断片日記

断片と告知

コロナの秋 11月12日から11月18日

11月12日金曜日

晴れ。気持ちのいい散歩日和。ヨーグルト。11時、目白駅でMIとuと待ち合わせ。山手線で新宿まで、小田急線で町田まで。新宿駅の改札の変わりようにふたりが驚いている。町田の商店街を町田市民文学館ことばらんどを目指して歩きつつ、昼飯の場所を探す。街の案内板を見つつ文学館を目指すも行き過ぎて戻る。戻った角にあったラーメン屋町田家本店に匂いに誘われて入る。食券を買いカウンターに三人並び、ラーメンと味玉、麺固め濃さと油はふつう、をお願いする。ふたりはネギチャーシュー、キャベツチャーシューをトッピングで頼んでいる。食券は文字のないプラスチックの小さなカードで、各々のカウンター前に組み合わせごとに色の違うカードが置かれている。カードの色あせ具合がかわいらしい。注文したものがカウンターに置かれると、カードが取られてザルのなかに放り込まれていく。丼のふちにノリが三枚立てられ、醤油とんこつスープに麺、そのうえにチャーシュー二枚、茹でたほうれん草がどーんとのる家系ラーメン。食べ終え、電柱に貼られていた文学館の道しるべをuが見つけ、無事文学館にたどり着く。二階の展示室で、開館15周年記念「浅生ハルミン ブック・パラダイス」展を観る。初期の現代美術のころからいまの絵の仕事までと、古本、猫との出会いから文章や絵本、映画につながっていくまでが、ずらっと観られる。拾った青い棚に納められたきらきらしたもの、ハルミン正倉院、も観られて楽しい。団地妻になりたい。絵に修正がほとんどない。『三時のワタシ』の一日にわたしも出てくるのがうれしい。観終えて、uが持ってきた小田急線沿線の散策マップを見ながら散歩。版画美術館に続くものすごく急な坂を降り、右手の原町田ふるさとの森から、恩田川沿い、かしの木山自然公園、昭和薬科大学横と歩いていく。昭和薬科大学のあたりは尾根になっており、右を見ても左を見ても眼下に住宅街が広がり遠くに山や丘が見える。赤瀬川さんの尾根を歩く本に出てくるのはこのルートだと思う、とu。雑木林と住宅が混ざる景色が続く。右手に見える坂はどれも急で坂好きにはたまらない眺めだが、雨の日や雪の日に車で登れる気がしない。途中、表札にのらくろの絵と田河の文字のある家、もうニラは植えていないというニラハウスを外から見、玉川学園前駅まで歩く。駅でどこの銭湯に行くかしばし相談、祖師ヶ谷大蔵の「そしがや温泉21」に決め、小田急線で祖師ヶ谷大蔵まで。小田急線に乗ったとたん、席どうぞと肩を叩かれ、驚いて振り返ると山の上の家の隊長。伊勢原のとんぼで飲むはずだったが、先にどこかで一人で飲んでいてつぶれ、そのつぶれた友人を送っている途中とのこと。友人の妻が車で迎えに来ているそうで、二人は柿生で降りていく。祖師ヶ谷大蔵で降り、街灯の形がどこかウルトラマンっぽいデザインのウルトラマン通りを北上し、左折して「そしがや温泉21」へ。3階建てに見えるマンション、角に「天然温泉 そしがや温泉21」の看板、入り口に営業時間、温泉の効能など描かれたプレート、ゆるいスロープをおりて半地下にある入り口へ。券売機で入浴券480円買う。入って下足場、下足箱、左手にカウンター、正面奥に大きなロビーがある。入り口で消毒、カウンター前で検温し、入浴券を渡す。カウンター周りにいるスタッフ三人がひっきりなしに訪れる入浴客を、検温してください、マスクしてね、スタンプ押します?などと言いながらさばいている。判子もらう。右手下足箱の裏手に女湯ののれんがさがる。入ると、左手奥には脱衣所、右手奥には階段数段あがって椅子やソファの並ぶ広めの休憩室、の右奥にもまた休憩室。脱衣場は左手に鏡、右手をぐるっとコの字型にロッカー、島ロッカーが真ん中にひとつあるが鍵が壊れているのかどれも使えず。それ以外にも壁のあちこちに常連用のロッカーがある。さっきの休憩室とはまた別の休憩室もあり、さっきの休憩室とはドアで繋がっている。洗い場の手前右手にもまた休憩室だがこちらは照明がとても暗い。洗い場。右手に固定式の立ちシャワーがふたつ、壁沿いにカラン、一番奥にまた立ちシャワーが三つ。正面奥の壁には右から、冷凍サウナ、低温サウナ、水風呂。左手は、手前から黒い湯の湯船が、小さめ、電気、泡風呂とゆるく仕切られ繋がっている。外のプールに行く通路を挟んで、透明な湯船が、電気、広め奥に座ジェットがふたつ、サウナ、と続く。湯は熱くもなくぬる過ぎもせず、カランから出る湯もちょうどよく、水風呂もいい感じで繰り返しずっと入っていられる。冷凍サウナはひとり用の立って入るサウナで、ガラスの引き戸を開けると、中に一人用のサウナボックスの様なものがあり、なかはマイナス温度の冷気で満たされている。湯で温まる、と、冷凍サウナで冷やす、を繰り返すことで体が引き締まるらしい。はじめて見た。左手のプールとサウナだけ別料金で、冷凍と低温サウナは通常の入浴代で入れる。黒湯の電気風呂は、手前が強く、奥が弱い、と年配の客に教えてもらった。洗い場の真ん中には、入るとすぐ上がり湯をかける湯おけがふたつ、その背中から島カランが入り口と平行に四列置かれている。天井はかまぼこアーチ型、プールに面して窓が大きく、カランの前の鏡もどーんと区切りがなく大きく、もともと広い洗い場がもっと大きく見える。ひとがひっきりなしに出入りし、とても活気がある銭湯だ。湯からあがり、休憩室で話していると、もう少し小さな声で話してもらえる?と怒られる。ウルトラマン通りに戻り、商店街をうろうろ。古着屋でサルエル型のジーパン700円を買う。uも部屋着にするという花模様のドット柄のスカートを買っている。途中の天然酵母のパン屋でMIがパンを買う。なかなかお腹空かないね、と言い合いながら商店街から住宅街、線路沿いと歩き環八を越えて千歳船橋へ。駅前の飲み屋街を散策し、IZAKAYA黒に入る。生ビール、トマトハイ、豚しゃぶの山椒サラダ、チリコンカン風すじ煮込み、鶏の西京焼き、タコとパプリカのマリネ、しめに生ハムのパスタ。たくさん食べたわりには安くおいしく居心地がいい。小田急線で新宿まで、山手線で目白まで戻り、解散。四十代になり会社での振る舞い方などどうするかの話をしつつ、uと雑司ヶ谷まで帰る。M家泊。

