断片日記

断片と告知

コロナの夏 5月26日から6月1日

5月26日金曜日

曇り。Kさんにもらった腰塚のコンビーフでコンビーフ飯。わさびが合う、うまい。おいしいね、と何度もS。ふたりで1本の3分の2ほど食べる。Sは往来座へ。絵。しばらくしてSが戻る。喉が痛い、と言いながら薬を飲み、シャツがうんこ臭い、と言いながら着替えている。Sはまた往来座へ。夜、セブンイレブンで絵のスキャンをしてから往来座へ。店の奥で百椿図那覇展のDMデザインを考える。本搾り。asさん、ru先輩、saさん、miくん、YOさん、と賑やか。miくんは先日行ったライブの途中からほぼ記憶がないとのこと。DMデザイン終わらず。大倉で買い物。SとYOさんと水もれロードを帰る。夕飯は、トマトアボカド和え、ごぼう汁、玉ねぎトマトアスパラにもらった鶏肉の西京焼きをのせトースターで焼いたもの。THE SECOND、準決勝まで見る。S家泊。

 

5月27日土曜日

曇り。暑い。トマトアスパラ、昨日のコンビーフの残りをのせた飯。THE SECOND、最後まで見る。ギャロップ。熱はないけど喉が痛い、とS。明日の不忍のユーストまではやりきらなくちゃ、と言いながらSは往来座へ。百椿図那覇展のDMデザイン出来る。出来たデザイン案をUDさんに送る。風にのってどこかから運動会の音楽と司会の声が聞こえる。司会のセリフから護国寺のうえにある青柳小学校の運動会らしい。印刷会社にDMを入稿。夜7時すぎにSから電話。早退してくるとのこと。早く帰って寝たいというので、ひとりでマルエツまで買い物に。本搾り飲みつつ帰る。Sは布団に寝ながらテレビを見ている。夕飯は、ごぼう豆もやしほうれん草豚つくね鍋。豚つくねに大豆ミートを刻んでまぜる。大豆ミートをまぜたことをSは気づかず、普通にうまい、と食べている。麦チョコを少し。夜になるといつも映画観ようというSが、今日は映画観なくていい?とぐったりしている。早々に寝る。S家泊。

 

5月28日日曜日

曇り。昨晩の鍋の残りの汁で作った雑炊。大根卵三つ葉も入れる。今朝になっても、喉が痛い、とSが言うので以前食堂アルバイトでもらった抗原検査キットを試す。はじめに期限切れのやつを試し陰性、もう一回やる、と言うので期限内のものも試しこちらも陰性。溶連菌じゃないかな、疲れると喉に出るんだよ、とS。ナイツのユーチューブで伊集院さんのゲストの回を見る。老化が助けてくれる話。絵もそうではないか、老化で絵に対する頭でっかちさ構えが消えていくような気がする。Sは開店をnに任せ、夕方まで寝てから往来座へ。絵。夜、往来座へ。9時過ぎから不忍ブックストリーム開始。ゲストはピッポさんとカイズケンさん。Bスポは、スィートメモリーズⅢ。終えて、店の片付けをして外に出ると街路樹に咲いている花が目に入る。nがスマホのアプリで調べると夏菩提樹と出る。いい匂いだねぇ、とnと話していると、往来座の閉めたシャッターの前でぶつぶつ言いながら酒を飲んでいた男に、うるせーよ、早くどっか行けよ、と言われる。瞬間、ここうちなんだけど、あんたがどっか行けよ、とnが言い返す。いつも空いてんじゃねーか、おれのほうががんばってんだよ、と言い続ける男に、こっちだってがんばってんだよ、うるせーよ、とnとわたしで言い返す。めずらしくSが、まぁまぁ、と男をなだめ、こちらに向かって、もうやめな、と止めてくる。店になんかされたら嫌じゃん、とS。nがぶちぎれるって珍しいね、と言いながら、S、nと松屋へ。夕飯は、チーズハンバーグ定食。nは麻婆丼を辛い辛いと言いながら食べている。Sはチーズハンバーグ定食の飯抜き。瓶ビールを1本。だめだ、このあと東上線で変なおっさんになんか言われたらまたきれるかも、と言うnと別れ、店に変なことされてたら嫌だから、と言うSと往来座を見に行く。男もいなく、店もそのまま。ローソン100で買い物してS家に帰る。「鬼滅の刃」の続き見る。S家泊。

 

5月29日月曜日

雨。ミョウガ納豆ご飯。Sの喉の痛みは治らず。鶉山医院に電話をすると、発熱の疑いのある人は事前予約が必要とのこと。今日の予約はすべて埋まり、明日の予約は明日の朝8時半からしか受け付けないと断られる。喉が痛いのに煙草をぷかぷか吸い続けているので、煙草やめなよ、と言うと、うるせーなー、と嫌な顔をされる。こっちだってそんなつまんねーこと言いたくねーんだよ、と叫び返すとSが黙る。SはK会長に電話。昼過ぎ、Sは検査キットと薬の相談をしに、K会長宅へ。しばらくして、温度計、検査キット、薬を買ったSが戻る。絵。夜、SとM家へ。母が作った鶏そぼろをもらう。本搾り飲みつつ東池袋マルエツへ。買い物。Sは酒を飲まず。夕飯は、ごぼう春菊大根豚つくね鍋。今日もつくねに大豆ミートを混ぜる。違和感なく、うまい。映画「愚行録」観る。ずーっと気持ち悪いまま終わる。「葛城事件」ほどの振り切れ感がないからかすっきりもせず。満島ひかりは何に出ててもすごいね、とS。体調が悪いのに動画を見続けるSに、早く寝なよ、と言うと、わかってるよ、わかってるけどこっちにも準備ってもんがあんだよ、と言い返される。S家泊。

