断片日記

断片と告知

期待しない

東京駅と有楽町の間にあるT-BOXというギャラリーで「モルテザーと怪獣」展を見る。壁に飾っていないファイルの中にあった象の絵に1番こころ惹かれる。よぼよぼの鉛筆の線とぽちぽちとした水彩絵の具で描かれた水玉とへんてこな象の顔と鼻と足。見ていて飽きない。あまり描き込み過ぎてないところに惹かれるのかもしれない。
モルテザーと怪獣展
有楽町から電車に乗り品川へ。原美術館ピピロッティ・リスト「からから」展を見る。原美術館は期待しないで行くといい。何をやっているかも調べずにふらっと行くと、予期せぬおもしろい展示に当たる。オラファー・エリアソンの「影の光」の時もそうだった。今回の「からから」は映像の展示。意味不明な映像を延々と見せられるのは苦痛のはずなのに、心地良いのはなぜなんだろう。終わりもなく始まりもなくストーリーがあるわけでもなく、ただ映像が流れ、その中に身を置いているのが気持ちがいいなんて。水色のドレスを着た女性が路上駐車している車の窓ガラスをひたすら楽しそうに叩き割っていく映像とか。それがなんだと言われそうだけれど、いいものはいいみたい。
原美術館