断片日記

断片と告知

コロナの春 6月10日から6月16日

6月10日金曜日

曇り。豆のスープにホワイトシチューの素を入れたスープ、トースト。Sは往来座へ。絵。夜、往来座へ。deさん、asさん、ru先輩。本搾り。DM作業。データをギャラリーのKさんに送る。蚤の市でいかに映画のパンフレットが売れたかをru先輩に話す。ハナマサで買い物。夕飯は、トマトオニオンスライスに豚しゃぶをのっけたサラダ、温玉蕎麦。「ザ・ボーイズ」見る。薬で超人になって人間を殺すのならホームランダーと同じなのではないか。S家泊。

東京都の感染者数、1600人。

 

6月11日土曜日

曇り。豆のスープにカレーの素を入れたカレー。もらった豆のスープ使い切る。タマ(猫)がうんこをしながら部屋を駆け回り、自分のエサ皿にゲロを吐いている。昨日トイレットペーパーを買い忘れたので仕事に行く前のSに買ってきてもらう。トイレットペーパーを置いてSは往来座へ。絵。夜、三省堂書店で『ミステリと言う勿れ』の11巻買い、駅で新幹線の切符を発券し、世界堂で画材を買ってから往来座へ。本搾りの夏柑。9時から不忍ブックストリーム。ゲストは里山社さん。Bスポは「不揃いのロゴたち2」。終えて、Sとnと松屋で夕飯。わたしはハンバーグ定食、nは季節限定の蟹と卵の入ったプーパッポンカレー、Sはハンバーグののったカレーを食べる。M家泊。

東京都の感染者数、1526人。

 

6月12日日曜日

曇り。もう7時半だよ、と母に起こされとび起きる。目覚ましの時間を1時間間違えてかけていた。ヨーグルト。8時半に家を出、池袋から山手線で上野まで。駅構内のメルヘンでパストラミビーフサンドを買い、新幹線のホームへ。ここ数年人のいなかった新幹線改札内の便所に人がわらわらいる。新幹線待ちのベンチで中年女たちが輪になり談笑している。3年ぶり、もう人生の終わり、ということばが聞こえ、ときどき、がははははっ、という笑い声がまじる。新幹線内のアナウンスのクセがとても強い。先日歩いた田端の崖と、飛鳥山そばのKOさんのマンションが車窓から見える。機内誌の裏に載っていた路線図がなくなっていてとても不便。復活して欲しい。昼前、金沢に着き、Kさん宅へ。Kさんの車で室生犀星記念館まで。車中でKさんの大ポカ話を聞く。アイドル好きのKさんだが最近はめるるまでしか追えていないとのこと。展示を観る前に犀川大橋そばの8番ラーメンで昼飯。わたしが麻辣野菜麺、Kさんは冷やし中華。いまも週一で8番ラーメンに通っているとのこと。麻辣麺、とてもおいしい。食べ終え、室生犀星記念館へ。SZさん、Kさんと展示「旅する犀星 大陸編」と常設展を観る。旅する犀星では、犀星が洋装している写真が飾られている。和服のときは思わないんだけど、洋服着てるとお父ちゃんにそっくり、やっぱり似てるなぁー、とSZさん。常設展に飾られた犀星家の写真を見、我が家はみんな同じスネの形をしている、わたしのスネもこれと同じ、と。作家や画家が香典返しで配った袱紗がどれも面白い。銭湯まで送ってくれると言うのでKさんの車で西金沢へ。道路脇の松屋くら寿司などチェーン店が建ち並ぶ景色を見、つまんない景色、とKさん。インボイス制度がはじまるとどこもかしこもこういう景色になるのかもしれない。この辺にアルビスがあるびす?ないびす?などとKさんが言いながらスーパーアルビスの角を曲がる。しばらく行くと大きな赤い字で「ゆ」と書かれた建物が見える。銭湯「ヘルシーバス268」。2階建ての銭湯で、1階の駐車場は満車。わたしをおろしてKさんが去っていく。1階に玄関、入って右手に下足箱。100円リターンのものと、鍵式ロッカーと、どちらもある。階段を上がると正面に券売機、460円払う。2階は広めのロビー、テレビの周りに雑誌や漫画のラック、ソファ、椅子が並ぶ。左手にフロント、フロント天井にオレンジ色の凝った照明。フロント右手が女湯。脱衣所。窓の上半分が透明で空が見える。ここでも100円リターン式のロッカーと、中に脱衣籠の入ったロッカーとの2種類ある。洗い場入口向かいに、家庭用のベビーベッド、大きく白い柵で囲まれた本格的なものが一台置かれている。洗い場。天井の真ん中に四角く大きな湯気抜きがあり、天窓は透明で青い空が見え気持ちがいい。両壁にカランと真ん中やや右手に島カランが1列。湯船は、真ん中に茶色の薬湯がどーんと縦長にあり、その茶色い湯船にくっつくように左手奥に透明な湯のジェットと泡風呂の湯舟、さらにその奥にみかんの皮がネットに入った黄緑色の薬湯がある。ガラス戸を開けた外は半露天で、左手にミルキー風呂、右手に水風呂がある。ここも天窓は透明のガラスで空がよく見える。中に戻って、奥右手にサウナがある。湯が、茶色、透明、黄緑、白、ととてもカラフル。湯船も大きめで気持ちがいい。フロントで「かなざわおふろ旅」と「かがのと湯めぐり」に判子をもらう。ここはいつからあるんですかと聞くと、3年半前からパートで入ったから、昔のことはよくわからないの、でもこの照明とか昭和レトロで素敵でしょう、と。西金沢駅まで歩く。ホームにいると、大阪行きのサンダーバードが通り過ぎていく。金沢駅に戻り、チサンバジェット金沢駅前ホテルにチェックイン。7階の部屋で窓から線路と遠くに山並みが見える。待ち合わせの時間まで間があるので、浅野川沿いから近江市場のあたりまで散歩。途中寄ったコラボンで棚を見ていると先にいたカップルに、かわいい、と声をかけられる。われはうたえどもサコッシュ。犀星記念館で売っています、と宣伝。エムズの地下で東京では売っていない大野の醤油を見る。6時50分、別院通りの入り口でKさんとSZさんと待ち合わせ。予約していた夜木へ。生ビール、白ワイン、辛口の日本酒、ポテサラ、タコの燻製、牛すじ煮込み、まぐろとアボカド、ジェノベーゼパスタ。小さいころ馬込の家に鶉屋書店、筑波の岡田さん、りんどう文庫が出入りしていたのを覚えている、とSZさん。山村聡が演じる犀星が一番好き、「杏っ子」を観て、と。幻になった鈴木清順監督の「蜜のあはれ」は役所広司小泉今日子がやるはずだった。加瀬亮高橋一生など犀星好きの役者の話。西村賢太は猜疑心の塊だった、とKさん。珈琲でもとなったが店がやっておらず駅前で解散、ホテルに戻る。チサンバジェット金沢駅前ホテル泊。

