断片日記

断片と告知

コロナの春 4月19日から4月25日

4月19日金曜日

晴れ。強風。かつおみりんご飯、飲むヨーグルト。Sは納豆ふたつ卵ふたつにミョウガツナ缶を入れたものを飯にかけて食べている。Sが見てと言うので、筒香ベイスターズに戻ってきた動画を見る。古書組合の動画、コショなひと、が復活していたので、日月堂さん回を見る。昼過ぎにS家を出、池袋の西口へ。元光文社だった場所に建った高層マンションがでかくて真っ白。マンション1階にスーパーライフも入っている。かえる食堂そばの元駐車場だった場所にタイ料理屋メコンが出店している。かえる食堂へ。ひとりなので空いている席にすっと入れる。みどりのカレーご飯大盛り、シフォンサンデー。休日は本搾りのレモン味を飲んでころがっている、とマスター。メコンが西池袋から引っ越してきた話。カレーもサンデーもおいしくあっという間に食べ終わる。今年は月一以上通うことを目指したい。外で待っている人がいるので食べ終えてすぐに出る。要町のブックオフを見、立教の裏手を歩いてびっくりガードへ、西武の無印をのぞいてからM家で椿の絵を用意し、S家へ。掃除。文章書き。夜、ポポタムへ。椿絵の納品。鬼頭祈さんの個展初日で、瓶ビールといちごのスパークリングワインを飲む。寿司が食べたくて描いたまぐろの寿司の絵、みかんをもらって描いたみかんの絵。祈さんの絵のギターピックを買う。うれしい。往来座へ。ru先輩、saさん、HIM、uちゃん、これから千登利に飲みに行くというRUくんとMIKくん。RUくんとMIKくんがやっているバンドの動画を見る。HIMに三浦農園のセリをもらう。袋についている版画は仙台の明才さんのもの。プロ野球が開幕しプロ野球チップスも開幕だと、n、ru先輩、saさんが大人買いしたチップスを毎日ひとつずつ大事に開けている。弦巻通りを帰るHIMと一緒にまいばすけっとまで、買い物して帰る。夕飯は、ごぼう鶏肉豆腐油揚げにもらったセリを入れた鍋。ものすごくうまい。めったに鍋の汁を飲まないSが、うまい、と言いながらなんども飲んでいる。麦チョコを少し。ドラマ「季節のない街」2話目見る。映画「どですかでん」とはまったく違う、とS。『スピン』のピスケンさんの小説を読みながら、これ面白い、とS。この本なんでこんなに安いの?とも。タイトルは金の箔押し、毎回表紙のポール・コックスの絵もかっこいい。S家泊。

 

4月20日土曜日

曇り。先日のホワイトシチューの残りに玉ねぎベーコンを足したパスタ。Sはかつおみりんをかけて食べている。うまい、とのこと。あちこちオードリー、いろはに千鳥、見る。マジシャン・サリト。先日、かつおみりんがなくなり、細い瓶のかつおみりんが届いたと思ったら、今日は太い瓶のかつおみりんが届く。どちらもSが注文してくれたもの。2年間くらい持ちそう。Sは往来座へ。洗濯。文章書き。夜、往来座へ。KOさんからいただいた往来座20周年の御祝い金。使い道を考える。薄い折りコンとコロが有力、Sはビリヤードの高いキューが欲しいそう。saさん。お茶割り。大学で教えることとデザイナー研究者としての二刀流の苦悩。ローソン100で買い物。夕飯は、先日母がくれた豚肉の味噌漬けとジャガイモ小松菜炒め、昨晩のセリ鍋の残りの汁でつくったごぼう汁。酔っ払って早々に寝るが、ウメ(猫)の夜泣きでなんども起きる。S家泊。

 

4月21日日曜日

曇り。玉ねぎベーコンジャガイモトマトソースパスタ。みちくさ市だから10時半に店行って早めに開けるはずだったのに忘れてた、とS。すでに店にいるnに電話で謝りつつ、急いで食べ、11時ごろSは往来座へ。文章書き。Hっちの『観光地ぶらり』読みはじめる。気になることばをメモする。風情を感じる、レトロな、昔ながらの、趣のある。夕方から雨。夜、往来座へ。YBさん、miくん、KOくん、saさん。nはライブに行っていておらず、SはYBさんに差し入れでもらった9%のロング缶を飲んでいる。お茶割り。みちくさ市手創り市は盛況だったようで、往来座も人がすごかったとのこと。だからもう閉めようかと思って、とSが6時過ぎに入口にクローズの幕を垂らしている。野球、社会人野球の話から、ユーチューブにあがっている社会人野球の応援歌の動画を見、そこにたまたま映っていたYBさんを見て笑う。先日自転車にひかれたことから、昔は自転車ってこんなに速くなかったよね、と言い合う。たしかにみんなもっとちんたらこいでいたように思う。ハナマサで買い物。お茶割り飲みつつ帰る。夕飯は、てきとうな鍋だったと思うが忘れた。S家泊。

 

4月22日月曜日

雨。玉ねぎかぼちゃベーコンのクリームパスタ。さまチャン、見る。ヒコロヒー。書き終えた文章ひとつDMで送る。昼過ぎ、Sと車で往来座へ、nを乗せて世田谷まで買い取りへ。世田谷線が見えてうれしい。世田谷城址や寺、公園などあちこちに緑が見える。豪徳寺の前を通ると、昔社長がここの招き猫を毎年買ってたんだよ、とS。本を積んで雑司ヶ谷に戻り、駐車場からnを台車にのせ押しながら往来座に戻る。直した文章をひとつゆうパックで送る。店を閉めて外に出ると熱海帰りのuちゃん。u母がドバイに行ったら記録的大雨でドバイに降りられずそのまま東京に引き返して来、そんな母を連れて突然熱海に行ってきた、と疲れ切っている。外国のチョコレートもらう。明治通りを池袋に向かって歩いているとハナマサの前でru先輩とすれ違う。こちらも仕事で顔が疲れている。ホルモン焼きに誘うと行くというので4人で池袋駅前のSがだいぶ前から行ってみたいと言っていたホルモン焼き屋へ。各テーブルにレモンサワーが出てくる蛇口がついている。生ビール、もやしのナムル、チョレギサラダ、枝豆、焼き肉ホルモンいろいろ、しめに冷麺とネギご飯。肉は出てくるが生ビールがなかなか出てこず、4回催促してやっと出てきたと思ったら、ru先輩の靴のうえにビールをこぼされる。そのまま何も言わずに店員が立ち去っていく。生ビールはだめだとなり、瓶ビールを頼むと4本目あたりで、冷えてるのがなくて氷で急いで冷やしたからあんまり冷えてないかもしれません、と言われる。50人以上入れそうな大きな飲み屋で半分も客が入っていないのに、冷えてる瓶ビールがないとはどういうことなのか。いろいろひどい、働いてるひとがつまらなそう、店長がだめなんじゃないか、このままだとすぐつぶれる、などぶつぶつ言いながら雑司ヶ谷に帰る。M家泊。

 

4月23日火曜日

曇り、雨。納豆ご飯。あのひとは胃がん、あのひとは骨折、と母は近所の同年代の人たちの体の話ばかりしている。食堂アルバイトへ。忙しい。終えて、往来座に寄り、店番tに頼まれた本を雑司ヶ谷郵便局から出し、S家へ。Sは休日、布団に転がり寝るかブログを書くかしている。食堂で疲れ切り布団に転がる。夜、Sと缶ビール飲みながら町の掲示板など読みつつ護国寺マルエツまで散歩、買い物。買い忘れがありセブンイレブンでも買い物。本搾り飲みつつS家に帰る。夕飯は、ほうれん草里芋油揚げ白菜水餃子鍋。麦チョコを少し。映画「ミスター・ガラス」観るも途中で眠くなり帰る。M家泊。

 

4月24日水曜日

雨。納豆ご飯。sちゃんノイローゼみたい、と母。sちゃんは母の弟。食堂アルバイトへ。忙しい。終えて、鬼子母神前から都電で大塚駅前へ。ブックオフを見てから、昨日電話で予約した美容院へ。散髪。息子さんが働いている美容院は切る前にイメージを絵で描かせるそうで、たくさん描けばうまくなりますかね、と相談される。必ずうまくなります、と答える。終えて、山下書店を見、たんぽぽハウスを見、歩いて東池袋まで。マルエツで買い物して本搾り飲みつつ、S家に帰る。Sは休日、布団に転がりブログを書くかしている。夕飯は、母にもらったのびる、アボカド、もらった唐揚げ、玉ねぎカブほうれん草豚ひき肉のトマト汁。硯や本店に予約の電話をすると、明日出られるスタッフがおらず臨時休業なんですと言われる。アルバイトをしている食堂もそうだが、本当に人が集まらない。硯や南池袋店に電話し予約する。先日途中まで観た映画「ミスター・ガラス」を最後まで観る。設定は面白いが間延びして思えてどうにも眠い。シーズンすべてヒーロー前夜のような物語で、ヒーローたちがみな暗い。ドラマ「季節のない街」3話見る。擬猫化。M家泊。

 

