断片日記

断片と告知

コロナの春 3月10日から3月16日

3月10日金曜日

曇り。暑い。ベーコン玉ねぎスティックセニョールのクリームパスタ。Sは往来座へ。文章書き、終わらず。夜、ごぼう大根汁を作ってから往来座へ。asさん、ru先輩、saさん。昨日と同じく帳場の横にスクリーンを垂らしWBC日本対韓国戦を見ている。本搾り。大谷が敬遠で村上に回ってくるなんて信じられないよ、と見ている面々。しかし村上打てず。往来座の裏で、文章書き、冊子のダミー作り。ハナマサで買い物。M家に寄り、母が作ったピーマンの肉詰めもらう。夕飯は、トマト、ごぼう大根汁、ピーマンの肉詰め。今年最後のはっさく。麦チョコを少し。Sが、ヌートバーヌートバーうるさい。S家泊。

東京都の感染者数、778人。

 

3月11日土曜日

晴れ。早朝に地震。暑い。昨晩のごぼう汁の残りに小松菜と大根を足した味噌うどん。ずん喫茶は錦糸町。ホットケーキが食べたい。子どものころ母と喫茶店に行って、ホットケーキ食べたいって言うと、いいよって日とだめって日があって、理由がぜんぜんわからないんだけど、とS。昔タクシー乗ったとき運転手さんに奥さんの好きな花知っておくといいよって言われて、と飯尾さん。Sの好きな花は、ハナニラ、ハス、とのこと。Sに文章読んでもらい、重なる部分を削る。Sは往来座へ。絵。夕方、明治通りを歩いて新宿の世界堂まで。紙を買い、また明治通りを歩いて帰る。そのまま往来座へ。ru先輩、saさん、poさん。帳場の横にスクリーンの布を垂らしWBCを見ている。本搾り。村上の顔は『スーホの白い馬』に似ている、赤羽末吉の描く男の子に似ている、と言い合う。8時、不忍ブックストリームの準備のため、WBC組は帰宅し、配信用にセッティング。9時、配信開始。ゲストは澤宮優さん、Bスポは不揃いのロゴたち企業ロゴ編。配信の横で、音の出ないパソコンでWBCも見る。終えて、n、Sと松屋へ。またハンバーグが売り切れ。瓶ビール、焼肉定食。Sは夕飯で炭水化物を取らないようにしているため、カレーのルーのみと焼肉皿を頼み、焼肉をカレーのルーに入れて食べている。nと別れ、ミニストップに寄りS家に帰る。Sは食べたりなかったと言いながら、ミニストップで買った茹でとうもろこしを食べている。S家泊。

東京都の感染者数、805人。

 

3月12日日曜日

曇り。納豆ご飯。Sは納豆2個玉子2個に刻んだセロリを入れて食べている。うまい、とのこと。Sは往来座へ。Sに文章の文字組をしてもらう。絵。夜、Sが作ったデータをセブンイレブンでプリントアウトし、池袋西口キンコーズへ。両面コピー。キンコーズコピー機はコンビニよりも操作が多く難しく、いちいちたずねるのも申し訳なく、店員のまたかよという視線も辛い。近い将来に、券売機やスーパーのレジの前でまごつく自分が想像できる。コピーはとてもきれいにできる。終えて、往来座へ。saさん、t。帳場の横にスクリーンを垂らしWBCを見ている。本搾り。キンコーズで両面コピーした紙を切り、折り、届いていたサコッシュに入れていく。梱包してローソン100からウララに送る。「おかえりなさい、公設市場」展用のもの。WBCを終わりまで見、ハナマサで買い物。夕飯は、ごぼう小松菜大根豚しゃぶ鍋、汁はハナマサで買った豚骨醤油味。塩っぱい。最近塩気が体につらい。飲みすぎ酔っ払ったSがまた布団に倒れたまま寝ている。S家泊。

東京都の感染者数、606人。

 

3月13日月曜日

雨、風。ベーコン玉ねぎスティックセニョールのクリームパスタ。Kさんからサコッシュが出来たとライン、倉敷に送ってもらうようお願いする。こちらは百椿図巡回展用の蟲文庫サコッシュ。Sは往来座へ。絵。夜、ごぼう汁を作ってから、往来座へ。Hっち。ウララでのグループ展、羅臼、流氷、オオワシ、北へのロマン、柳ヶ瀬、など。閉店後、HっちとSと東通りの硯やへ。焼酎のお湯割り、小松菜、れんこん天、しめ鯖、だし巻き卵、厚揚げ。ミニストップで買い物。作っておいたごぼう汁をSが食べたいというので温める。S家泊。

