断片日記

断片と告知

閉館

近所の閉館した図書館の「本のリサイクル市」に行ってきました。この図書館には学生時代からたくさんお世話になりました。たくさん本を借りました。
祖母の事を思い出します。晩年、足が弱くなりあまり外に出なくなり一日中テレビを見ている彼女にこの図書館で大活字本を借りてきました。祖母は気に入ったようです。図書館に行くたびに借りました。あまり種類もなく、毎回どれを借りようか悩みました。一度だけ「もう一度あれを借りてきて欲しい。」と言われた事があります。津村節子さんの「遅咲きの梅」でした。「なんで?」と聞くと「同じ時代を生きた人だから」と。祖母は明治生まれ、津村さんは昭和3年生まれ。同じ時代というには、ちょっと離れているような気がします。「同じ時代を生きた人」というのは作中の誰かなのでしょうか。
祖母が他界して10年以上経ちますが私はまだ「遅咲きの梅」を読んでいません。読めば祖母が惹かれた理由がわかるのかもしれません。でも、勿体ないのでもう少し先に延ばそうと思います。なんで勿体ないと思うのかは自分でもよく解りません。