断片日記

断片と告知

みちくさ市、当日の記憶

みちくさ市、当日、20日のこと。
朝6時起床、7時鬼子母神通り商店街に集合。3時間半の睡眠で当然眠いが、空はよく晴れていて、朝日で無理やり目が覚めてくる。第2みちくさ案内所に着くと、すでに車は到着していて、道路に荷物を降ろしている。朝の挨拶を交わし、作業の中に加わる。降ろし終わった荷物を開け、見やすいよう、手にとりやすいように並べていく。回を重ねるごとに設営は早くなり、さらに今回は面倒な組み立て式のラックを使わなかったからか、8時には作業が終了し、こんなことなら集合は8時でよかったのでは、みちくさ市は10時からなのにあと2時間どうするよ、と誰彼無しに文句を言う。全てが順調にいっているからこその結果であり文句を言う必要もないのだが、睡眠不足の腹立たしさを何かにぶつけずにはいられない。8時半、ちょっと早いけれどもとU-SEN君と2人、文庫新書コーナーの設営に行く。荷物と備品を台車で運び、降ろし、並べ、とこちらもあっという間に終わる。まだ10時にはだいぶ早いが、せっかくなのでそのまま売ってみる。日曜の朝9時。誰も道を歩く人がいない。近所のおば様が水遣り中の如雨露片手にふと箱を覗き、太宰治の文庫を買ってくれたのが早朝唯一の売上か。
腹が減ったのでおにぎりを買いに行く。少しずつ集まりだした出展者の人たちに挨拶をする。文庫新書コーナーに戻り、おにぎりを食べているうちになんとなく10時になり、みちくさ市がはじまる。今回、酒飲み自重、を心がけ、飲みだしたのは昼12時から。豊島屋の焼き鳥、レバ煮、から揚げをつまみにしながら、我慢していたビールを飲む。うまい。みちくさ市から、近所の鬼子母神で開催している手創り市から流れてくるお客さんで、文庫新書コーナーもほどよく賑わっている。U-SEN君と本を売りつつ、下らない話をしつつ、ビール飲みのみ、日が暮れていく。
次の外市では、王子とU-SEN君の売上勝負があり、勝負はしたいけど罰ゲームが嫌だ、と横でU-SEN君がぶつぶつ言っている。ミニコミ燃やされるのも嫌だけど変な服着るのも相当嫌だよ、と言うと、どうせ何着ても似合っちゃうんですよ王子は、と勝手にふてくされている。
夕方、ナンダロウさんが遊びに来る。ナンダロウさんに会いたい、とずっと騒いでいたU-SEN君は、ナンダロウさんが来た途端に黙り込み、何か言いたいことがあったんじゃないの、との突っ込みに、いえただ会いたかっただけなんです、と気持ちの悪いことを言う。
夕方4時過ぎ撤収。文庫新書コーナーを片付け、近くの第2みちくさ案内所に荷物と備品をまた運ぶ。車に積む力仕事は若者に任せ、スリップの集計作業を手伝いに行く。6時には集計作業も商店街の撤収作業も終わる。飲み会の予約は午後7時で、まだ1時間ある。あまりに何もかもがスムーズに進み、かえって時間を持て余す。古書往来座で30分おしゃべり、残りの30分でゆっくり歩きながら雑司ヶ谷奥地の居酒屋を目指す。途中歩きながら、有名人しりとり、をする。ブル中野野中広務ムッソリーニ。馬鹿馬鹿しくて嫌になる。
7時よりだいぶ前に居酒屋に到着。嫌な顔もせず、ママさんは迎えてくれる。生ビールで乾杯。うまい。みちくさ市出展者の寝床やさんとアホアホの中嶋さんも加わり、相変わらず下らない話で打ち上げは盛り上がる。途中、先にどこかで飲んで時間を潰していたナンダロウさんと塩山さんも加わる。私の描いた居酒屋までの地図がさっぱりわからない、と怒っているが何のことだか知らないふりをする。あんなに会いたがっていたんだから、と無理やりU-SEN君をナンダロウさんの隣りに座らせるが、塩山、ナンダロウの濃いテーブルにU-SEN1人を放り込むのはあまりにもむごいかしら、とワタクシ武藤も加わる。塩山さんは、古本市での売上目標の3万円を超えたとかで始終ご機嫌で、ニコニコとうれしそうにU-SEN君をいじめている。11時半、打ち上げ終了。朝の7時から動き回っていた体はヘトヘトで、あれムトーさん帰るんですか、との王子の誘いを振り切って家に帰って爆睡する。
翌日、塩山さんの漫画屋BBSを見ると、私の描いた地図に対して「肝に命じよう。武藤作成の地図は、山守組組長(金子信雄)の誠意に等しい。」との記述。イラストで食っている私への嫌がらせか。
何はともあれ、みちくさ市へのご来場ありがとうございました。出展者の皆さま、お疲れ様でした。次の開催は11月23日(月・祝日)を予定しております。どうぞよろしくお願いいたします。