断片日記

断片と告知

1日目

池袋から副都心線に乗り、神宮外苑花火大会を見に行く。花火大会だというのに、普段と変わらず空いている副都心線に乗り、北参道駅で降りる。コンビニで買った缶ビールを片手に、神宮に向かって住宅街を抜けていく。花火がよく見えるであろう道路や辻には人が溜まり、座り込み、今か今かと空を見ている。今年はどこかの坂の途中で花火を見る。目の前の家の、日立ポンプ、と書かれた大きな看板の上に、次々と花火があがっていく。花火のあがる空の向こうには、丸い月が出ている。缶ビールを買いに、またコンビニへ行く。飲みながら、また違う路地を歩き、違う坂の途中で最後まで花火を見る。人の波に乗りながら新宿まで歩く。回る寿司を食い、家路に着く。これが私の夏休み1日目。