石川県の感染者数、169人。

東京都の感染者数、1546人。

 

6月13日月曜日

晴れ。風が強い。朝焼け。ブルーベリーヨーグルト。KIさんから電話、自転車でこけ顔を擦りむいた、骨とかは平気だけどこれから病院に行くとのこと。ホテルをチェックアウトし、金沢文圃閣をのぞいてからKさんちへ。Kさんと大黒屋で昼飯。げそ天などがのった荒磯ミックスうどんが最近のお気に入り。うまい。Kさんと車で泉鏡花記念館へ。「龍潭譚」の絵で参加している企画展「鏡花繚乱 絵師たちの挑戦」を観る。それぞれの描く鏡花世界がまったく違っていて面白い。東京に来たら往来座で飲みたい、とAさん。Kさんと別れ、浅野川沿いを散歩。「タバコの吸える喫茶店禁煙室」が解体工事をしている。浅野川大橋から常盤橋まで川沿いの遊歩道を歩き、橋を渡ってこんどは反対側の川沿いを歩く。川の流れが気持ちがいい。浅野川大橋まで戻り、路地裏を歩きつつ兼六園と城のあいだを抜け、21世紀美術館へ。事務所に行き、今日会うはずだったKIさん宛てに赤丸のラスクと小倉屋のせんべいを預ける。暑くて頭がくらくらしてきたので、以前SZさんに教わったつぼみであまおうのかき氷を食べる。うまい。石川県立美術館で常設展の工芸を観る。古九谷の皿。犀川、新竪町、竪町、を散歩。金沢の町に慣れすぎ、どこを歩いても雑司ヶ谷を歩いているときくらい心が平穏なままなので、もっと金沢を、としいのき緑地に座り金沢城の石垣を眺める。カラスが芝生のうえをはねている。6時になり、新天地奥の中央味食街へ。小さなカウンターだけの店。生ビール、西京焼き、コンビーフオムレツ。壁に沿って本棚2本分外国映画のDVDがびっしり並んでいる。天井には、サスペリア、片腕マシンガンガール、ギーガーのポスターが貼られている。カウンターの向こうのテレビでは、2001年のプロジェクトXが放映されており、20年前のプロジェクトXなんて見てもしょうがねーよ、と常連客が言うもチャンネルがかえられることはない。医療用レーザーの回。常連客たちが昨日白菊であった交通事故について話している。カウンターが満席になったので出る。Kさんちへ。石引パブリックが作った写真集とポカした本をもらい、車で金沢駅まで送ってもらう。飲み足りなく黒百合へ。カウンターで日本酒一合ととろろ芋とおでんをいくつか。車麩がうまい。カウンターの向こうの酒を出すあたりによくいる白髪の店員さんの姿が見えず、会計のときに、よくあそこにいる白髪の方は?と恐る恐る聞くと、今日いないだけで元気です、とのこと。9時1分発の新幹線で上野に帰る。上野から山手線に乗っていると、白山のJAZZ喫茶映画館で飲んでいたSとnからライン。巣鴨で降りて待っていてくれたので合流し、池袋まで一緒に帰る。Sは映画館さんの素晴らしさ、スピーカーや音のすごさについて、興奮しながらべらべらとしゃべっている。M家泊。

