断片日記

断片と告知

団地と公園の町へ

西武線に乗り、大江戸線に乗り、光が丘へ。地下の駅から地上に出てみると、視界に入るものは全て団地という不思議な町。小さな家やアパートや商店が一切ない。生まれてこのかた、こんなに団地を見たのはたぶんはじめて。圧巻である。今日は1月にこの町に引っ越してきたイラスト同業者の瀬藤さんの家に遊びに行く。団地の間を抜けると急に視界が広がり目の前は緑の公園になる。光が丘公園という大きくて気持ちのいい公園。公園を散歩し、ちょっとした芝生の丘の上で寝っころがり、空を見て、ぼーっと話す。気持ちがいい。歩くと寒いけれど、日なたで寝っころがるのは不思議と体が温かい。
公園からしばらく歩くと瀬藤さんの新居がある。引っ越してきてまだ1週間くらい。本の入ったダンボールが未整理だというのでそれを開けて片付けていく。実家から持ってきたという瀬藤さんのおじいさんの蔵書のいくつか。その1つに昔の壱拾円札が挟まっていた。「おじいちゃんのへそくりだ」と2人で笑う。自分の家の掃除は楽しくもなんともないけれど、人のうちの本の整理はとても楽しい。意外な作家の本が出てきたり、自分と好きな作家の本があったり。そうゆうことがとても楽しい。掃除をしたり、プリントゴッコをしたりして1日を過ごす。夜は駅前に戻りお好み焼きを食べて帰る。友達の家で1日ごろごろ遊ぶのなんて、何十年ぶりだろう。