断片日記

断片と告知

電線の上を歩くもの

夜7時過ぎ。椿山荘よこの目白坂を下っているときのこと。ふと上を見ると電線の上を歩くものがいる。長くしなやかな尻尾を電線に絡ませながら4本の足でゆっくり歩くもの。大きい。体長50cmくらいか。電線に登ったはいいが、どこから降りればいいのかわからなくなって電柱と電柱の間をいったりきたり。その行きつ戻りつする下を上を見ながらウロウロと歩く私。落ちてきたら助けるつもりで手を広げたりしてみる。何度かウロウロするうちにやっと地面におりられる電線を見つけどこかの家の庭の中に姿を消していった。リスじゃない。猫でも狸でもない。いたち?それとも妖怪?