4月25日木曜日

晴れ。気持ちがいい。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。忙しい。なにがおすすめですか、と学生に聞かれ、カレーかなぁ、とぶなんな答えしか浮かばず。もっと面白い答えを考えたい。終えて、往来座へ。古本大学社長の仲人は中村真一郎、とS。冷蔵庫の消臭剤キムコをSとnが知らず。夕方、金沢からKAさん、カメラマンOBさんがやって来る。OBさんの写真撮影のための上京。往来座にふたりの荷物をおろし、OBさんに写真を撮られつつ、KAさんと雑司ヶ谷歩き。ボン書店跡地だと思われる駐車場、鬼子母神、けやき並木、並木ハウス、七曲り、大鳥神社、都電の線路渡って雑司ヶ谷霊園。霊園のベンチでふたりに休んでもらっているあいだに、S家の片付け。今日会っていきなりいつも描いている場所を見たいと言われ、いや猫のうんこ落ちてるし、汚いし、床抜けてるし、と言ってもそれでいいというので仕方なく。とりあえず敷きっぱなしの布団をあげ、溜まっていたごみ袋を便所にぶち込み、床をはいて掃除用シートで拭く。それくらいしか出来ず。20分後くらいに霊園にふたりを迎えに行き、一緒にS家へ。建物の外観、階段、ビニ傘が刺さりまくっている傘立て、干された赤い靴下、などうれしそうにOBさんが写真に撮っている。タマとウメ(猫)は出てくるが、モズは隠れて出てこず。いつも絵を描いている床が抜けたサンルームに画材を広げ、紙を広げてなんとなくオイルパステルで塗っているところを写真に撮られる。KAさんは写真に写らないところから立って見ている。いつ行ってもきれいなKAさんちは奥さんが掃除をしているとのこと。いやうんこ落ちてるし、汚いし、となんども言っていると、なんでそんなに言うの、おれなんてパンツにうんこついてるから平気だよ、とKAさん。雑司ヶ谷霊園に戻り、夏目漱石竹久夢二泉鏡花の墓らしきところを見るが暗くてよくわからず。KAさんは、ボン書店跡地や漱石の墓ではもっと本が売れますようにと祈り、鏡花の墓では誤植すみません、と謝っている。鏡花の墓らしき場所はすでに引っ越しが終わったのか紅葉の木しか残っておらず。音大横、法明寺を抜け往来座に戻ると、明治通り沿いからおっさんのケンカの声が響いてくる。ru先輩、uちゃん、納品に来たMZちゃん。お茶割り。ru先輩がKAさんに西村賢太のことをいろいろ聞いている。本に書かれていたことそのままのエピソードを聞き、ほんとうに私小説作家だったんだ、とうれしそうにしている。KAさんが西村賢太とケンカしたホテルには泊まったが、胸倉掴まれたガストにはこんど行かなくちゃ、聖地巡礼、とru先輩。うれしそうなru先輩を見、こんなひとほんとにいるんだねぇ、とKAさん。それらをOBさんが店内のあちこちから写真を撮っている。閉店後、KAさん、OBさん、ru先輩、uちゃんと硯や南池袋店へ。あとからSとnも合流。生ビール、ナスの揚げ浸し、じゃがバタ、唐揚げ、春菊ナムル、ソーセージ、きつねおろし、とろ鯖、天ぷら、しめに麻辣うどんをuちゃんと半分ずつ食べる。KAさんはおろしうどんを食べている。昨日は富山で魚を食べてきたから今日は肉が食べたいとKAさんのリクエストだが、メニューに肉がほとんどなく。昨晩は富山で写真集の色校正、夜は遅くまで飲み会があり、シラフのカメラマンの車で金沢に戻り、今日は早朝から新幹線で大宮、鴻巣へ行ってきたそう。鴻巣では、歩いて片道30分かけ、帰りにまた30分かけ、往復1時間歩いて撮影に行ってきたそう。バスに乗らなかったの?と聞くと、OBさんはKAさんが乗らない歩けると言ったと言い、KAさんはそんなこと言ってないと言う。KAさんの隣りに座ったSは、うれしそうに長渕から転向した話をしている。サンシャイン60そばのホテルまでふたりを送る。ホテルの部屋はKAさんの奥さんが取ったと言い、ふたりでツインに泊まるそう。ホテルにチェックインするふたりと別れ、雑司ヶ谷に帰る。明日からしばらく長野に帰るから、とuちゃんに消費期限のせまった牛乳をもらう。チョコモナカジャンボ食べないの?とru先輩が言うので、ファミマでチョコモナカジャンボを買い食べながら帰る。S家泊。

コロナの春 4月12日から4月18日

4月12日金曜日

曇り、雨。玉ねぎブロッコリーツナのクリームパスタ。テレビ千鳥、見る。物干し竿に皮のベルトが干してあるので聞くと、寝っ転がったらしたにうんこがあったの、とS。Sは往来座へ。絵。『POPEYE』東京特集の対談読む。パタゴニアとかプラダのリュックとかフランスのナチュラルワインとかどこが「東京」なのかさっぱりわからない。中年男性の雑誌みたい。夜、M家で母が作ったアスパラの肉巻きをもらい、往来座へ。ru先輩、saさん、miくん。ポテトチップスが4袋空いている。お腹すいちゃったんだもん、とn。お茶割り。ローソン100で買い物。法明寺の桜見て帰る。夕飯は、母にもらったアスパラの肉巻き、ブロッコリーの芯と玉ねぎミックスビーンズ豚肉のトマト汁。クドカン板「どですかでん」だという新しいドラマ「季節のない街」見る。濱田岳すごい。S家泊。

 

4月13日土曜日

晴れ。前に食べておいしかったレトルトの花月ラーメン。チャーシュー味玉万ネギのせる。あちこちオードリー、島崎和歌子。芸能界を長く続ける秘訣はテレビが好きなことかもしれない。先日寝落ちした映画「アンブレイカブル」を最後まで観る。Sは往来座へ。絵。はじめは描けなくても数十枚描けば必ず描けるともうわかっているのでくじけずに続ける。夜、パルコの世界堂で画材を買い、そのまま連絡通路から西武の7階を抜けると、あちこちの店が閉店して空っぽか、店頭に閉店の告知の紙を貼り出している。手芸屋、毛糸屋、着物屋、そういえばカツラや福祉用品を扱っていた店もとっくにない。往来座へ。お茶割り。だれも来ず、早々に帰る。夕飯は、ごぼう里芋春菊豚しゃぶ鍋。麦チョコを少し。映画「砂の器」観るも途中で寝落ち。Sも途中で寝ている。S家泊。

 

4月14日日曜日

晴れ。暑い。玉ねぎ人参ジャガイモベーコンのシチューにチンした飯を入れたリゾットもどき。SはリゾットにPOさんにもらった昆布の佃煮をのせて食べている。「砂の器」の続き観る。蒲田、金沢など昔の風景が映像のなかに残っているのがうれしい。どの部屋でも扇風機がぐるぐる回っている。「くりかえしくりかえし、くりかえしくりかえし」と丹波哲郎が2度言うシーンを観、このシーンasさんが大好きなんだよ、よく真似してる、とS。Sは往来座へ。昼過ぎ、池袋から埼京線で板橋まで。KOさん、ru先輩、uちゃんと待ち合わせ。駅構内のニューデイズで缶ビールを買い、飲みつつ西口に出、線路沿いを歩いて石神井川へ。川沿いに桜並木が続く。前田家の下屋敷があったことから加賀公園、金沢橋と、金沢ゆかりの名前がいまも残っている。石神井川沿いを歩いて加賀公園へ、園内の山にのぼっておりると、金沢の尾山神社と同じカラフルなステンドグラスが展示されている。段々や広場に座りお花見する人たちがたくさん。近くのセブンイレブンでお茶割り買い、飲みつつ石神井川沿いを飛鳥山に向かって歩く。俳句ロード、鳥はともだちの看板、本当は触ると鳴き声がするという鳥の彫刻、夜間診療のみのガラス張りの医院。公園が多く、緑が多く、歩いていて気持ちがいい。紅葉橋そばのサミットで酒つまみを買い、西村賢太の家だったというマンションをしたから眺め、西村賢太が白米2パック買っていたというオリジン弁当でru先輩がエビとアボカドのサラダを買う。立て札や彫刻、石碑があるたびに立ち止まり、歩いてそう遠くないはずの飛鳥山まで、2時間以上かかる。飛鳥山の桜は散りかけ、満開が10だとしたら17分咲きくらい。それでもぱらぱらと敷物を広げて飲んでいる花見客の姿。田酒、赤ワイン、いちご、カツサンド、サミットで買ったチャーシュー、枝豆、エビの揚げ物、胡瓜の漬物、クリームチーズ、生ハム、uちゃんが作ったコゴミのおひたし、タラの芽のツナマヨ和え、なんかの花のおひたし。スライスしたバケットにタラの芽をのせるととてもうまい。酒がぐびぐびすすむ。鍵を持って出るのを忘れた、とru先輩の娘から連絡があり、ru先輩が急いで雑司ヶ谷に帰る。われわれもゆるゆる片し、都電の飛鳥山から鬼子母神前まで。雑司ヶ谷公園で花見の続きをしていると、犬のリボンちゃんを連れたru先輩が現れる。リボンちゃんはひとにはやさしいが、犬が来ると狂ったように鳴き叫ぶ。片して往来座へ。KOさんuちゃん、nと赤ワイン飲みつつ不忍ブックストリームの観覧。ゲストは『砂の器と「木次線」』の村田英治さん。KOさんとuちゃんは飲みすぎと眠気でBスポ前に帰る。Bスポは「松本清張短篇タイトル穴埋め『嵌込み』」。終えて片付け。セブンイレブンで買い物してS家に帰る。Sはひとり打ち上げと言いながら、セブンイレブンで買った焼き鳥焼き魚などを食べている。粉末のコーンスープ飲む。今日はギリシャのお客さんがいっぱい買ってくれた、とS。S家泊。

 

4月15日月曜日

晴れ。暑い。玉ねぎ舞茸ベーコンのトマトパスタ。お笑い向上委員会、見る。Sは往来座へ。絵。夜、往来座へ。お茶割。nが大好きだというブルボンのチョコチップクッキー、もらったフライドチキンをつまむ。S、nは水道工事のため便所や流しなど水回りの片付けをしている。もう疲れたー、とn。終えて、東通りそばの「やきとんだいだら」へ。白ホッピーセット、セロリの漬物、山芋の醤油漬け、ポテサラ、いぶりがっこチーズ、やきとんいろいろ、みょうがの焼き串。nは焼きおにぎりも食べている。店番tが版元の契約社員になるため、みなの働く曜日が変わるかもしれず、もうひとりバイトを入れる入れないなど話し合う。知らないひとは雇いたくない、とS。ジュンク堂前の交差点でnと別れ、雑司ヶ谷に帰る。M家泊。

 

4月16日火曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。忙しさに慣れる。終えて、百椿図の絵の整理をしてから往来座へ。Sは休日だが明日明後日の水道工事のため店に来て水回りを片している。文章をプリントアウトし、ゆうパックで送る。片し終えたSと往来座を出、大倉で買い物、缶ビール飲みつつ通称雄幸公園へ。遊具が増えている。ひとには公園が必要か否か、と話し合う。夕飯は、もらった甘辛ダレの唐揚げ、ゴーヤチャンプルー。チャンプルーには大倉にあった堅豆腐を入れる。チーズくらい歯ごたえがあり、この豆腐うまい、とS。「アンブレイカブル」の続編映画「スプリット」観る。出てくるひとがみんな悲しい。M家泊。

 

4月17日水曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。やっぱり忙しい。箸が足りなくなる。終えて、セブンイレブンで絵をスキャン。データを送る。メールの返信。昨日送った文章がやっぱり納得いかず、書き直す旨ラインで送る。夕方、S帰る。缶ビール飲みつつSと護国寺マルエツまで。気持ちがいい。寝不足と早起きでしきりに、眠い眠い、とS。コロナの後遺症で疲れやすい、前は夜7時くらいに疲れたーってなってたけど、いまは4時くらいでもう疲れる、とS。マルエツで買い物。街の立て看板に、徳川綱吉が生母のために護国寺をつくったとあり、徳川家の名前ってなんだっけ、と言い合う。徳川家ロー、徳川家ス。眠いから冴えてる、とS。お穴の鬼子母神の手前のアパートが解体中、いつもへんてこだと眺めていたアパート名はアイロン護国寺。買い忘れがあり、まいばすけっとで買い物。お茶割り飲みつつ帰る。寝不足のSはマルエツで買った焼き鳥を食べ、布団に突っ伏している。夕飯は、ごぼうほうれん草油揚げ白菜水餃子鍋。食べているときに悲しいものは見たくないと言っているのに、NHKの太平洋戦争で海に沈んだ戦艦の特集を見はじめたので頭にきて早々に帰る。M家泊。

 