東京都の感染者数、313人。

 

3月14日火曜日

晴れ。昨晩作ったごぼう汁に大根とチンした飯を足した雑炊。ごぼうの歯ごたえと飯が合わない。野菜しか入っていないので味に深みがない。アマプラにあった「水もれ甲介」1話目見る。甲高い声でまくし立てるようにしゃべる甲介・石立鉄男を久しぶりに見る。どこか渥美清の寅さんに似ている。雑司ヶ谷の昔が多々映るが、自分が細かい景色を忘れてしまっていることに驚く。Sは一度見終わってから早送りでまたはじめから流し、雑司ヶ谷が映ると写真に撮っている。昼過ぎ、Sは市場へ出品へ行き、夕方戻る。文字描き。夜、Sと缶ビール飲みつつサンシャイン横の西友へ。買い物。西友ブランドの麦チョコも買う。本搾り飲みつつ帰る。7月からS父の展示が辰野ではじまるので、それまでにすることをいろいろ話す。やること多く、金も足りない。夕飯は、ごぼうほうれん草油揚げ豚つくね大根おろし鍋。麦チョコを少し。いまのところ、西友とファミマで売っている麦チョコがうまい。「水もれ甲介」2、3話目見る。甲介は、俺に任せとけ、と言うばっかりでなにもしない。S家泊。

東京都の感染者数、988人。

 

3月15日水曜日

晴れ。ナス玉ねぎひき肉トマトのショートパスタ。Sは休日、布団に転がりブログを書くかWBC関連やビリヤードの動画を見るかしている。文字書き。夕方、SとM家の前で待ち合わせ。大倉で缶ビールを買おうとすると、このへんに肉屋はありませんか?と年配の女性に話かけられる。肉屋は雑司ヶ谷2丁目の大久保さんしか思い当たらず、遠いですよ、大倉じゃだめですか?と言うと、牛肉が欲しいんです、今日どうしてもいるんです、ここには売ってなくて、と困り顔。それならと明治通り沿いのハナマサを提案する。1パックがでかいですよ、1階ですけどちょっと高いところにあるので斜め上あたりを見つつ探してください、など。Sと副都心線で新宿3丁目まで。高島屋を抜けてハンズへ。Sがスプレー缶など買い物。世界堂へ寄ってから、明治通りの一本入った道を缶ビール飲みつつ帰る。帰る道すがら、大久保の銭湯「東宝湯」の前の坂道をSに案内。「北の国から」のレイコさんのアパートがあった場所。そのまま坂をのぼって路地をゆらゆら戸山団地、また明治通りと、コンビニで酒を買いつつ飲み歩く。高田のよしやで買い物。雑司ヶ谷に帰る。夕飯は、トマト、オニオンスライス、ホットプレートで焼肉、かぼちゃ、エリンギ。「水もれ甲介」続き見る。「水もれ甲介」の今と昔のロケ地を比べて紹介している動画も見る。S家泊。

東京都の感染者数、816人。

 

