断片日記

断片と告知

朝帰り

夕方、仕事帰りのAさんと御茶ノ水で待ち合わせ、のはずが、Aさん仕事先のトラブルで現われず。仕方なくひとり美篶堂ギャラリーへ行く。「楽しく文庫本」多田進装丁展を見る。棚には、多田進さんの装丁した111冊の文庫本が並び、使われた原画も数点展示されている。風間完「エンピツ画のすすめ」、宇佐美承「池袋モンパルナス」、読んできた本たちが多田さんの装丁だったのかと知ることがうれしい。
中央線に乗り、高円寺へ。みちくさ市常連のモノンクルブックスさんが働く本屋兼バー「BLIND BOOKS」を覗き、王子の働く古本屋「古楽房」を覗く。トラブルを解決したAさんと合流し、ハチマクラで開催中の「にっぽんの古い文房具展」も見に行く。乳白色のガラスペンが美しい。封緘紙も思っていた以上に美しい。手紙に貼って出すのが惜しいと思ってしまうほど。
腹も減ったので、Aさんと焼き鳥屋で飲む。仕事帰りの王子も合流し、一緒に飲む。店の外、半分道路のような場所で風に吹かれながら飲む酒は、寒いけれどもとても楽しい。ときおり足元を走り抜けて行く、大きなドブネズミを見るのもまた楽しい。火力が弱く、なかなか沸騰しないカレー味の鍋を囲み、つつき、飲みすすむ。
魚雷さんが通りかかり、すぐそばだからうちで飲めば、と誘っていただく。そしてそれから朝の4時半まで飲み続け、始発の電車で家に帰る。