4月18日木曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えて、三省堂書店で立ち読みしてからS家へ。文章直し。Kさんから来週雑司ヶ谷に行くとメールあり。掃除。夜、M家に寄り母が秩父で買ってきた豚の味噌漬けもらい、大倉で買い物してから往来座へ。asさん、ru先輩。缶ビール、お茶割り。水道工事が終わり、便所まわりがすっきりしている。もう水道栓を締めて帰らなくていいんだよ、とSとnがよろこんでいる。65歳になったらおいら豊島区区長になるから、asさんは板橋区区長に、KOさんは北区区長になって三国同盟組んで小池百合子自民党政権を倒しましょう、と提案する。それまんま北部古書組合といっしょだから嫌な予感しかしない、とS。夕飯は、トマトアボカドマッシュルーム、玉ねぎジャガイモ人参ベーコンのホワイトシチュー。麦チョコを少し。今朝も6時に起きたSは食べ終わるとすぐ机に突っ伏して寝ている。S家泊。

コロナの春 4月5日から4月11日

4月5日金曜日

曇り。玉ねぎ人参セロリひき肉のミートソースパスタ。Sは往来座へ。文章書き、少し進む。夜、往来座へ。KOさん、asさん、ru先輩、miくん、uちゃん。缶ビール、お茶割り。またエアコンの調子が悪く、店の奥で工事業者が作業している。4月に転職したばかりのasさんに映画「櫻の園」のDVD借りる。漫画より好きとのこと。来年の名画座手帳の帯依頼用の写真撮影。編集部4人に衣装を身につけてもらい、店の奥で写真を撮る。いくつかパターンを撮り、私服でも撮影。なかなかの出来。終えて、法明寺で桜を見つつ、鬼子母神停留所までKOさんを送る。弦巻通りのまいばすけっとで買い物。お茶割り飲みつつ帰る。家に着いてからトイレットペーパーを買い忘れたことに気づき、Sがミニストップまで買いに行く。どうせすぐなくなるから、と8ロール入った袋を3つさげて戻る。夕飯は、まいばすで買った冷凍のシュウマイ、玉ねぎれんこんベーコンにシチューの素の野菜を入れたシチュー。「不適切にもほどがある」続き見る。これ春子さんだ、アキちゃんが困ってたときに助けに来た春子さんだ、と言いながらSが号泣している。あまちゃんだったんだ、と言いながら風呂場でも泣いている。S家泊。

 

4月6日土曜日

曇り。玉ねぎ人参ジャガイモ豚肉のカレー、ルーはバーモントカレーの中辛。あちこちオードリー、見る。永野さん。ツッコミはテレビの枠におさめる役。Sは往来座へ。文章書き、終わらず。夜、通称雄幸公園に桜を見に行くと、満開なのに去年と様子が違う。こんなに空がすかすかだったかと公園内で見渡すと、桜の枝もけやきの枝も太いところからぱっつり切られている。KOさんたちと法明寺に行ったさい、最近の切り方は愛がないよね、と言っていたことを思い出す。枝ぶりや木のためでなく、邪魔だから切る、に全振りしているように思える。日比谷公園神宮外苑もそれ以外の公園や街路樹もベンチもひともすべてに優しくない。雑司ヶ谷公園で桜を見、K会長に帳簿を戻し、M家で母が作った鳥のトマト煮をもらい、往来座へ。お茶割り。コロナの後遺症で不眠症になった、昨日一睡もしてないもん、とn。早々に片付けて帰る。夕飯は、母にもらった手羽元のトマト煮、ごぼう汁。Sはミックスビーンズも食べている。麦チョコを少し。72時間の「国道4号線 ドライブインは眠らない」を見る。福島の24時間営業のドライブイン。食堂のほかサウナと風呂もある。「不適切にもほどがある」続き見る。むっち先輩が出るたびに、むっち先輩だ、と言いながらSが笑う。S家泊。

 

4月7日日曜日

雨、晴れ。玉ねぎ舞茸ブロッコリーベーコンのパスタ。お笑い向上委員会、見る。永野さん、いろいろふっきれててすごい。Sは往来座へ。昼過ぎ、M家に寄り花見の支度をしてから高田のスーパーよしやで買い物、神田川沿いを歩いて早稲田停留所まで。神田川沿いの桜は満開ですごいひと。KAさんが缶ビールを飲んでいるのを見、うらやましくなり近くのセブンイレブンに買いに行く。お茶割りを買い飲みながら戻ると、ru先輩、miちゃん、uちゃん。早稲田大学の講堂前で新入生と父兄らしき人たちの撮影会。早稲田高等学院と立て札にある。セブンイレブンで酒とつまみを買い足し、戸山公園へ。公園も箱根山もすごいひと。日曜で晴れてて暖かくて10年に一度あるかないかの花見日和。箱根山の裏手にいい感じの地面を見つけ、シートを敷き、つまみを並べる。石田衣良サラダ、いちご、セブンの野菜ステック、ブロッコリーとタコの和物、崎陽軒のシュウマイ、お稲荷さん、カルパス、青森土産の珍味なかよし、スパークリングワイン、赤ワイン。みな、最高だねー、いい日だねー、と言いながら飲みつまむ。トランプ欲が高まり、公衆便所に行くついでにセブンイレブンを見にいくが置いておらず。三朝庵だったところのファミマにも行くがここにもない。明治通りドン・キホーテまで行きやっとトランプを見つける。どこのコンビニもドンキも店員は外国の人ばかり、トランプ置いてますか、とたずねると、トランプが通じず、札を切る手付きをしてやっと、カード?と通じる。みなインカムでどこかにたずねたり、ベテランに聞いてくれたりと、一緒にじたばたしてくれる。箱根山に戻るとHっちの姿、折りたたみ椅子に座って飲んでいる。みなで大貧民大会。8切りと同じマーク4枚で革命あり、8と2とジョーカーあがりは負け、と説明。目まぐるしく貧民と富豪が入れ替わり、楽しい。風もないのでトランプも飛ばず。Hっちの新刊『観光地ぶらり』。途中でHっちが帰り、HIさん、ZA先輩がやって来、真っ暗ななか明かりのしたにシートを移動させ夜9時近くまで大貧民を続ける。片付けて三朝庵のファミマでチョコモナカジャンボを買い、みなで食べながら早稲田停留所まで。KAさん、miちゃんは都電で帰り、高田雑司ヶ谷組は、神田川沿いの桜を見つつ、ZA先輩のアパートをしたから眺め、歩いて帰る。ローソンで買い物し、S家に帰る。微妙に腹が空いたので、ローソンで買った酸辣湯麺カップラーメンを食べる。しばらくしてSが帰り、コンビニで買ったなにかを食べている。「不適切にもほどがある」最終回見るも飲みすぎて途中で寝落ち。Sは最後まで見ている。S家泊。

 

4月8日月曜日

曇り。玉ねぎ人参ミックスビーンズ豚肉のカレー、ルーはバーモントカレー中辛。さまチャン、見る。Sは往来座へ。昨晩寝落ちした「不適切にもほどがある」最後まで見る。勢いが途中で失速した感あり。文章書き、終わらず。夜、三省堂書店でピスケンさんの雑司ヶ谷小説が載っている雑誌『スピン』を買い、往来座へ。saさん。お茶割り。閉店後、S、n、saさんと、変わったラーメンを食べに行く試み、アド麺チャーへ。西武百貨店前にある元祖めんたい煮込みつけ麺屋へ行く。ビルの1階に喫茶ルノアールが出来ていて驚く。めんたいつけ麺屋は2階、4人席で瓶ビール、めんたい煮込みつけ麺。食べ終わり外に出、ファミマでチョコモナカジャンボを買い、食べながら感想を言い合う。780円ならまた行く、明太子の量が少ない、麺はおいしい、ルイボスティーもいい、店がきれい、店員がしっかりしている、愛がない、など。明治通りをぶつぶつ言いながら雑司ヶ谷に帰る。ピスケンさんの小説読んで寝る。M家泊。

 

4月9日火曜日

雨。納豆ご飯。母が親戚のMさんちから手紙を持ち帰る。4〜5歳のわたしがMさん宛てに出した手紙やハガキで、Mさんの結婚式や夏休みに行った山中湖のことなど絵と文章で報告している。ドレスを着た女の子の絵。宛名の部分は父の字で、お父さんは字がうまかったから、と母がうれしそうに言う。食堂アルバイトへ。忙しいが体が忙しさに慣れる。売り上げ最高記録を更新する。終えて銀行で振込してからS家へ。Sは休日、Yくんとビリヤードへ。メール書き、文章書き。夜、池袋の西口へ。先日、吉田類の酒場放浪記で見た飲み屋大門へ。ふくろの向かいの地下の店。何度も前を通っているはずだがはじめて入る。生ビールを飲んでいると、ビリヤードを終えたSとYくんがやって来る。刺し身5種盛り、枝豆、ポテサラ、焼き鳥盛り合わせ、玉ねぎカレー揚げ、白モツ味噌炒め、焼きうどん。遅くなった理由は、と言いながら今日の戦績が書かれた手帳をSが見せてくる。めずらしく接戦。今日はぜんぜんダメだった、と不調のYくん。隣りのテーブルではサイボーグみたいにうまいひとがついていたそう。Yくんちの長男Rくんは4月から小学生。毎朝はりきって朝6時に起きている。新入生は11人で全員移住組、地元民はひとりもいないとのこと。ふきのとうがぶわーっと出て、そのままだとすぐ黒くなるからふき味噌にして持ってこようと思ってたのに忘れた、とYくん。タクシーで帰るYくんを見送ってから帰る。M家泊。

 

4月10日水曜日

晴れ。暖かい。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。忙しい。終えて三省堂書店で『数字であそぼ。』11巻を買う。ジュンク堂前の交差点は春の交通安全週間で、あちこちに警察の姿。電動バイクやバイク、自転車が止められなにか言われている。雑司ヶ谷霊園を抜けると、真ん中の元花屋だった場所が工事中、合同埋葬墓になると立て看板にある。S家へ。夕方、Sと歩いて高田のスーパーよしやへ。つまみを買っているとZA先輩、Hっちがやって来る。つまみ、酒を買い、缶ビールを飲みつつ神田川沿いの花見。こないだと違い、ほとんどひとが歩いていない、が、すれ違うひとがみな派手なユーチューバーみたいな格好をしている。神田川沿いの新宿区と豊島区の飛び地。神田川の川臭さに、懐かしいですね、とHっち。ZA先輩が神田川ベーカリーにパンを買いに行っているあいだに、ZA先輩の家にあがる。赤ワイン、人参セロリの味噌マヨステック、フライドポテト、まい泉かつサンド、腰塚のコンビーフ、いちご、もらったれんこん挟み揚げ、もらったクリームコロッケ、ポテトチップス、チーズいろいろ。部屋の真ん中に緑のヘビのおもちゃが置いてあり、これのおかげで網戸がなくてもゴキブリもネズミも入って来ない、とZA先輩。窓から見える隣りの屋根も、座ると空が広く見えるところも気持ちがいい。猫の爪のような薄い月も見える。ZA先輩が好きだという蚊取り線香「最強アース渦巻香プレミアム」をたくと、お香の匂いのようで、これ寺の匂い、法事の匂い、とみなで言い合う。また大貧民大会。大富豪が大貧民からいいカードを2枚もらえる上納システムに納得がいかないSのため、大貧民がカードを見てからあげるかあげないかを選べるシステムに変更する。それでもSが弱すぎる。11時まで大貧民。Hっちは電車だと乗り過ごすからとタクシーで帰り、そのあと窓にブラインドを取り付ける作業がはじまり12時過ぎまで。ベランダのZA先輩に手を振って帰る。富士見坂をあがり、眼の前の横断歩道の信号が青になったのを見、1歩踏み出した瞬間、車道を走ってきた自転車にぶつかり、気づくと地面に転がっていた。アドレナリンが出ているのかどこも痛くない。立ち上がり、歩けるので骨はいってないと判断。歩道の信号青だよ、これおばあちゃんだったら死んでるからね、子どもでも死んでるからね、と詰め寄ると、すみません、ぜんぶ自分が悪いです、としきりに謝ってくるので怒る気がうせる。Sは、信号赤だよ、と車道の信号を見て言うので話がややこしくなる。ふと自分の手を見るとあちこちから血が出ているので、血、と見せると、ティッシュあります、これ使ってください、と差し出してくる。ほんと気をつけなね、死ぬからね、と10回くらい言って立ち去る。暗いし、音もないし、横からくる自転車がまったく見えなかった。こういうの最近多いから気をつけてたけど実際なるとなんにも出来ないね、気づいたときには自転車が眼の前だった、とS。明治通りでも、自転車と歩行者のひき逃げ事故の立て看板がよくたっているが、自分がなるとは思わなかった。交通事故って気づいたときには死んでるんだなとしみじみ思う。止まらない指先の血をちゅーちゅー吸いながら帰る。M家泊。