 

5月30日火曜日

曇り。ぜんぜん寝られなかった、痰なんだよね、咳が出て痰が出るかもと思うと寝られなくなる、とS。わたしもSの咳で寝られず。母が作った鶏そぼろに炒り卵を足した二色丼。コロナって食欲なくなるって言うよね、ゆうちゃんもりもり食べられるんだけど、とS。Sは鶉山医院に予約の電話。携帯に送られてきた問診票を書いている。予約は10時45分とのこと。ナイツのユーチューブの伊集院さんの回を最後まで。吉本芸人のトークの回し方、東京芸人の暴れて壊す入り方。食堂アルバイトへ。食堂のカウンターのパーテーションが先週の金曜からなくなり、拭くのがものすごく楽になる。テーブルのパーテーションはまだ残っている。先週の値上げのときから定食の名前が変わり、ここの大学らしい名前が消えてただのA定食B定食になった。とても寂しい。終えて、銀行でサコッシュ代の振込をしてからS家へ。Sの診断は、のど風邪とのこと。鶉山医院のO先生に、こんなに読ませる問診票ははじめてです、って言われたとS。S父の展示の搬入で行く辰野のホテルの予約。サコッシュの再発注。絵。夜、Sと缶ビール飲みつつ東池袋マルエツへ。夕飯は、ごぼうほうれん草油揚げ鶏肉の鍋。麦チョコを少し。映画「ケイコ目を澄まして」を観る。東池袋のボクシングジム東拳と高速の高架下が映る。東京の遠景がきれい。表情。とても静かなのに、車や外の音はよく聞こえる。S家泊。Sは一晩中咳をしている。夜中に豪雨。S家泊。

 

5月31日水曜日

曇り。布団に転がっていた猫のうんこを踏む。トマト、もらった赤パスタにセブンイレブンの金のハンバーグを添えたものと飯。テレビ千鳥はダブル志村けんモノマネの回。楽しい。奈良の銭湯「ミネラル湯浴泉」が映る。食堂アルバイトへ。今日で辞めるUさんにお菓子と酒のつまみをもらう。辞めて西新宿の寺を手伝うとのこと。終えて、S家へ。絵。夜、パルコの世界堂で買い物。Yくんとビリヤードに行っていたSから電話。東通りの硯やへ。SとYくんが先に生ビールを飲んでいる。生ビール、焼酎のお湯割り、小松菜のおしたし、アナゴ天、オニオンスライス、トロ鯖、じゃがバター、Yくんはしめにわかめうどん。心不全で死んだ競走馬の話から、馬主になったらどんな名前をつけるかになり、川越街道、カワゴエカイドーいいじゃん、となる。めずらしくビリヤード対決に勝ったSが何度も、今日はYくん本調子じゃなかった、とうれしそうに言っている。東通りに通りかかったタクシーをとめYくんを見送る。この人酔うと忘れ物するんで、とタクシーの運転手にSが伝える。M家泊。

 

6月1日木曜日

晴れ。納豆ご飯。出かけるときに母がアレクサに話しかけるがアレクサは返事をせず。食堂アルバイトへ。終えて、M家へ。夕方、池袋から西武池袋線石神井公園まで。SOちゃんと西口改札で落ち合い、S書林まで。中に入ってUさんと話しているとOさんも来る。近くの駐車場からUさんの車で上石神井いなげやへ。つまみと酒を買いUさん宅へ。車中、芸大の寮の風呂場にいた買い物かごを持った女の幽霊の話と、Tさんが見たマンションの奥にいた幽霊の話。息子にもどうにかしろよって言われてさ、人が来れば片付けられるんじゃないかと思って、とUさんちでのインタビューになった。本だらけのUさん宅。あちこちに積まれた本のあいだに絵や版画と、阪神グッズ、便所には野球ベストメンバーカレンダーがさがる。積まれた本は売り物ではなく書くときの資料とのこと。ベランダで雀に餌をやるようになってから朝手すりにずらーっと並んでるんだけど、でも窓を開けると一斉にわーっと逃げるんですよ、とUさん。いなげやで買ったつまみをUさんが出してくれた器に移す。FALLで買った器だそうで、どの器もかわいらしい。缶ビール、氷結、生ハム、ナムル、プチトマト、さつま揚げ、オクラの胡麻和え、岩下の新生姜、笹かま、鯖寿司、干瓢巻。醤油差しがないからと言いながら、醤油のペットボトルのキャップに醤油をついで皿に入れてくれる。S書林の目録の題字を描いたクロッキー帳の束を見つついろんな話をする。未完成、ピーク、ピークの前後、身も蓋もない。川瀬巴水三宝寺池の版画。Tさんちの買い取り。週刊少年マガジン。6時くらいから11時近くまで飲み話す。OさんSOちゃんと上石神井の駅まで。SOちゃんと西武新宿線に乗って高田馬場まで。車中、SOちゃんに気仙沼のおばあちゃんちがあった小さな浜の写真を見せてもらう。とてもきれいな場所。SOちゃんと別れ、高田馬場から歩いて雑司ヶ谷に帰る。歩きながら考える。好きなことやりたいことと言えば、1日中浜辺にへばりついて小さな貝や穴のあいた石を拾っていたい。ときどき面白い形の貝や石が拾えればよく、その貝が売れるとか珍しいとかはどうでもいい。ときどき自分に取って面白いものが拾える場所、絵を描くことはそれなのではないかと思う。M家泊。