断片日記

断片と告知

前書き

mr10162008-09-03

文章とか、本とか、そういうものは、頭のいい人が書くものだと思っていた。頭のいい人が書いた文章を、、頭のいい人たちが読む。私のような、ちょっと足りない人間は、そのおこぼれを拾って読む。そういうものだと思っていた。
そんな私がなぜか今、毎日この場所に、短い文章のようなものを書いている。個展やグループ展の告知用にとはじめたこれ。告知用と言っても、1年に数回しかない告知だけでは誰も見てくれないだろう。見てもらうためには、それ以外の日々を何かで埋めなくてはならない。そうして、仕方なく、身の回りに起こった日々の出来事を、ここに書くようになったのだ。
書いてみると、おもしろかった。頭のいい人が書いたような文章を自分でも書こうと思うから今まで手も足も出なかったわけで、自分の頭なりの言葉を、自分の頭なりにつなげていけば、意外と文章というものは書けるものだと、そんな当たり前のことに気がついたからだ。
4月に関西に旅行に行った。大阪での個展開催に合わせたもので、大阪京都に1週間滞在した。ひたすら歩き、食べ、飲み、銭湯に入った1週間。その日々を、東京に戻ってきてから書いたところ、おもしろい、と評判になり、そして、それがそのまま「わめぞ文庫001」として出版されるとは、たぶん、誰よりも本人が1番驚いている。タイトルは無駄に長い。「大阪京都死闘篇 武藤良子関西旅行記 完全版」という。
この「死闘篇」を本にしようと言ってくれた「わめぞ」のみんな。「解説は俺に書かせろ」と言ってくれたナンダロウさん。忙しい仕事の合間をぬって、休日まで返上して、編集作業の全てをしてくれたAさん。みんなみんなどうもありがとう。
この小さな本になった、「大阪京都死闘篇 武藤良子関西旅行記 完全版」が、いろんな人たちの手から手へ、ひとり歩きをして、読んでもらえますように。

ついに、本拠地の「わめぞ」で初売りです。
第10回 古書往来座外市〜街かどの古本縁日〜
■日時
2008年9月6日(土)〜7日(日)
6日⇒11:00〜20:00(往来座も同様)
7日⇒11:00〜17:00(往来座も同様)
■場所
古書往来座 外スペース(池袋ジュンク堂から徒歩4分)
東京都豊島区南池袋3丁目8-1ニックハイム南池袋1階
古書往来座
■わめぞ文庫001
「大阪京都死闘篇 武藤良子関西旅行記 完全版」
文庫判 総ページ数58 定価500円(税込)
解説・南陀楼綾繁「野放図なうつくしさ――私が見た武藤良子