 

4月11日木曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。忙しさに慣れ、暇な気さえする。薄いゴム手袋をしていても指先の傷がしみる。生ゴミの箱がきちんとはまっておらず、床に生ゴミが散乱する事件あり。終えて、セブンイレブンで資料をプリントアウトし、新栄堂書店で雑誌『POPEYE』の毎年5月号恒例の東京特集を買い、S家へ。絵。今年の『POPEYE』東京特集の副題は「ぼくと服と東京の暮らし。」。しかしほとんど町も店も出てこず、必ず何軒か載っていた銭湯も出てこず、楽しみにしていた紙面の賑やかさやがちゃがちゃさもなく、これで「東京」かよとがっかりするが、これがいまの東京なのかもとも思う。夜、往来座へ。お茶割り。花関係の仕事をしているYさんにチーズ、生ハムいただき、食べる。明日uちゃんの誕生日だなぁ、武田信玄の命日だなぁ、とru先輩。昨晩の事故の検証。手前で急ブレーキかけてた、ぶつかって倒れただけだった、とS。体感としてはふっとんで気づいたら地面だった、とわたし。ハナマサで買い物。帰り道、法明寺の桜を見る。屋台もぼんぼりもすでにない。桜はところどころまだ満開の枝がある。夕飯は、ごぼう春菊油揚げ白菜水餃子鍋。麦チョコを少し。ru先輩おすすめの映画「アンブレイカブル」観るも途中で寝落ち。S家泊。

コロナの春 3月29日から4月4日

3月29日金曜日

雨、風。asさんレシピのトマト缶イカスミパスタ。うまい。昨晩、Sは酔って騒いだことをまったく覚えていないことが判明する。Sは往来座へ。洗濯。絵。夜、M家に寄り、母に野菜餃子とセロリをもらってから久しぶりに往来座へ。本搾り。ru先輩に棚が倒れて足が腫れた件を聞く。屈強なラッパーが助けてくれた、さっと助けたあと名前も言わず乳母車を押して去った、とのこと。夕飯は、トマトセロリ、母にもらった野菜餃子。Sに餃子をどれくらい食べるか聞くと、ぜんぶ、というのでもらった二箱ぜんぶ焼く。早々に寝る。S家泊。

 

3月30日土曜日

晴れ。ケンミンの焼きビーフン。野菜と豚肉たくさん入れる。うまい、とS。佐久間さんのユーチューブ、見る。板倉の言い訳クリスタル。Sは洗濯してから往来座へ。昼過ぎ、大鳥神社横のファミマでuちゃんと待ち合わせ。え?半袖?と驚かれる。暑いので、今年初Tシャツ、初サンダル。西日暮里を目指して歩く。不忍通り沿いを行くのが楽だがおもしろくないので、1本か2本かずれた小道を探して歩く。護国寺裏、大塚公園、砂利場坂、千石本町通り商店街、六義園、谷田川通り、西日暮里。ところどころに咲きはじめた桜、咲き終わりのハクモクレンハナニラ、はこべ、ぺんぺん草、おおいぬふぐり、カラスノエンドウがあちこちに群生している。ぶわっと春。西日暮里ブックアパートメントでKANさんと合流。え?半袖?とまた言われる。道灌山通りをまっすぐ歩いて町屋まで。夕方になっても暑く、Tシャツで正解と言われる。ふたりも着てきたコートを脱いでいる。町屋の駅を越え、しばらく行った先を左折し住宅街のなかへ。この辺じゃないかと見上げると、子宝湯、と描かれた大きな白い煙突を見つける。銭湯「子宝湯」へ。向かって右手は塀で囲まれた大きな空き地で、木材や廃材がぐわっと積まれ、間をぼうぼうに育った草や木が埋めている。一部、溶岩がつまれた箇所があり、もしかしたら昔、庭だったのではないかとも思う。正面入り口、左右の壁の下部分に紺色のタイルが貼られ、のれんはなく、入ると玄関の土間は青と白のタイルが千鳥格子に貼られている。正面に傘用のロッカー、左右に下足箱。傘ロッカーにカレンダーの裏のようなつるつるの紙に黒マジックで書かれた廃業のお知らせが貼られている。「閉店のお知らせ 勝手ながら当店は令和6年3月31日を持ちまして子宝湯を閉店することになりました」。脱衣場。入ると右手に番台。女将さんに入浴代520円払う。島ロッカーがまんなかにひとつ、左手壁沿いにロッカー、昔ながらの茶色いマッサージ器、赤いおかまの髪乾燥機、番台の前にガラスの冷蔵庫。庭には茫々の草が生え、軒先から便所らしき場所に向かって縁台が続いている。天井は立派な格天井。洗い場。左右に立ちシャワーがひとつずつ。左右の壁にカラン、真ん中に島カランが一列。男湯との境の壁にはモザイクタイルで、オランダのような大きな4枚羽の風車と水辺が描かれている。正面には湯船が3つ、右から深めの泡風呂、電気とジェット、浅めの泡風呂。湯は熱め、強いて言うなら浅めの泡風呂が一番低めで入りやすい。湯船のうえの壁は下部分が薄紫色のタイル、そのうえにペンキ絵。どこかの海と岩と松と空が広がっている。男湯との境の壁のうえにひょろっとした松が1本描かれている。ペンキ絵の下部分は湯気で劣化したのか、触るとざらっとした粉が手につく。天井は大きく高く水色に塗られている。まだ日が高いので天井近くの窓から見える空が明るい。番台で缶の茶を買い、銭湯遍路のハンコをもらう。ハンコに赤いインクを何度かつけ、自分で押して、曲がっちゃうから、と女将さんにハンコを渡される。あたしたちになってから30年くらい、もともと別の人がやってて、ここは借りてんのよ、だから大変、配管がダメになっちゃって、ペンキ絵も30年そのまま変えてないの、下のとここすったらハゲちゃって、男湯のペンキ絵?富士山じゃないよ、うちに富士山の絵はないの、どうしてかしらね。ことばのあいだに、うふふ、とか、あはは、とか笑い声がはさまる。子宝湯の名前の由来も知らないそう。ふたりが髪を乾かしているあいだ、マッサージチェアに座る。20円入れると、見た目よりぐいっと強くもんでくれ、時間も長い。外に出ると昼間よりはやや涼しく、湯上がりにちょうどいい気候。気持ちいいねぇ、と言いながらその辺を1周する。入る前に電話で予約したOへ。生ビール、スパークリングワイン、お通しはジェノベーゼマヨネーズつきの菜花、カルパッチョ、サラミ、レバーペースト、サバとジャガイモのガレット、グリルタン、レモンクリームパスタ。生ビールを久しぶりにうまいと思う。つまみもどれもとてもおいしい。KANさんのお父さんが朝食にトーストを何枚切りのものでも必ず2枚食べる話。たくさん召し上がっていただいて、とマスター。この場所で51年目の二代目だそう。道灌山通りを歩き、途中で左折、日暮里まで歩く。KANさんと別れ、uちゃんと山手線で帰る。往来座に寄ると、Sとmiくんが飲んでいる。uちゃんがmiくんに桜の枝をもらう。ローソン100で買い物して帰る。Sの夕飯は、ごぼうネギほうれん草豚肉鍋。食べ足りないSはダイエットしなきゃと言いつつ、ミックスビーンズも食べている。S家泊。

 

3月31日日曜日

晴れ。暖かい。玉ねぎと鍋であまったほうれん草を入れた豚肉のカレー。お笑い向上委員会、ゴットタン、見る。Sは往来座へ。明日から食堂アルバイトかと思うとなにもやる気がおきず、転がって過ごす。夜、往来座へ。お茶割り。早々に片付けて帰る。帰り道、法明寺を通ると屋台がいくつか出、飲んでいる人たちも少しはいるが、桜はまだ1分も咲いていない。夕飯は、ごぼう春菊油揚げ水餃子鍋。水餃子には白菜のみじん切りを入れる。M家泊。

 

4月1日月曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。大学は入学式。コロナのあいだにはなかった華やかさできらきらしているが、食堂に来る人はそう多くなく、ひま。終えて、往来座へ。店は定休日だがSは出勤し通販仕事をしている。S家へ。掃除。疲れて転がる。夜、Sが戻り、缶ビール飲みつつ、目白台の鳳山酒店の横の坂をおりて高田、神田川沿いの桜を見、ファミマでシードル買い飲みつつ、よしやまで。神田川沿いの桜並木を歩きつつ、こんな儚いもの見たくない、とSがぶつぶつうるさいので、あんたが勝手に儚いって思ってるだけじゃん、と言い返す。買い物。お茶割り飲みつつ帰る。夕飯は、トマト、菜の花の辛子和え、もらった煮込みハンバーグにチーズをのせて焼いたもの。Sはよしやで買ったホタルイカも食べている。菜の花うまい、とS。82年の山田太一ドラマ「ながらえば」見る。宇野重吉。猪谷の旅館。見ている途中で、これ前も見たわ、と気づく。病院で妻に背中を向け、ここにいたいんじゃ、と言う笠智衆を見、Sがぴゅっと泣いている。M家泊。

 