3月16日木曜日

晴れ。ナス玉ねぎ引き肉のカレー。あちこちオードリーにあのちゃん。午前0時の森に、よみた屋さん、ソオダ水さん、ゆうらん古書店さん。Sも声をかけられていたが断った。この方々でほんと素敵でよかった、とS。Sは往来座へ。絵。夕方、キンコーズセブンイレブンで絵をスキャン。M家で倉敷に送る絵を梱包。梱包したダンボールを持って往来座に寄ると、ちょうどいまKさんが帰ったとこ、あの黒いリュックの、とnに言われ、明治通りを走って追いかける。同じあたりに黒いリュックの人が3人おり、Kさんですか?と話しかけ怪訝な顔を2回、3人目でKさんにあたる。椿サコッシュと鵜トートのお礼。東通りのクロネコヤマトから倉敷へ絵を発送。そのまま池袋駅から山手線で西日暮里まで。改札出て北上し、宮地交差点を越え町屋の手前を右折する。銭湯「野崎浴場」へ。昔ながらの瓦屋根ののる古い銭湯。正面のガラスに「野崎浴場」と彫られているが、横の看板には「野崎湯」の表示。外の左手に傘入れ、入り口に赤い牛乳石鹸ののれんがさがる。入ると左右に下足箱、正面右手に引き戸、引き戸を入ると左手にフロントがある。入浴代500円を払う。フロント前に、冷蔵庫椅子などが並ぶロビーとも言えない小さなスペース。左手奥に女湯ののれん。外から見ると脱衣所の外に木があり庭があるように見えるが、脱衣所に入ると庭は見えずソファとテーブルが置かれている。洗い場の入り口左手に古い体重計。立派な格天井から3枚羽の大きな扇風機といっていいのか、がふたつ、男湯にもふたつさがっている。洗い場入り口のガラス戸に3月31日で閉店する旨が書かれた紙が貼られている。女湯の洗い場の天井からさがる蛍光灯が4本、ひとつが消えているので薄暗い。左手に立ちシャワがひとつ、両壁にカラン、島カランが真ん中に一列、男湯との堺の壁に1センチないくらいの小さなタイルで描かれたタイル画。右端から左端まで、水辺から灯台、赤い屋根の洋風の建物、紅葉した木々と長い一枚のモザイクタイル画になっている。細かいタイルで描かれたグラデーションがとても丁寧。飛んでいるカモメらしき鳥も羽先や胴体は黒、真ん中が白と凝っている。正面奥に、右手から小さめ深めの湯船、大きめ浅めの湯船が、並ぶ。大きめの湯船は左端に電気風呂、パイプで区切ってジェットがふたつくっついている。湯の温度は最近入ったなかでは一番熱く、大きめのほうの温度計で46度をさしている。小さめのほうには温度計がないが、足をつけただけで痺れるくらい熱い。正面奥の湯船のうえの壁には小さな島が浮かぶ海のペンキ絵。右端に「ナカジマ 瀬戸内海 2020.8.7」のペンキで描かれたサインがある。昔ながらの天井は高くて立派だがところどころペンキが剥げ落ちている。湯からあがり着替えていると、横のロッカーを使う老婆ふたりが銭湯の廃業を憂いている。行く先行く先なくなっちゃって、ここがなくなったらシンマチまで行かなきゃ。あたしは町屋2丁目、ちょっと遠いんだけど。フロントで銭湯遍路の判子をもらう。あたしが押すと変なんなっちゃうから、あなたが押して、と女将さんがスタンプ台を目の前に置く。ここは昭和29年、おじいさんがはじめたの、石川の能登島野崎町の出身、だから野崎湯って、昔は1日2便しかなくて、小学校中学校はあるんだけど高校はなくてね、高校になるとみんな七尾に出て下宿したのよ、土日になると島に帰ってね、島にお巡りさんはいたけど車もないような島だったから何もおこらなくてね、いまは橋が通って都会となんにも変わらない暮らしだっておねえさんは言うのよ、あたしは恥かきっ子だから兄弟よりもいとこ達と遊ぶほうが多くて、東京の学校行って管理栄養士になりたくて、でもお兄にお金出してもらうのは嫌だったからお金貯めるために食堂で働いて、1年9ヶ月、そこにいた女の子とすごく仲良くなってね、あれがあたしの青春。最後に男湯のペンキ絵を聞くと、富士山、と女将さん。銭湯から出ると向かいは小さな飲み屋。行く道すがらも飲み屋や定食屋がちらほらあり、夕方、明かりが灯った銭湯と小さな店が軒先を連ねる景色にぐっとくる。大通りから入ると高い建物もなく、狭い路地に長屋風の小さな建物が隙間なくくっついている。雑司ヶ谷ともまた違う。歩いていてとても楽しい。また歩いて西日暮里駅まで。山手線で池袋に帰る。池袋の改札を出たところにあるおおにぎり屋に、限定のいぶりがっこクリームチーズおにぎりのポスターを見つける。イブチー好きなnに土産で買って帰る。往来座へ。asさん、ru先輩、saさん。本搾り、スナック菓子大量。イブチーおにぎりすげーうまい、米とイブチーって合うんだね、とnとsaさん。帳場の横にスクリーンを垂らし、WBC日本対イタリア戦を見ている。村上が打つとうれしい。日本が強すぎる、もっと接戦が見たいのに、とS。ハナマサで買い物。夕飯は、ハナマサ印の水餃子豆もやし泥ネギ豚しゃぶ鍋。「水もれ甲介」続き見る。みんな最後まで人の話を聞かずに突っ走って騒いで殴り殴られしている。最初うるさかった甲介が一番ましに見えてくる。S家泊。

東京都の感染者数、680人。