど銀座と…

アトリエ探し

鬼子母神の節分で、豆を3袋ひろう。その後、古書往来座の瀬戸さん、寝床やさんと、雑司ヶ谷不動産巡りをする。いま借りているアトリエはこの春に追い出される予定で、どこか近所にアトリエとして使える安アパートを探す必要があり、不動産屋慣れしている瀬戸…

風邪

前兆は下痢だった。何度か便所に行き、腹と背中に嫌な寒気があるなと思いながらも寝て、翌朝目が覚めると、寒気は全身に広がり布団から出られなくなった。ふだん、どんなに閑なときでも、起きて外に出て何かしているふりをしないと気がすまない貧乏性のわた…

焼きそば

おじゃまします、と靴を脱いで上がると、ホットカーペットの上で寝ていた猫たちが、どどどどど、と猫にしては重い足音をさせて逃げていく。逃げないのは首を怪我している1匹だけで、ケンカで負けてからこいつは、いつ訪ねても寝てばかりいる。触っても起きな…