4月2日火曜日

晴れ。納豆ご飯。台湾で地震のニュース。NHKのニュースでは与那国、八重山、沖縄に向けて、津波に注意してください、とアナウンサーが繰り返している。食堂アルバイトへ。付属の高校の給食もはじまり、なかなかの活気。賞与が15000円出る。うれしい。終えて、往来座へ。Sは休日だが、エアコンの室外機の工事の続きで店に来ている。工事が終わったころ、KOくんがやってくる。就職が決まったそうで、それならと、S、KOくんと花見に出かける。お茶割り飲みつつ、明治通りから神田川沿いに出、早稲田大学の前を通ってファミマでワイン買い、飲みながら戸山公園の箱根山まで。神田川沿いは8分咲きくらいだが箱根山はまだほとんど咲いておらず。早稲田大学にはスーツを着た新入生がたくさん。サークルなのか派手な衣装を着た人たちが勧誘している。戸山公園の入り口で、さだ研のTシャツを着た人たちとすれ違う。さだまさし公認って書いてありますよ、とKOくん。神田川沿いに戻り、水神社、椿山荘、江戸川橋公園、講談社前から護国寺まで歩く。護国寺沿いの焼き鳥屋で、生ビール、ウーロンハイ、フライドポテト、枝豆、チャーシュー、焼き鳥いくつか。護国寺富士講にのぼり、境内を散策、墓を抜けて池袋まで行く。空が広くて気持ちがいい。KOくんと駅前で別れ、往来座へ。小腹が空いたので、セブンイレブンで買ったカップラーメン食べて帰る。M家泊。

 

4月3日水曜日

雨。昨晩の酒が体に残っている。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。激混み。いままでて一番の売り上げになる。早番の人たちもみな残業してくれ、なんとか片付け終える。S家へ。Sは近所に猫番へ。ブログ書き。S戻り、布団に寝転び動画を見るか寝るかしている。夜、Sと弦巻通りのまいばすけっとへ。買い物。本搾り飲みつつ帰る。夕飯は、セロリのおかかポン酢和え、ごぼうネギ汁、もらった塩唐揚げ、もらった豚肉のチーズ焼き。麦チョコを少し。ドラマ「不適切にもほどがある」続き見る。M家泊。

 

4月4日木曜日

曇り。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。昨日とうってかわってひま。ここ数日のsさんの言動に対していらいらがおさまらず。誰に対してもひどいので誰に愚痴をこぼしても共感されるところだけが救い。終えて、K会長宅に寄ってからS家へ。文章書き、まったく進まず。夕方、SからKOさんが来てるよと電話。往来座へ。KOさん、nと缶ビール飲みつつ法明寺まで、ぷち花見。8分咲きくらいか。縁日のぼんぼりの灯りで桜が濃いピンクに見える。往来座に戻るとru先輩、saさん。お茶割り。KOさんに『スキップとローファー』を貸す。n、Sは名画座かんぺ折り、発送、ポストまで、と月はじめの作業をしている。今日一日ずっとこれ、とS。帰り道、また法明寺を通ってKOさんを鬼子母神停留所まで送る。ローソンで買い物し、雑司ヶ谷公園の桜も見て帰る。夕飯は、もらった青椒肉絲、もらったジャーマンポテトごぼうさつま揚げに豚汁の具を入れた汁。汁には卵も落とす。「不適切にもほどがある」続き見る。阪神淡路大震災。S家泊。

コロナの冬 3月22日から3月28日

3月22日金曜日

晴れ。サッポロ一番豚骨塩ラーメン。万ネギとコンビニで買ったチャーシューとゆで卵をのせる。Sがたくさん食べたいというので3袋分作り、Sが1.7、わたしが1.3食べる。アメトーーク、テレビ千鳥、見る。文房堂から額装ができたと電話あり。Sは往来座へ。絵。夕方、池袋から丸ノ内線御茶ノ水まで、坂おりて文房堂へ。蟲文庫のショップカードになった枇杷の絵の額装をお願いしていた。グレーのマット、フレームはチーク材。いい額ですね、と担当さん。今日の担当は昔池袋の中国画材で働いていた方。前から元中国画材の人が働いているとうわさで聞いてはいたが、まさか倉敷に送る日に出会うとは思わなかった。中国画材は、倉敷駅から蟲文庫に行く途中の商店街のなかに本店があった画材屋で、以前は池袋西武の向かいの雑居ビルのなかにも支店を構えていた。画材は世界堂で買っていたが、額装は対面式で相談にのってくれる中国画材でお願いすることが多かった。絵を倉敷に送ることから中国画材の話になり、いろいろ教えてもらう。初代は藤田さんといって、藤田嗣治の藤田、覚えやすいでしょう、満鉄で働いていたんだけど戦後引き揚げて、自分も油絵を描いていたから実家のあった倉敷で画材屋をはじめて、そうあの場所、はじめは小売だったけど自社製品も作るようになって卸もするようになって、それでまぁいろいろあって16年前の12月につぶれてね、そのあとサクラクレパスが買ってくれたんだけど、池袋とか借りてたとこはなくして、自社ビルだったとこだけ名前を変えていまもやってるんだけど、わたしは16年前から文房堂で働いているの、中国地方だから中国画材だって思われてるけど、ほんとは初代が中国が好きだったから。倉敷の本店はアムスと名前がかわったがいまも同じ場所で画材屋をしていて、百椿図のときも足りない画材を買ったりとお世話になった。枇杷の絵が名残り惜しく、もう一度箱から出してよく眺める。配送をお願いして、帰りのエレベーター前で待っているとカウンターのほうから、いい絵だね、いまの方が描かれたんですよ、と担当さんと隣りのカウンターの客の声が聞こえてきたので、カウンターのほうに顔を出し、ありがとうございます、と手を振ってからエレベーターにのる。東京堂書店を見、春の古本まつりの前を通り、水道橋後楽園茗荷谷と歩いて帰る。サンシャイン60くまざわ書店で『スキップとローファー』能登支援版の10巻を買い、特製栞を配布しているはずと店員に聞くとこちらでは配っていませんとのこと。ジュンク堂書店に寄り、地下のコミック売り場に栞があったのでもらう。往来座へ。ru先輩、saさん、miくん。お茶割り。ru先輩に能登支援版の『スキップとローファー』を見せると、支援版と普通版があることを知らなかったと言い、栞はもらったのに、普通版を買ってきちゃった、ちょっと支援版も買ってくる、とまたジュンク堂に買いに行く。後から来たsaさんは支援版を買ったものの、栞は知らなかった、すげーいいじゃん、と言いながらジュンク堂にもらいに戻る。50過ぎた人間が漫画のことでばたばたしてなにやってんのよ、と言いつつ、みな楽しそう。来年の名画座手帳の帯を依頼するためのコスプレ衣装を考えろ、とSが言うので紙などで作ってru先輩に身に着けてもらい写真に撮る。そう悪くない。新宿アルタが2025年2月で営業終了のニュース。ハナマサで買い物。夕飯は、ごぼうほうれん草舞茸油揚げ豚しゃぶ鍋。麦チョコを少し。食べ足りないSはミックスビーンズを食べている。『スキップとローファー』を読む。漫画のなかでは夏休みで主人公と友人たちが主人公の実家の能登に遊びに行っているところ。みなで輪島の朝市にも行っている。あとがきで、主人公の実家のモデルになった家が地震で全壊したこと、作者の祖父祖母が亡くなったことが書かれている。S家泊。

 

3月23日土曜日

雨。母が作ったチキンカレー。人参とナスも入っている。いつもより早く出てBスポで使う資料を借りに図書館に行くと言っていたSは、疲れちゃった、と言いながら布団で寝なおしている。ふだん通りにSは往来座へ。絵。夜、往来座へ。saさん。お茶割り、焼酎のお湯割り。9時から不忍ブックストリームの配信開始。ゲストは虹霓社の古屋さん。Bスポは本のページ数を当てるゲーム。終えて、S、nと松屋へ。シャリアピンハンバーグ定食と豚汁、瓶ビール。腹いっぱいで豚汁食べきらず、Sに食べてもらう。S家へ。『ぼくの憂き世風呂』続き読む。田村隆一吉本隆明と谷中・菊の湯に行っている。

Y この、お風呂の絵、この背景画、変な、モダンなペンキ絵。

R 中間色なんか使いやがってさ。銭湯の絵ときたら、原色でなきゃいけません。中間色だと、湯気で、二重になっちゃって、ダメなんですよ。しかも、この絵、奥十和田の初夏の光景で、湖畔を、洋服をきた若き男女が、散歩している構図じゃありませんか。空が、奇妙なコバルト・ブルーで、こいつは、しまりません。やはり、銭湯の絵ときたら、原色でないと…(二人は、洗い場で、石鹸をつけて、ゴシゴシ、体を洗っている。)そうすると、ちょうど、湯気で中和して、ほんとうの中間色が出るんです。

原色が湯気で中和するなんて、ほんとだろうか。S家泊。

 

3月24日日曜日

曇り。玉ねぎ人参ひき肉のトマトソースパスタ。お笑い向上委員会、あちこちオードリー、見る。台所で音がしたので見に行くと大きなネズミがコンロの穴に石鹸を引き込もうとじたばたしている。石鹸が穴をふさぎ行き場をなくしたネズミがコンロの周りを走り回り冷蔵庫の裏手に逃げていく。わー!と叫んでコンロにのった石鹸をSに見せる。Sが冷蔵庫の裏に虫網をつっこみぐるぐるしても出てこず。なんで猫が三匹もいるのに、とS。猫はなにもせず、ネズミにも気づかず。Sは往来座へ。絵。夜、往来座へ。saさん。お茶割り。nの風邪が感染ったようで喉が痛い。ハナマサ、弦巻通りのまいばすけっとで買い物。夕飯は、ごぼう白菜油揚げ水餃子鍋。水餃子には白菜のみじん切りを入れる。今日は餃子の皮やぶけず。『ぼくの憂き世風呂』続き読む。田村隆一小松左京と大阪・天満温泉に行っている。

R ヒマつぶしに、風呂屋を利用するという手はないんだな、大阪には。東京の銭湯は、ヒマがヒマになって、心をなぐさめてくれるのです。戦前の小林秀雄や、戦後の吉本隆明の銭湯論を読むと、風呂屋におけるヒマと、そのヒマの活用法が分かってくるような気がするけどナア。

K ヒマつぶしなら、大阪近辺にはたくさんあるんですよ、有馬、白浜、といった、それこそ白砂青松の温泉街がね。

R なーるほどそうか。そうか。東京だと、いちばん近くて、那須、塩原、草津、箱根、となっちゃうし、いまみたいに交通の便がよくなかったから、それで東京の銭湯は、温泉の代替物になったのかもしれないな。

白砂青松は、はくさせいしょう、とふりがながついている。S家泊。

 

3月25日月曜日

雨。よしやで買ったレトルトラーメンで、らあめん花月嵐「嵐げんこつらあめん」。万ネギ味玉チャーシューのせる。最近食べたレトルトラーメンのなかで作るのが楽で味も一番好み。Sはチンした飯をラーメンの汁に入れ、残った飯に卵をかけて食べている。Sは休日、布団に転がり動画を見ている。喉頭関節痛治らず。体がだるい。ジキニン飲んで寝る。夕方、Sは古書会館へ。北部古書会館問題の会議とのこと。そのままZA先輩とサン浜名中華で飲んでいるとラインがくる。出かける気になれず寝て過ごす。12時過ぎ、ファミマで買ったスイーツを持ってS帰る。コーヒーゼリーが入ったでかいプリンを食べ、ジキニンを飲んで寝る。S家泊。

 

