断片日記

断片と告知

コロナの夏 7月24日から7月30日

7月24日金曜日

曇り、雨。納豆ご飯。往来座へ。Sの昼飯、ローソンでツナと玉子のサンドイッチ、鮭のおにぎり、アイスコーヒーのメガサイズ。ポポ番へ。ポポタムは週末のみ13時から16時までの時短営業。ポポ番終わって、往来座へ。Sと車で板橋北郵便局へ。終わって上板橋のSの実家へ、Sの父の書類のあれこれ。戻って大倉で買い物。石神井書林の目録届く。冬に続き夏の題字「夏のもくろく」も描かせてもらった。夕飯は、ソーメン、ピーマンの肉詰め、トマト。プレステ2で「鬼武者2」の続き。M家泊。

東京都の感染者数、260人。

 

7月25日土曜日

雨、ときどき大雨。納豆ご飯。往来座へ。Sの昼飯、ローソンでミックスサンドイッチ、ツナおにぎり。

仕事の絵。

夜、東上線上板橋のSの実家へ。Sの高校時代からの友人で税理士をしているYAくんと、Sの兄とSが焼き鳥をつまみつつ飲んでいるのに混ざる。YAくんに、Sの実家の相続税などの相談。いつも甘い酒を1本くらいしか飲まないSの兄が、日本酒は好きなんだよ、と言いながら、YAくんが持ってきた田酒を水のように飲んでいる。YAくんも田酒と缶ビールを水のように飲んでいる。Sの兄が岩手で大学生をしていたとき、SとYAくんが車で岩手に遊びに来た話をし、あの悪ガキがこんなに立派になって、うれしいなぁ、とYAくんと20数年ぶりに会った兄が繰り返す。Sが親知らずが痛いと言い出す。Sの兄、途中で酔いつぶれて布団に倒れる。兄を布団に残して、YAくんとSと実家を出る。ラーメン食べたいとわたしが言い張り、3人で上板橋駅前の大番ラーメンへ。ふたりは酒を飲み、わたしは大番ラーメンと餃子を食べる。東上線で池袋まで、Sに引きずられるようにして家に帰る。つられて飲んだ酒とラーメンがたたって家の便所で吐く。便器にまかれた鮮やかな赤は、つまみで食べたプチトマトだ。M家泊。

東京都の感染者数、295人。

 

7月26日日曜日

曇り、雨。ヨーグルト。往来座へ。親知らずが痛い、歯が合わせられない、日曜日でどこも歯医者がやってない、さっき会長に電話して、今日やってて評判いいとこ教えてもらった、とS。食べられないからコーヒーとウイダーインゼリーみたいの買ってきて、とSが言うのでローソンへ。一度も買ったことのないウイダーインゼリーがどこの棚にあるかわからず、ローソンのなかをぐるぐるし、ヘパリーゼやウコンの並ぶ冷蔵棚の下にあるのを見つける。バナナ2本分と書かれたゼリーとアイスコーヒーのメガサイズ。

クリームパスタ食べて、仕事の絵。試しで描いた顔をどうやっても越えられず気持ちが腐る。切って貼ることにする。

歯医者に行ってきたSから電話。親知らず抜かなかった、疲れがたまって歯茎が腫れたみたい、抜こうと思えば抜けるけど大学病院で1時間とかかかるんだって。帰ってきて布団に転がりながら、おれっていままでは疲れがたまると扁桃腺炎か痔になってたけどこんどは歯茎、とS。

夜、西友へ。カボチャをチンしたの、母からもらったコンビーフ、ソーメン。歯茎が腫れて奥歯が合わせられないSは、ゆっくりソーメンをすすっている。プレステ2で「鬼武者2」の続き。Sが三浦哲郎の短編集から「ひがん・じゃらく」を朗読。S家泊。

東京都の感染者数、239人。

 

7月27日月曜日

曇り、雨。Sはわかめと玉子のうどん、わたしはかき玉うどん。ハンバーグ師匠と堤下とカジサックのコラボ動画。炊飯器にシール。雨続きでベランダの植木鉢に黄色いきのこが2本生える。

腸捻転で入院しているSの恩師T先生に会いに、車で日大病院板橋へ。面会は基本禁止、エレベーターホールのベンチで少し話すくらいなら、と電話での問い合わせで言われ、T先生とベンチで話す。いつものように3〜5日の処置で済むと思っていたが、今回はこのまま手術になるとのこと。8月4日に手術、先生の誕生日。

車でそのまま板橋区役所へ。Sの父の書類のあれこれ。戸籍とか後期高齢者とか障害手帳の返却とか、言われるままにカウンターをぐるぐる回る。

車で雑司ヶ谷に戻る。大倉で買い物。鈴木常吉さん亡くなったって、とツイッターを見ていたSが言う。セツモードセミナーに通っていたころ、HAに誘われ「つれれこ社中」のライブを何度か見に行った。鈴木さんが歌う鉛の兵隊、上野さんのニチニチソウの唄、が好きだった。