東京都の感染者数、22人。

 

11月13日土曜日

晴れ。納豆ご飯。昨日MIにもらったモーラステープを右肘に貼ったらここ数日の痛みが薄らいだ気がする。往来座へ寄ってから、S家へ。掃除、洗濯。夕方、往来座へ。茅野のYくんファミリーから、新米と酒とパンが届く。Sと東上線上板橋まで。Sは電車に乗るたび切符の番号をひかえていたが、それが300枚分になったとのこと。Sは先に実家へ行き、わたしは駅北口から出てときわ通りを左手に行った先の銭湯「湯〜HOUSE」へ。手前に駐車場が5台分くらいあり、すべて埋まっている。入り口右手にコインランドリー。正面入って左右に下足箱、自動ドアを越えて、フロントがある。フロント右手に女湯ののれん。脱衣所の壁はグレー、ロッカーは薄紫でこじんまりしている。洗い場に入ると、右手の男湯との堺の壁沿いにカランの列、島カランが真ん中に一列。奥の壁右手から、微炭酸な湯船、露天風呂へ行く通路を挟んで、ジェット系と電気が並ぶ大きな湯船、左手の角を回って、壁に囲まれた大きな水風呂、立ちシャワーへとつながっている。ジェットは、寝転がれるタイプが奥の壁にふたつ、座ジェットと立って入るタイプが手前にふたつ、並んでいる。水風呂は大きく2.5畳くらいあるのではないか。湯船はどれもゆったりしているが、露天風呂も大きく、天井には開閉式の窓があり、空が見える。露天の湯船につかっていると、そばを走る東上線の踏切の音、しばらくすると電車がガタンガタンと通り過ぎて行く音がする。夕餉の煮物の匂いも漂ってき、町の中の露天を満喫できる。驚いたのは洗い場の天井で、入って見上げたとたん、楕円の八角形の湯気抜きが天井にどーんと開いているのが目に飛び込んでくる。護国寺の大黒湯も六角形で美しいが、八角形もまたなんとも言えず美しい。外から見たとき、屋根が横についているなーとは思っていたが、この楕円形のためなのかとわかる。フロントで銭湯遍路の判子をもらう。店主にここはいつ頃から?と聞くと、38年くらいからかな、と言い、店主の横にいた大女将が、もう50年くらい、と言う。昔は近くに親戚がやっていた上板湯ってのがあってね、ここは第二上板湯って名乗ってたんだけど、自分がここをついだときに改装していまの名前(湯〜HOUSE)に変えて、はじめは不評だったなぁ、言いにくいって、八角形の湯気抜きは東京で2軒だけみたい、と店主。あちこち回っているの?大変でしょう電車賃が、と大女将。ありがとう、また来てね、と送ってくれる。Sの父親に飯を作っていた数年のあいだ上板橋に通っていたが、いつもやることがありこの町の銭湯に入れたのははじめて。Sの実家へ行くと、SとS母とS兄とで親族会議。保険や相続のあれこれ。SやS兄が子どもだったころのアルバムを見る。夜、予約していた郵便局前のイタリアン、ニチーノへ。生ビール、かち割りワイン、前菜盛り合わせ、ハチノスの煮込み、ピザ2種、ペペロンチーノ。なんでもうまいが、前菜のレバーペーストが特にうまい、とS母が皿からこそげ取るようにして食べている。Sが生まれたときのことを覚えているとS兄が言う。S母とS父の出会いの話など。太平洋美術学校。S母は上板橋に泊まるので、SとS兄と東上線で池袋まで。町田まで帰るS兄とJRの改札で別れる。ファミマで買い物し、S家に帰る。飲み過ぎて早々に寝る。S家泊。