3月26日火曜日

雨。喉頭関節痛治らず。今日会うはずだったmiちゃんuちゃんに行けない旨をライン。Sがファミマで買った汁なし担々麺をチンして食べる。Sはファミマで買ったカルボナーラを食べている。薬飲んで寝る。しばらくして、n病院行ったらコロナだったって、治りかけで薄い線でたって、とS。Sは無症状だが、念のため、今日Yくんとビリヤードに行く予定だったが中止の連絡をしている。87年のNHK山田太一ドラマ「今朝の秋」を見る。笠智衆杉村春子樹木希林。むいた夏みかんに大さじ2杯くらいの砂糖をかけて食べている。いつもと体調が変わらないSは布団に転がり動画を見るかブログを書くかしている。夕方、昨晩Sが買ってきたファミマのいちごクレープを食べる。いちごとはじめに書かれているわりにいちごがほとんど入っておらず。1個のいちごを半分に切ったものがクリームのうえにのっており、したのほうにいちごジャムらしきものがちょびっと入っている。8割りホイップクリーム、1.9割りが皮、0.1がいちご。薬飲んで寝る。夜、Sと缶ビール飲みつつ東池袋へ。ビールが苦みしか感じずまずい。口内に膜があるみたい。マルエツでささっと買い物。本搾り飲みながら帰る。本搾りは味があるがいつもより苦みが強いような気がする。夕飯は、玉ねぎ人参ミックスビーンズベーコンのトマト汁。なんでおれにはうつんないの?とSが言うので、バカだから、と答える。薬飲んで布団に転がる。S家泊。

 

3月27日水曜日

晴れ。納豆ご飯。味道楽も飯にかけて食べる。Sは納豆ふたつ卵ふたつにツナ缶を混ぜたものを飯にのせて食べている。相席食堂、見る。食欲あり、熱なし、若干の喉と頭の痛み、治りづらい風邪くらいの感じが続く。花粉症の鼻水のほうがつらい。K会長に連絡し、検査キットをお願いする。Sは車で買い取りへ。わたしも行くはずだったが念のためやめる。Sが戻って来、検査キットを試すと線がびしっと2本現れる。陽性。Sは少しでもビリヤードがしたいと言いながらビリヤードへ。体調悪くないので絵を描く。夜、Sが戻り、本搾り飲みつつ弦巻通りのまいばすけっとからマルエツまで散歩。買い物。本搾り飲みつつ帰る。夕飯は、ごぼうほうれん草豆もやし水餃子鍋。水餃子には白菜のみじん切りを入れる。85年のNHK山田太一ドラマ「冬構え」見る。笠智衆の、あー、とか、うー、とか、ことばにならないつぶやきがこんなに表情豊かだったとは。しかし旅シーンが長く、笠智衆のイメージビデオのよう。小沢栄太郎藤原釜足。S家泊。

 

3月28日木曜日

曇り。まいばすけっとで買ったレトルト麺、日清の沖縄風ソーキそば。万ネギチャーシュー味玉ものせる。冷蔵庫に死蔵していたコーレーグースーもかける。風だがうまい。Sは赤い靴下だけ洗濯かごから抜き洗濯している。若干の喉の痛み、それ以外に症状はなし。やっぱり花粉症の鼻水のほうがつらい。Sは往来座へ。絵。夜、本搾り飲みつつ、弦巻通りのまいばすけっとから目白台護国寺と散歩。講談社の壁面に『スキップとローファー』の垂れ幕。護国寺マルエツで買い物。本搾り飲みつつ帰る。帰り道、雑司ヶ谷の通称雄幸公園の横を通る。まだ桜がまったく咲いておらず。夕飯は、トマト、玉ねぎれんこん鶏肉にコンビニで買ったシチューの具の素を足したシチュー。23時過ぎ、酔っ払ったSが帰る。楽しかったー、と言いながら酔っててとてもうるさい。asさんが4月から来られなくなるかもしれないからって、ぼくらと一緒に11時過ぎまでいてくれたの、とS。ru先輩が外の棚をしまうときに棚が倒れて足を負傷したそう。そのとき道を歩いていたラッパーみたいな男の人がさっと来て大丈夫ですかってぐっと棚あげてくれたの、とS。ru先輩にラインをすると、青く腫れ足の感覚がない、と返信くる。Sの夕飯は、トマト、マルエツで買った焼き鳥、シチュー。TVerにあったアメトーークのキャンプ芸人を見ようとすると、ぼくほんとキャンプってだめ、芸人がキャンプするってほんといや、とうるさいので見るのやめる。『ぼくの憂き世風呂』続き読む。田村隆一が浅草の大黒湯で谷中・菊の湯と同じ奥十和田湖のペンキ絵を見て、女将さんに「たしか、ペンキ屋さんは青田さんと言ったけど。」と教えてもらっている。4章は浅草に行き佐多稲子と牛鍋屋で話している。

S それに女湯には、オシロイの匂いがしました。あのオシロイを落して、ええ、その落し方も、一ぺん、水をさっとかける。すると、皮膚の上に浮いているオシロイが落ちて、それから、あぶらについているオシロイだけがからだに残るのですよ。ですから、お湯をからだにかけると、白い色のお湯がさっと流れるのです。あんな風景はもうなくなってしまいました。

S家泊。

コロナの冬 3月15日から3月21日

3月15日金曜日

晴れ。暖かい。玉ねぎベーコン舞茸つぶつぶコーンのクリームパスタ。Sはらせん堂で買った『新居格 随筆集』を読み、完全にぼくの味方、と言いながら好きな箇所を朗読している。Sは往来座へ。遅れて出、M家に寄り椿絵を2枚持って往来座へ。2時過ぎにOさんが取りに来るのでSに預ける。アメリカの人が買ってくれたそう。絵が海を渡るのは3度目、シンガポール、オーストラリア、アメリカ。S家に戻り、絵。夜、M家に寄り母が作った手羽元とじゃがいも人参卵の煮物をもらい、セブンイレブンで絵をスキャンしてから往来座へ。お茶割り。miくん。青森行ってきたと話す。今日はよく売れた、とn。夕飯は、母にもらった手羽元の煮物、ごぼうさつま揚げ汁。らせん堂さんが文芸坐青函連絡船の汽笛を聞いたという映画「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」を観る。善知鳥神社のお祭りで暦?を売る寅さん。参道と神社の位置がいまと違うように見える。寅さんの啖呵売のシーンは作中いくつか出てくるが、万年筆、チューリップハット、暦と毎回売るものが違う。仕入れはどこでしているのか、商品はあのトランクで持ち運びしているのか、と疑問が多い。いまあらためて寅さんを観ると、みなの達者さ、リリーとさくらの可憐さ、寅さんの身の引きかた、口に出さない表現、音楽など、一昔前のしゃれたフランス映画を観ているような気持ちになる。S家泊。

 

3月16日土曜日

晴れ。暖かい。玉ねぎ人参舞茸ひき肉のミートソースパスタ。あちこちオードリー、見る。Sは、今日市場行かなきゃ、と言いつつ往来座へ。確定申告の書類書き。やる気なく進まず。「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」をところどころ見直す。夜、往来座へ。saさん。お茶割り。苦手な装丁。人物を描け、とsaさん。ハナマサで買い物。夕飯は、ごぼう春菊里芋油揚げ豚しゃぶ鍋。食べたりないSは残った鍋の汁にあおさを入れて飲んでいる。麦チョコを少し。眠くて早々に寝る。S家泊。

 

3月17日日曜日

晴れ。暖かい。玉ねぎ人参ミックスビーンズの肉なしカレー。ルーはマルエツオリジナルの中辛。Sは往来座へ。洗濯。確定申告の続き。目白駅前の三井住友銀行へ行き通帳記入。行く途中の家がここ1年でずいぶん建てかわっている。雑司ヶ谷の家もそう。夕方、往来座へ。明日、エアコン工事が入るため、工事にじゃまなものをどかしていく。棚のうえの本、機械室のダンボール、流しのそばのもろもろ。キャラメル食べてたら銀歯がどれた、とn。眼の前で手描きカレンダーが売れていきうれしい。お茶割り。sa1さん、ワインとスピリッツと氷を持ったsa2さん。ワインをもらって飲む。sa2さんちはクリスチャンで、ひいじいちゃんが新島襄の演説を聞いてそのままついて行ったことがはじまり、とのこと。nが取れた銀歯をゴミ箱に捨てていたことが判明。なんで捨ててんの、このままはめてくれるって知らなかった、と言い合いののち、ゴミ箱から銀歯を拾っている。大倉で買い物。夕飯は、ごぼう里芋春菊鶏肉の鍋。麦チョコを少し。明日早いので早々に寝たいがSがビリヤードの動画を見はじめる。早く寝なよ、と言うと、見たほうが寝られるんだよ、とS。S家泊。

 

3月18日月曜日

晴れ、強風。6時起き。具は玉ねぎとコンビニの冷凍野菜のシチューにチンした飯を入れたリゾットもどき。9時からエアコン工事のため、Sは8時過ぎに往来座へ。確定申告の続き。2時ごろSから電話。5時まで工事の予定がもう終わった、店がすごい暖かい、いい業者さんだった、とのこと。夕方、池袋西口の税務署へ。数人待って確定申告の書類を提出。びっくりガードを越えて豊島区役所へ。3階のカウンターで滞納していた区民税の支払い。これで戻ってくるはずの還付金のほとんどが消える。夜、往来座へ。白かったエアコンが黒になっている。店中が暖かくとても静か。ストーブつけてないんだよ、とn。MZちゃん、saさんと一緒に雲吉へ。すぐにS、nが来、生ビールを飲んでいるとru先輩もやってくる。昨年プロ野球の順位予想で1位をとったsaさんを祝う会。生ビール、焼酎の蕎麦湯割り、ごぼう揚げ、スパイシーポテト、焼き茄子、豆腐とアボカドのサラダ、明太チーズ、チキン南蛮、焼き鳥いろいろ、しめにざる蕎麦。みなで来年の順位予想を紙に書く。思い入れと感でマス目を埋める。隣りのまいばすけっとチョコモナカジャンボを買い、みなで食べつつ帰る。S家泊。

 

3月19日火曜日

曇り。玉ねぎピーマンミックスビーンズベーコンのトマトソースパスタ。便利な4分麺。Sは休日、布団に転がりブログを書いている。絵。設定を考えたら、とS。夜、Sと缶ビール飲みつつ高田のスーパーよしやへ。いつもと違うものがたくさん並んでいて楽しい。見たことのないレトルトのラーメンをいくつか買う。お茶割り飲みつつS家に帰る。夕飯は、ごぼう春菊里芋油揚げ水餃子鍋。春菊のみじん切りを入れた春菊水餃子にしたが、皮が弱くてぜんぶ破け、ただの肉団子になる。ru先輩が最後がなんとも言えないので観てほしいと言っていたスリラー映画「マリグナント」を観る。いわゆる人面疽もので、昔の怖い少女漫画にはよくあった設定で懐かしく思う。人面疽ガブリエルの暴れっぷりがすごい。S家泊。

 

