断片日記

断片と告知

赤貧

外市」2日目。ぼんやりとした曇り。とりあえず雨が降っていないことにほっとする。11時過ぎから設営のはずが、昨夜の打ち上げばりの酒に疲れて遅刻する。12時過ぎにゆっくりと社長出勤。おせーよ、とあちこちから声が飛ぶが、はじめからいましたよという顔をしてレジに入る。陽が出ておらず少し寒いが、1月の「外市」を体験した人間には天国のように感じる。昨日は久しぶりの晴れとなって朝から晩までものすごい人出だったが、2日目そして曇りの今日はゆっくりまったりと時間が流れる。昼過ぎ、立石書店ブルゴーニュ岡島さんと、奥方のナベちゃん、そしてリコシェの豆ちゃんと、近くのうどん屋で昼飯を食べる。先日、アトリエで「ワメトーク」のチラシを刷ったときのこと、花粉症でくしゃみの止まらない私がマスクのかわりに手拭いを顔に巻き黙々と怪しいチラシを作る、その姿を見た豆ちゃんから一言、連合赤軍みたいだね、と。その話をうどんを食べながらしていると、どっちかっつーと連合赤貧じゃね、と返される。そう言えばと「わめぞ」の人々の顔を思い出してみると、どの顔もどの顔もあまりにも赤貧。そんな団体からはなるべく早く脱退したいと切に思う。うどんを食べ終え、体も温まったところで、「外市」に戻る。それでもやっぱり寒いので、外のレジと、古書往来座店内を行ったり来たり。いつ降りだしてもおかしくない空模様だったが、なんとか曇りのまま「外市」が終わる。女子有志とスリップの計算集計作業に入る。昨日があまりにも良かったから、今日の売上はちょっと寂しい。それでも雨が降らなかっただけ良かったねと話す。集計と片付けが一段落したところで、第一陣とともに池袋駅前の打ち上げ会場へと向かう。広い座敷に4つあるテーブルのうち、1つのテーブルを占拠して、4月の「ワメトーク」の打ち合わせをする。塩山さん、ナンダロウさん、ピッポさん、豆ちゃん、それと版元アストラのOさん、とそのご友人で、あれやこれや話す。それにしても、アストラのOさん。美人とかわいいを足して2で割ったような人だ。こんなに若くてかわいらしいのに塩山さんと関わったばかりに変な赤貧団体とも関わるはめになり、本当にかわいそうだ。塩山さんの新刊は売れなくてもいいけど、Oさんの悲しい顔は見たくない。この複雑な気分をどうしてくれよう。恒例の売上発表は、古書現世のパロパロ向井にかわって退屈くんがする。1番はじめに読み上げられたのがなぜか私で、出した点数に比べて売上はそう悪くもないのだが、他の人たちよりも経費が多く引かれている。数ヵ月後に「わめぞ」民が大移動する某イベントがあり、その強制積み立てをさせられているのだ。金を持たせておくとどうせ全部飲んじゃうから、と某イベントがあるまで売上から数千円が強制的に引かれていく。そんなに悪くもないと思っていた額から、参加費が引かれ、強制積立金が引かれ、ここ3日間の飲み代を引くと、完全な赤字。連合赤貧からの脱退の道は、険しく長い。