断片日記

断片と告知

脈々

はじめて行くギャラリーはいつも少し緊張するけれど、青山の路地の奥にある小さな庭に面した建物を見た瞬間、ここはいいギャラリーに違いないと直感する。セツという名の絵の学校に行っていた時の恩師、星信郎先生の「水彩画展」を見る。吹き抜けのある気持ちのいい空間に星先生の描く人物画と風景画がすごく合っている。どことなくここはセツの校舎に似ている。吹き抜けの感じとか、階段の様子とか。聞いてみるとここはセツの卒業生が作った場所だそうで、どうりでとても居心地がいい。セツ先生の教えというか思想というかは、亡くなった後もこうしてあの場所で学んだ人たちの中にずっと流れていている。星先生の人物画、とても若々しかった。「だって俺、若いもん。」と笑う星先生。いつまでもお元気でいてください。
DEE'S HALL
ギャラリーオーパでくまがいのぞみさんの陶展「個個物」を見る。くまがいさんの作る陶器は清い。それなのに温かみもある。その作品でお茶をいただく幸せ。外を見ると公園の木が紅葉していて、手の中には小さなお茶碗があって、ぼーっとお茶を飲んで。こうゆう日曜はいいな。
陶展「個個物」