断片日記

断片と告知

てなもんや三度笠

いつも行くラーメン屋。カウンターに座り瓶ビールを飲みながら、店の奥の壁にへばりついているテレビで「さよなら新宿コマ劇場 涙と笑いの50年」を見る。久しぶりに江利チエミの「テネシーワルツ」を聞いた。久しぶりに美空ひばりの「悲しい酒」を聞いた。記録用に撮られた当時の映像を見ながら、小さな声で一緒に歌ったりもする。画面の中で白木みのるがコマ劇場の思い出を語っている。久しぶりに見たよ、てなもんや三度笠ね、えーっとあれ誰だっけいっしょにやってた、あー仕事人の主水ねー、藤田まことでしょ、それそれ、と常連の人たちと盛り上がる。その挙句、おねーさんの年だいたい解ったよ、としれっと言われ、60歳くらいのおじ様に同級生のような目で見られる。