東京都の感染者数、24人。

 

11月14日日曜日

晴れ。チーズオムレツ、茅野のYくんファミリーから届いたカルパのパンをトースターで焼く。パンの粉の味がうまい。Sはチーズものせて食べている。Sは往来座へ。週末に予定しているイベントのために、S家に置いてあるブツを商品化。細かいが面白いものが多い。先日の飲み会で見せたSの写真をツイッターにあげたいとsaさんからDM、昔といまを交互にツイッターにあげる。夜、家に寄り母にキーマカレーブロッコリー、ほうれん草もらう。往来座へ。めずらしいことりちゃん、明日miくんとちどりに行ってくるとのこと。本搾り。ハナマサで買い物。夕飯は、生ハムとブロッコリーオニオンスライスほうれん草のサラダ、おろし蕎麦。「おかえりモネ」続き。S家泊。

東京都の感染者数、22人。

 

11月15日月曜日

晴れ。気持ちがいい。母にもらったキーマカレー。Sは往来座へ。S家のブツを商品化。夕方、池袋から丸ノ内線本郷三丁目まで。東大前を歩きつつ、デザイナーのYさん宅へ。Nさん、版元のHさんたち、Yさん。出来たばかりの『古本マニア採集帖』いただく。色が思っていたより明るい。何度も本を離して見ては、やっと見慣れてきた、とYさん。明日版元でサインを100冊分くらい入れるというNさん。大変ですか?と聞かれ、画数が多いから、と言い、みんなから、あー、と言われる。東大横をNさんと歩き交差点で別れる。東大前の道は歩くたびに店が減っているような気がする。本郷三丁目から丸ノ内線で池袋に帰る。往来座でブツの商品化の続き。本搾り。大倉で買い物。夕飯は、オニオンスライス、ブロッコリーレンコン豚バラの炒めもの、ざる蕎麦。何度聞いても歌詞が頭に入ってこない「おかえりモネ」のオープニング曲をユーチューブで聞く。歌詞が、観念的過ぎる、具体性がない、など言い合う。「おかえりモネ」続き。菅波先生が出てくるたび、なんか都合がいいんだよなー、と思ってしまう。沖縄新規感染者数0人、1年4ヶ月ぶり、のニュース。M家泊。

東京都の感染者数、7人。

 

11月16日火曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。激混み。終えて、Sと車で古書会館へ出品へ。いつも出品の日は外まで車であふれているが、誰もいない。あれ、おれ間違えた?とS。うえの事務所に確認しにいき、出品明日からだけどちょっとならいいって、と戻ってきてS。出品の本をカーゴに積んでいると、OGのアニキとFさん。組合のユーチューブの話、Sの若いころの写真の話など。終えて、車で雑司ヶ谷に戻り、S家のブツを往来座に運ぶ。往来座で商品化の続き。閉店作業をしながら、いまも道の向こう側つい見ちゃうんだよね、師匠が喫茶店にいるのをよく見てたから、とt。大倉で買い物。夕飯は、豚つくね鍋、しめにラーメン1玉入れて食べる。ユーチューブのさまぁ〜ずの配信見る。ホリケン。「おかえりモネ」の続き。M家泊。

東京都の感染者数、15人。

 

11月17日水曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。混み。終えて、東池袋のダイハルでOPP買う。往来座で商品化の続き。上からの雨漏りがひどくて升三いまやってないんだって、とt。大倉で買い物。社長婦人がレジのにいさんをずーっと怒鳴っている。Sは休日。夕飯は、アボカドブロッコリー、鶏肉の薬味のせ。鶏肉が塩っぱ過ぎる。「おかえりモネ」続き。M家泊。

東京都の感染者数、27人。

 

11月18日木曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。ヒマ。終えて、家によると豊島区の健康診断の結果が届いている。どの数値も範囲内なのに「異常を認めますので引き続き精密検査を受けて下さい」と書かれている。往来座へ。ブツの商品化。Sが横から高いとか安いとか口を出してきてうるさい。nに手伝ってもらい早めに終わる。本搾り。閉店後、往来座の外に棚など並べて週末の配置を決める。告知のツイッターをたくさん。Sが食いきれない肉が食いたいと言うので、Sとnとみつぼへ。生ビール、焼酎お湯割り、焼きトン、かぶ味噌、セロリ、肉豆腐、じゃがバタ、焼きそば。早々に寝る。S家泊。

東京都の感染者数、20人。