石川県の感染者数、116人。

東京都の感染者数、960人。

 

6月14日火曜日

曇り。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えてM家へ。宮崎から大きなとうもろこしが届いている。往来座に行き、店番tにとうもろこしをおすそ分け。S家へ。Sは休日、布団に転がりブログを書いている。絵。夜、Sと東池袋マルエツへ行く途中で、道に立っていた若い女性に話しかけられる。手に持った小さな紙を見せてくる。留学生で金に困っておりお菓子を一袋500円か1000円かで買って欲しい旨が書かれている。どこからの留学生かと聞くとベトナムと答える。こういうことに弱いSの顔を見ると珍しく動じていない様子。ごめんなさい、と言って立ち去るがどうにも後味が悪い。あれは違うよ、アムウェイとか宗教とかだよ、とS。いやわからない、本当に困っているのかもしれない、とぶつぶつ言っていると、人のこと甘いとか散々言っておいて自分のほうが甘いじゃん、と言われる。マルエツで買い物し、本搾り飲みながら帰る。ずっと鉛を飲みこんだよう。夕飯は、トマトセロリ、宮崎から届いたとうもろこし、食堂でもらったアジフライ、マルエツで買ったパック寿司。とうもろこしがとても甘い。『プロジェクト・ヘイル・メアリー』読み終わる。読みやすく、面白く、何より明るい気持ちになる。M家泊。

東京都の感染者数、1528人。

 

6月15日水曜日

小雨。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えて、S家へ。Sは休日、布団に転がりブログを書いている。絵。夜、往来座へ。nに教えてもらいながらDMのデータを入稿する。SZさんにもらった文鳥の羊羹をみんなで食べる。羊羹のなかにいちじくやベリーが入っていて、和菓子なのに洋菓子みたい。往来座では名画座手帳の会議。大倉で買い物して先に帰る。夕飯は、ごまポン酢ブロッコリー、食堂でもらった野菜とトマトを入れた中華三昧酸辣麺。辛うまい。Sは10時過ぎに帰る。Sの夕飯は、トマト、アジフライ、ごまポン酢ブロッコリー、温玉蕎麦。蕎麦の汁をすすりながら、おいしい、とS。土日の辰野行きのスケジュールを考える。M家泊。

東京都の感染者数、2015人。

 

6月16日木曜日

曇り。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えて、S家へ。掃除洗濯。メールなど事務作業。文章書き終わらず、督促くる。鼎談のお誘いを向いていないと断る。夕方、近所のuにとうもろこしをおすそ分け。公園でビールが飲みたいと言うので、そのまま歩いてイケサンパークへ。途中、留学生が立っていた前を通るが今日はいない。ベンチに座り夕日を見ながら缶ビールを飲む。6月の夕暮れはいいよね、となんどもuが言う。外国からの留学生、実習生の話。できることを諦めたらだめだと思うんだよね、とu。大塚まで歩き、駅の日比谷花壇でuがサブスクの花をもらう。大きなひまわり。成城石井でオリジナルの杏サワーを買い、飲みながら帰る。往来座へ。家に寄り母にチキンのトマト煮をもらう。夕飯は、山芋の千切り、チキンのトマト煮。アメトーーク、テレビ千鳥のパンティの回を見て寝る。S家泊。

東京都の感染者数、1819人。