3月20日水曜日

晴れ。昨晩よしやで買ったレトルト豚骨ラーメン。味玉チャーシュー万ネギをのせる。麺が粉っぽくてくっつきがち。かさかさに乾いたはっさく食べる、うまい。Sは休日、布団に転がりブログを書いている。絵。夕方、Sと池袋駅へ。丸ノ内線ホームでKOさん、ru先輩、uちゃん、nと落ち合い、本郷三丁目まで。降り出した雨のなか、湯島天神まで歩く。寒い。あちこちでru先輩が、天神さんには牛がいる、など説明してくれる。電気の傘も梅の形でかわいらしい。何重にも重なった合格祈願の絵馬の棚が境内のあちこちにある。境内には筆、包丁、文房具、新派の碑などもたっている。正面の鳥居をくぐりまっすぐ歩く。途中コンビニでスパークリングワインを買い飲みながら歩く。Sとru先輩はコロナビールの缶を買い飲んでいる。寒さに耐えきれなくなったnはカイロを買い背中に貼っている。裏手から入って神田明神へ。後ろが公園のようになっているとは知らなかった。正面に回ると、小さな馬小屋があるが奥に入りこんだ馬は見えず。6人でお参りし、EDOCCOとアルファベットで書かれた土産物屋で暖をとる。nたちは甘酒を飲んでいる。uちゃんがフロアガイドに書かれた、4階の間、を4、4階の闇、と空目。境内はどこもかしこもピカピカで遊園地のアトラクションのよう。寒い寒いと言いながら、聖橋から丸ノ内線を眺め、淡路町のアンコウ料理屋いせ源へ。KOさんとアンコウを食べる会。玄関の下足番に数字の入った札を渡され、階段のぼって3階の和室まで。係りの人に下足札を渡す。建物のなかは入り組んでいて千と千尋に出てきた湯屋のよう。広い和室の真ん中にテーブル、白いガスコンロが3っつ。部屋にはエアコンがなく、寒い、と中居さんに言うと、なにものっていないコンロに火をつけてくれる。asさんも合流し、みなで瓶ビールで乾杯。寒いのであとから熱燗も飲む。料理はコースで、焼きサザエ、大根おろしいくら、菜の花のおひたし、あんこう肝和え、あん肝、にこごり、唐揚げ、ひらめのわさび和え、あん肝入の鍋、おじや。おじやと雑炊の違いは、炊いた米のまま入れるのがおじや、冷めて洗った米を入れるのが雑炊、おじやは味の濃いアンコウに、雑炊は味の薄いふぐに、と中居さんに教えてもらう。asさんの転職祝いに手にはめる黒とチェックのアームカバーをおくる。KOさんに青森土産のほたてのアヒージョ渡す。アンコウは見た目からもっとむにむにグニュグニュして食べにくいものかと思っていたが、骨もなくクセもなく味は濃くてうまい。壁にかかっていた河童の日本画がとてもかわいらしかったが、画号が読めず。店を出るころS母からスマホに着信があり、Sに渡すと、そのまま深刻な面持ちで話しはじめる。漏れ聞こえる声からS母がラインで投資詐欺にあったもよう。Sはこれが詐欺であることを根気よくS母に説明し、こんどはS兄に経緯を説明し、と帰り道ずっと電話している。淡路町から丸ノ内線で池袋へ。タクシーで帰るKOさんを見送り、ミニストップチョコモナカジャンボ買い食べながら雑司ヶ谷に帰る。Sは帰ってからもS母S兄にずーっと電話している。母落ち込んでると思うから、責めないであげて、とS兄に言っている声が聞こえてくる。S家泊。

 

3月21日木曜日

晴れ。揺れはじめてから、スマホ緊急地震速報が鳴る。茨城で震度5。玉ねぎベーコンクリームパスタ。通訳一平さんの賭博問題のニュース。詳しく書いてあるニュースを探し朗読する。Sは往来座へ。夕方、Sと車で買い取りへ。ダンボール10箱ほど。お客さんの実家は元画材屋で、藤田嗣治が渡仏する前にうちで宴会やったんですよ、とのこと。S家に帰り、絵。夜、大倉で買い物してから往来座へ。asさん、ru先輩、ウイスキーとワインのボトルと氷を持参のsa2さん。最近10万円で買ったパステルで描いたという絵の写真を見せてもらう。閉店後、S、ru先輩とsa2さんを家の前まで送る。ファミマで買い物して帰る。夕飯は、ごぼう春菊油揚げ水餃子鍋。水餃子に春菊のみじん切りを入れ、今回は皮の種類を変えたが、やっぱり半分近く皮がとれ肉団子になっている。麦チョコを少し。調子最悪、昨日の母の件の疲れが今日来た、とS。ぐったりしている。S家泊。

コロナの冬 3月8日から3月14日

3月8日金曜日

雨、晴れ。早朝便所に起きると屋根に雪が積もっているのが見える。玉ねぎベーコン人参じゃが芋のシチューにチンした飯を入れたリゾットもどき。Sは往来座へ。絵。夜、往来座へ。Oさんから届いたダンボールをM家に運ぶ。伊予柑とO母さんが取っていた昔の包装紙がたくさん。うれしい。母に伊予柑渡し、母が買った焼き鳥もらう。往来座へ。asさん、ru先輩、saさん、miくん。本搾り。今週末、家にひとりなのでエマニュエル夫人を観るかどうか悩んでいるru先輩。ローソン100、弦巻通りのまいばすけっとで買い物。夕飯は、トマト、昨晩の鍋の残りにコンビニで買った豚汁の素を足した汁、母にもらった焼き鳥。最近本搾り3本で眠い。S家泊。

 

3月9日土曜日

晴れ。風が強い。玉ねぎ人参カリフラワーミックスビーンズひき肉のトマトソースパスタ。麺は太め短めの4分麺。ヤギと大悟、いきなりのレギュラー放送最終回で悲しい。Sは往来座へ。絵。夜、K会長宅に寄ってから往来座へ。ru先輩。お茶割り。Sとツルハで買い物。猫餌、猫砂、歯ブラシなど。夕飯は、豆腐とまいばすけっとで買った豚汁の具とファミマで買ったパクチーを入れた豚つくね鍋。麦チョコを少し。Sが動画で三上寛を見ており、見ていると歌いたくなりギターを弾いて歌う。映画「ザ・マジックアワー」最後まで観る。S家泊。

 

3月10日日曜日

晴れ。暖かい。玉ねぎカリフラワーベーコンのクリームパスタ。麺は太く短い4分パスタ。お笑い向上委員会、見る。ずん喫茶は、落合。パレットと舘。どちらもアルバイト先修行先の名前をそのまま使っている。Sは往来座へ。掃除、洗濯。空気を抜くのが面倒で空のまま放っていたフィキサチーフ缶100本近くをやっと空気抜く。あちこちマイペットで拭く。帳簿書き。夜、K会長に帳簿戻し、明日の土産にしようと赤丸ベーカリーを外から見るもラスクは売り切れ。金をおろそうと池袋駅前の銀行まで行くもカードを忘れて金をおろせず。往来座へ。ちょうどuちゃんが来たので一緒に池袋駅まで行き、明日の新幹線チケット上野新青森の指定席券を発券する。往来座に戻り、焼酎お湯割り。saさん。ハナマサで買い物。夕飯は、ごぼう小松菜油揚げ豚しゃぶ鍋。Sは鍋を食べたあと、お腹すいた、と言いながら納豆ひとつ卵ひとつをまぜて食べ、ミックスビーンズも食べている。麦チョコを少し。さま~ずのボードゲーム動画見る。自分の色が覚えられないふたりがひたすらおかしい。明日早いので早々に寝ようと思うも結局いつもとたいしてかわらず。S家泊。

 

3月11日月曜日

晴れ。5時15分起き。日がのぼりかけの空を見、きれい、とS。納豆ご飯。Sは納豆ふたつ卵ふたつツナ缶ふたつを飯にかけて食べている。Sと池袋駅へ、改札前でuちゃんと落ち合い、山手線で上野まで。uちゃんがメルヘンでサンドイッチを買い、新幹線改札内ニューデイズで缶ビールを買い、乗る前にベンチで乾杯。新幹線はわれわれと同じJR東日本1日1万円乗り放題のキュン旅でほぼ満席、ギリギリでとれた3人ばらばらの指定席で新青森まで行く。わたしの隣りは少し年上くらいだろうか、女ともだちふたりのキュン旅。便所の場所を教えたことから会話がはじまる。いまどの辺かしら、本読んでたのにごめんなさい、お客さんに聞いたのよ、味噌ミルクカレーラーメンが名物なんだって、あとのっけ丼、うちは床屋床屋、大谷くんは奥州よね、この辺からあんなこが出るなんて、彼女の顔もネットに出ちゃって、弟の顔まで出ちゃって、新青森から青森に出る電車が2両しかないのにキュン旅の人たちで満員で地元の人たちが怒ってるんですって、こないだネットで見たばっかりなのになんで探せないのかしら、たまにはこうしてどっか行かないと、前頭葉が縮むとボケるんですって。ふたりは、仙台か盛岡で降りてみようか、と迷っていたが電車賃を計算し、青森まで行かないといっぱい得しない、と結局新青森まで一緒に行く。前列に座っていたuちゃんに、3人旅みたいでしたね、と言われる。新青森のホームからは駅前ロータリーとまばらに建つ住宅、道の端に積まれた雪山が見え、店らしきものはなにもない。ふたりが言っていたように、満員の2両のディーゼル車に乗り換え青森まで一駅。車窓からとんがった屋根のブックオフが見える。青森駅新幹線改札内に縄文ねぶたの模型とりんごの鈴型オブジェが並んでいる。青森駅は新しい駅ビルを普請中。3人とも青森ははじめて、いままで旅したなかで一番の北限になる。昼飯はSが事前に動画で見ていた魚彩センターののっけ丼を目指すが、外まで伸びた列を見てあきらめる。駅正面に建つ市役所や図書館の入るビル・アウガの地下の新鮮市場へ。魚介から食堂、文房具まで小さな屋台のような店が賑やかに並んでいる。S、uちゃんが魚屋でその場でむいてもらったカキを食べる。東京で食べると、カキです!って味がするけど、ここのカキはさりげなくカキだ、めちゃくちゃうまい、とS。カキ殻をむきながら、キュン旅は基本日帰りの人たちが多く遠くまで行けないので駅近くの店が賑わっている、と教えてもらう。魚屋の向かいの丸青食堂へ。ふたりがカキを食べてるあいだに食べたかったまぐろの中落ち丼が売り切れになる。瓶ビールとまぐろづくし丼、Sとuちゃんはぜんぶの魚貝がのった「神」を注文。まぐろうまい。Sとuちゃんはエビのあたまを味噌汁につけ、ミソを出し切った汁をすすりお互いに、うまい、うまい、とうなずいている。海沿いに出てデッキを歩く。町と海がこんなに近いとは思わなかった。陸奥湾は波もなくとろっと青い油のよう。水は澄んでおりテトラポットにへばりついたカキ殻、赤いヒトデ、ウニが見える。謎の巨大三角ビル、海沿いから駅を越えるでかい吊橋も見える。正面に見えるでかい雪山が八甲田山なのかなんなのかわからず。アートホテル青森にチェックイン。5階の窓から丸に赤字の「は」の看板と海が見える。雨が降ってきたのでセブンイレブンでビニ傘を買う。冷蔵の棚に見たことないほどたくさんのシードルが並んでいるので1本買って飲む。うまい。八甲通りの古書らせん堂へ。陸奥湾のような青いテント、高い天井まで重ねられた本棚に古本と新刊がぴちぴちと詰まっている。間口の大きさからは想像していなかった店の深さ高さ。若き日のらせん堂さんが雑司ヶ谷の辻会計の裏手のアパートに住んでいた話から、「水もれ甲介」に出てきた雑司ヶ谷の銭湯「富士の湯」の前に焼き鳥屋があったこと、弦巻通りにあった寿司屋とスナック、本納寺の前の蕎麦屋にいたら久しぶりだなぁと言いながら入って来た客が未来から来た自分じゃないかと思ったこと、文芸坐に寅さんを観に行ったらちょうど青森の青函連絡船の汽笛が鳴るシーンだった、などらせん堂さんの思い出がとまらず楽しい。『恩地孝四郎 装本の世界』「ぼくの浮き世風呂』を買う。また海沿いに出、公園を歩いていると明治19年明治天皇が立ち寄った記念碑がいくつも建てられている。海沿いを歩きいまは記念館になっている青函連絡船・八甲田丸へ。外からぐるっと眺める。船まで線路がのび、列車ごと船で運んでいたとはじめて知った。「津軽海峡・冬景色」の石碑があり、彫られていた歌詞を見ながらみなで歌う。すぐそばのAファクトリーで土産とここのオリジナルシードルを買いまた飲む。辛口でうまい。でかい黄色いアルファベット「AOMORI」が置かれた人口ビーチ。ゴミ一つない砂浜に迷彩模様みたいに雪が残っている。仕事を終えたらせん堂さんから連絡をもらいらせん堂前へ。筋子巻きがうまいという三九鮨はいっぱいで入れず、おでんと蕎麦がうまいという飲み屋「横丁」へ連れていってもらう。座敷で生ビールを飲んでいるとNNさんもやって来る。おでんの盛りあわせ、まぐろヤリイカの刺身、粒胡椒とオイルがかかったキャベツ、焼きつぶ貝、角煮、ざる蕎麦。おすすめの日本酒、八仙、も飲む。うまい。らせん堂さんとNNさんは酒だけを飲みほぼ料理に手を付けず。皿に少しだけ残る遠慮のかたまりの話から、青森県民の遠慮深さを「津軽衆」というと教えてもらう。らせん堂さんが池袋で働いていた本屋と青森に戻ってから定年まで働いた本屋、そのあとにはじめた古書らせん堂、池袋の馴染みの定食屋で納豆定食を注文したらすぐあとに来た人も納豆定食を注文したが売り切れでかわりにおにぎり定食を食べていた人の顔を見たら石原吉郎だった話、など。地元のひとは刺し身をあんなにのっけない、1種類でいいよね、刺身はのっけないけど本はのっけるんです、とらせん堂さん。中学の先生に文章が面白いと言われたことが書くきっかけだった、とNNさん。カウンターに全身パンダの着ぐるみのひとがいる。閉店後まで飲み雨のなか、手を振るふたりと写真を撮り別れる。セブンイレブンで買い物してホテルに帰る。アートホテル青森泊。

