断片日記

断片と告知

20世紀少年未満

数年前、生徒数の減少から、廃校になった雑司ヶ谷小学校。その解体工事をしているときに、校庭の隅の二宮金次郎夏みかんの木があった小さな山から、タイムカプセルが見つかった。工事の人が見つけたそれ。いつの生徒が埋めたものだかはっきりわからなかったらしい。噂を聞いてきた母に、あんたたちタイムカプセル埋めたっけ、と聞かれ、埋めたといえば埋めたような、埋めてないといえば埋めてないような、と記憶が定かでなく、さぁ、とぶっきらぼうに返事をして終わったしまったこの事件。見つかったタイムカプセルは、どこへいったのか。誰か中をあけて見た人はいるのか。どうしてそのとき見に行かなかったのか。今になって気になって仕方がない。