断片日記

断片と告知

小さなパン屋

鬼子母神を抜け宿坂を下り神田川を渡ると早稲田の町に出る。早稲田と雑司が谷、電車に乗ると遠いけど歩くととても近い。古書現世をのぞく。立石書店牛イチローさんへの貢物を向井さんに託す。わめぞ必読書「包丁人味平」を借りたお礼。牛イチローさんありがとうございました。最近カレーばかり食べています。
早稲田の裏道から明治通りに出て新宿まで歩く。世界堂で買い物。帰りは線路の反対側小滝橋通りを北へ北へ。この通りにあった「風書房」という小さな本屋。学生の頃2年間バイトしたところ。仕事はレジ打ちと近所のお店への配達。今はチェーン店のご飯屋さんになっている。景色はどんどん変わっていく。
目白駅前の水色のコマースビル。その裏の住宅街にいつのまにか出来ていた小さなパン屋「かいじゅう屋」。週3日水・金・土しか営業していない。しかも夕方4時から。ガラスケースに入ったパン。いつも2〜3種類しかない。ぶどうパン。木の実のパン。食パン。紙袋に入れてもらったパンを抱える。ずっしりと重い。そして少し暖かい。いい匂いがする。ちぎって口に入れると少しの酸味。かめばかむほどおいしい。幸福の味がする。
今日の読書「古本綺譚」ままにならぬが浮世の習いサ。チャカポコチャカポコ。