歯茎の腫れがいまいちひかないSに合わせて、夕飯はクリームベーコンリゾット。ブロッコリー玉ねぎかぼちゃなど、柔らかくした野菜も入れる。プレステ2で「鬼武者2」の続き。

Sが「ののしり」朗読。S家泊。

東京都の感染者数、131人。

 

7月28日火曜日

曇り。Sはわかめうどん、わたしはかき玉うどん。 Sは、今日は一日休みの日、と決め、布団に転がりユーチューブを見たり、起きてブログを書いたりしている。いまザキ先輩と映画観た日、いまむちょすが七軒屋公園で蚊に刺されたとこ。アベノマスクってまた届くの?とS。

仕事の絵。

夜、マルエツへ。夕飯はツナリゾット。痛みはないが腫れがいまいちひかない、とS。「鬼武者2」を最後まで。ラスボス戦があっけない。最後までクリアすると、探偵物語の工藤ちゃんでゲームができる特典がある。日本の古本屋のメルマガで、石神井書林の内堀さんが書いた「好きなことをやって生きていければ」を読む。

日本の古本屋 / 好きなことをやって生きていければ

Sが短編集から「うそ」を朗読。S家泊。

東京都の感染者数、266人。

 

7月29日水曜日

曇り。アボカド納豆ご飯。Sは、Sの父のあれこれをやりに、板橋区役所や板橋年金なんとかへ。

仕事の絵。

 夜、Sが板橋から戻ってくる。疲れた顔を見て、ひとりで西友へ行く。夕飯は、煮込みハンバーグ、冷奴。「鬼武者2」の別バージョンの続き。頭が痛い。M家泊。

東京都の感染者数、250人。

 

7月30日木曜日

曇り。納豆ご飯。往来座へ。Sがさっぱりしたものが食べたい、冷やし中華はいやだ、というので冷やしの蕎麦とアイスコーヒーのメガサイズ。

仕事の絵。

夕方、雑司ヶ谷から歩いて早稲田へ。ツイッターで今月末での閉店を知った銭湯「松の湯」へ行く。グランド坂を上がって左手、もしくは、高田馬場から早稲田大学へ行く途中の道がぐいっと右手に曲がるところ、の早稲田通り沿いに面して建つ。横から奥をのぞくと古い木造のいかにも銭湯の建物が見えるが、手前の道に面した部分は新建材で覆われ、左手にコインランドリー、右手に銭湯の入り口がある。数段のぼると目の前の壁に鶴の模様の木製の懸魚、階段のぼりきると両脇に下足箱、自動ドアの入り口が開くと、目の前にソファやテレビの並ぶ小さなロビー。ロビー右手にフロント、フロント挟んで右手が男湯、左手が女湯の入り口。

のれんをくぐって脱衣所、男湯との境の壁に鏡と洗面台、左手から壁沿いに「く」の字型にロッカーが並ぶシンプルなつくり。老婆がふたり、体を拭きながら小さな花のように話している。旦那のほうが早く死んじゃって、わたしのほうが先に死ぬかと思ってたんだけど、違うの病気じゃないの、ただ死んじゃったの。

洗い場入ると、右手に立ちシャワーがふたつ、左手には別料金のサウナ、サウナの目の前に水風呂、水風呂の壁を背にして打たせ湯、打たせ湯から「く」の字型に正面の壁に向かって、座ジェット、全身ジェット、ぴりぴりと痺れる湯船、が続く。正面の壁には大きなモザイク画、大きな日輪と鶴が4羽、そのうちの1羽は湯船近くまで降り大きく羽を広げている。打たせ湯の湯は打たれた気がしないくらい静かに落ちる。全身ジェットは北斗百裂拳をあびたくらいあまった肉がよじれて泳ぐ。湯気抜きのある高い天井まで真っ白なペンキで塗られた壁、水色の桟が空間を締める。

フロントで銭湯遍路に判子をもらう。前に来たときにももらったが、いまは判子のデザインが新しくなった。フロントに座る女将さんに、外の壁にさげられた星型やプーさんの電飾について訊ねる。いつもはクリスマスのときだけさげるんだけど、今年はもうおしまいでしょ、だから去年のクリスマスからずっとさげてるの。

「閉店のお知らせ 昭和25年から70年間、早稲田の街で松の湯を営業してきましたが、施設の老朽化、経営陣の高齢化のため、7月31日金曜日(7月末日迄)をもちまして閉店させて頂きます。お客様には、長い間のご利用ありがとうございました。店主」と書かれた紙が電飾のしたに貼られている。

フロントで買った缶ビールを飲みながら雑司ヶ谷に帰る。ピアゴで買い物。夕飯はシチュー。M家泊。

東京都の感染者数、367人。