 

3月12日火曜日

雨。ヨーグルト。10時チェックアウト。早起きして喫茶マロンで珈琲とケーキを食べてきた、とuちゃん。読み方が難しい善知鳥(うとう)神社の池の亀、鯉、出はじめのふきのとう、目が描かれた不思議な看板など見てから、らせん堂で昨日買い忘れた『棟方志功 装画本の世界』を買い、瀬戸さんに飲んで欲しいとらせん堂さんが言う日本酒・赤武をいただいてから、青森駅のロッカーに荷物を預ける。昼飯は一八寿司へ。Sに並んでもらっているあいだにuちゃんと甘精堂本店へ。土産とシュークリームと火曜日限定のエクレアを買い、一八寿司に戻る。すでに数組待っており、11時半に店が開くとすぐに満席になる。瓶ビール、特上鮨と鉄火巻き。Sは特上の1.5人前と筋子巻きを食べている。ぜんぶうまい。貝が苦手なのでふだん食べないホタテまでうまい。こんどはカウンターで好きなネタを心ゆくまで食べたい。住宅街を歩いて棟方志功記念館へ。青森は、青いトタンの屋根が目立ち、屋根が平らな家についている雪下ろし用のはしご、金沢の雪吊りとはだいぶ違う雪から樹木を守るための板の囲い、などさりげなくめずらしいものが多く歩いていて楽しい。記念館は老朽化耐震性の問題で三月末で閉館とのこと。階段の踊り場に貼ってある棟方志功の写真がとてもかわいらしい。ザ棟方志功な色付きの版画は裏から色をつけていたとはじめて知った。色付きよりも黒一色で刷られたものが好きで、なかでも晩年の作品「ベートーベンチェア」が一番好きだった。作品の下に書かれたサインと題名表記がどれもすこぶるかっこいい。『板極道』の版木と出版物が絵が反転しておらず、なぜだかわからない。11匹のねこグッズを探しに青森中央郵便局へ行くも探しているコップは見つからず。NNさんに、棟方志功が青森のセーヌ川と書いた、と教えてもらった堤川を見に行く。水が日本画の緑青のようでやっぱりとろっとしている。雨のなかさっき買ったシュークリームを食べながら歩き、銭湯「トド湯」へ。銭湯が苦手なSを残し、uちゃんと入る。二階建て、正面2階に赤い文字で大きく「トド湯」、手前が駐車場。入ると左手に下足箱、正面に長靴用の大きいサイズの下足箱、右手にガラス戸。入ると左手にフロント、右手にロビー、正面奥にも畳敷の休憩スペースがある。畳敷きのほうにはほぼ漫画本ばかりの本棚が置かれていて楽しげ。フロントで入浴代480円払う。フロント右手に女湯の赤いのれんが下がる。広い脱衣所。真ん中に畳二畳分の腰掛け、右手にロッカー、洗い場手前に古い体重計と木製の身長計が置かれている。洗い場。左右の壁にカラン、真ん中に島カランが一列。右手奥手前に、湯が濃いピンク色をした寝ジェットの湯船、その奥に水風呂。左手奥手前が、泡とジェットがついた大きめの超音波風呂、ブラックシリカ風呂、ミストサウナ。ブラックシリカ風呂は、買い物かごのようなものに真っ黒な石が詰められ湯船のしたに沈んでいる。サウナには腰掛けの段差はなく、プールかなんかで見るプラスティック製の白い椅子が6つ置かれている。サウナの壁の上部分には男湯まで広がるペンキ絵で、磯のような海辺にトド3匹が描かれている。男湯との境の壁は半分からうえがガラスブロックで出来ている。壁の真ん中あたりには公園や街灯にありそうな棒の先が蝶の触覚のようにふたつに別れその先にまん丸のガラス玉がついた電灯になっている。フロントの女将さんに名前の理由を聞く。初代のおじいちゃんがはじめて、わたしたちは三代目なんだけど、おじいちゃんが樺太やもっと北でトドやアザラシを獲る漁師で、はじめはトド漁師だけの湯だったんだけど、戦争でこのあたりも焼けちゃって、それから一般のひとも入れるようになったの、いまで77〜78年くらい。外に出ると、ここ莨(たばこ)町だって、と莨の由来が書かれた看板の前でSが待っている。看板はなぜか面した道ではなく、敷地の塀の内側を向いてたっており、これも津軽衆かと思う。Sは待っているあいだに近くのスーパーユニバースへ行き、見たことない惣菜のなかから枝豆と数の子を和えたものを買って食べたそう。3人でユニバースに行き、枝豆数の子を眺め、土産、シードル、栓抜きを買う。栓抜きでシードルをあけ飲みながら歩く。青森にいるあいだに全種類のシードルを飲もうと思っていたが、種類が多すぎて無理なよう。がらんとしたスナック街を抜け海から見えていた三角の謎ビル、アスパムへ。1階の土産物屋でいろいろ買い、陸奥湾に別れを言い、夕飯は昨晩教えてもらった「ゆうぎり」へ行く。おまかせコースしかないとのこと。新幹線の時間を告げると大丈夫と言われ、ストーブの置かれた奥の座敷に通される。カウンターも奥の座敷もストーブも女将さんたちもなにもかも、青森を絵に描いたような店でうれしい。瓶ビール、日本酒の八仙、おまかせは、アンコウのともあえ、きんぴら、白滝のたらこ和え、ヒラメの刺身、ホタテのバター醤油焼き、粕汁。どれもしみじみうまい。ホタテの貝紐がこんなにうまいとは。青森のホタテとは和解した、とみなに告げる。ロッカーから荷物を出しまた満員のディーゼル車で新青森へ。あきらめきれず新青森売店でまたシードルを買い新幹線車内で飲む。新幹線は新青森から上野まで1本で行ける指定席がとれず、仙台で乗り換えてばらばらの席で上野まで行く。池袋から明治通り雑司ヶ谷に帰る。S家に帰り、たまっていた猫のクソを便所に流すと便所がつまる。いっぺんに流し過ぎでしょ、加減ってもんがあるでしょ、とS。ぶつぶつ怒りながらSが便所をカッポンしている。S家泊。

 

3月13日水曜日

晴れ。ファミマで買ったレトルトのバターチキンカレー。Sは休日、動画を見つつ布団に転がりブログを書いている。NNさんが棟方志功のことムナシコって書いてる、と可笑しそうなS。絵。夜、M家に寄り、母に青森土産を渡す。往来座へ。大量の買い取りがあったようで店番tがでかいダンボールに埋まっている。tに土産渡し、缶ビール。Sも少し仕分けを手伝ったのち缶ビール飲みつつ、大倉へ。買い物。豚ひき肉がなく、また缶ビール飲みつつ豚ひき肉を探して目白通りピアゴマルエツ、高田のスーパーよしやへ。どこも豚ひき肉なく、あきらめてよしやで鶏ひき肉を買い、お茶割り飲みながら帰る。夕飯は、豆腐舞茸里芋鶏ひき肉のパクチー水餃子。ギター弾きながら津軽海峡・冬景色を歌う。飲みすぎて起きていられず。早々に寝る。S家泊。

 

3月14日木曜日

晴れ。暖かい。ローソン100に売っていた長野のラーメンチェーン店テンホウのレトルトラーメン。野菜を炒めてスープを作るのが面倒だが麺がつるつるでうまい。これうまいよ、とS。Sは往来座へ。絵。夜、世界堂で画材を買ってから往来座へ。asさん、ru先輩、saさん。お茶割り。みな青森土産のせんべいや塩辛をつまみながら飲んでいる。asさんが中高生のころ寺山修司のはしかにかかり、青森を訪ねた話。確定申告がまだ終わらず疲れているsaさん。ローソン100で買い物。夕飯は、冷凍シュウマイ、玉ねぎピーマン舞茸ベーコンミックスビーンズのトマト汁。飲みすぎて早々に寝る。S家泊。