断片日記

断片と告知

見送りたい

本日の会の趣旨は、「わめぞ」の飲み会に参加した王子を西荻窪という「わめぞ」圏内からは遠いアパートに帰すため終電に間に合うよう目白駅まで歩かせ改札に消えていく王子をみんなで見送るということを今まで散々してきたわけですが、王子が雑司が谷に越してきたらそれが出来なくなるのかと急に思いついたら悲しくなり、明日から雑司が谷に越してくるというのに、引越しの準備もまだ終わっていないというのに、雑司が谷に呼び出し飲んで目白駅改札に消えていく王子を最後にもう一度見送りたい、です。
で、見送るだけでは寂しいので、雑司が谷周辺の案内もついでにするか、と古書往来座の瀬戸さん、古書現世のパロパロ向井、そしてワタクシ武藤を案内役に昼過ぎから歩き回りました。歩き回っている間、必ず缶ビールか缶チューハイを片手に常備していると思っていただいて結構です。まず最初は池袋西武屋上のうどん屋「かるかや」で冬の太陽を浴びながら釜揚げうどんをすすり、屋上端にある観賞魚屋を「魚屋」と言い張る人を尻目に金魚を鑑賞し、改装した池袋リブロをのぞき、ジュンク堂横の東通りから雑司が谷地区へと歩きました。庭にご自由にどうぞとプラレールを設置してある家でゆっくり一周するプラスチックの電車を眺め、旅猫雑貨店の金子さんの顔を見て、王子が明日から住むアパートへ向かいました。風呂なし便所共同の、でも古くてもきちんと手入れされた素敵な部屋を見て王子らしいと満足し、窓から見える桜の木とサンシャイン60を見てさらに良しと思いました。さらに近くの「赤丸ベーカリー」で竜田揚げサンドを買い食いながら歩き、さらにすぐそばの「肉の大久保」でコロッケとメンチを買い食いながら歩き、「わめぞ」のお花見でお馴染みの目白台の公園から新宿の夜景を眺め、遊具にまたがりぎこぎこ漕いでいたら気持ちが悪くなり、公園横の坂を下ると銭湯「豊川浴泉」の横に出ることを知り驚きました。坂を下ったら上らなければと、都内屈指の急坂「のぞき坂」を息を切らしながら上り、みちくさ市でお馴染みの鬼子母神通り商店街で「キク薬局」のK会長に挨拶し、引越し祝いまでいただいてしまい、それは引越費用ではなく本日の飲み代に全て消えていくのですがK会長はそれを見越しているのでなんの問題もなく、そのまま「ひぐらし文庫」、「三愚舎ギャラリー」と挨拶行脚を重ね、「豊島屋」で焼き鳥を買い、すでにおなかがはちきれんばかりですが、まだ食べるしまだ飲むのです。東池袋まで歩き、中華料理屋「豊屯」で餃子、リュードーフ、タン、肝臓、を食べ、Pippoさんが合流し飲むようにピータンを食べ、店から出る頃にリコシェの豆ちゃんも合流し、「豊屯」を出て目白へ向かいました。いつもの「日高屋」で締めのはずが満席で入れず、目白唯一の目白らしくない居酒屋「海賊」で、仕事帰りの寝床やさんも巻き込んで、王子最後の見送りの夜を噛みしめました。
そろそろお別れのはずが、王子と寝床やさんがどこかから買ってきた缶チューハイでさらに駅前改札飲みがはじまり、ですが早々に終わらせ、本日のメインイベントである、改札に消えていく王子を見送る、を遂行いたしました。満足です。王子、明日からどうぞよろしく。そして、雑司が谷へようこそ。