断片日記

断片と告知

高級お稲荷さん

七夕。東京の天気は小雨と曇りだけれど、地球のどこかには晴れている場所があるわけで、そもそも宇宙はいつも晴れてるわけで、なので織姫と彦星は毎年ちゃんと会えるのだ。
昼過ぎ、副都心線に乗ってHBギャラリーへ行く。おいしいと評判のお店で弁当を買い、ギャラリーの裏の小部屋で食べる。豆のカレー弁当と、評判のお稲荷さん。お稲荷さんを片手に持ちつつ食べつつ、そしてカレー弁当も食べる。たんぱく質をおかずにたんぱく質の弁当を食べているわけで、その食べっぷりを見たグループ展仲間から、男らし過ぎる、と声がかかる。でもこれにはちゃんと訳がある。だってこのお稲荷さん、1個300円もするわけで、こんなことでもない限り食べる機会はないだろうと、でもお稲荷さん1個では腹持ちが、でも300円のお稲荷さんを2個ってわけにも、んじゃお稲荷さん1個とカレー弁当にするか、とお店のメニューを見ながら格闘した結果がこれなわけで。高いなりの、ちゃんとしたものの味がして、おいしく、そしてお腹がいっぱい。
雨といっても小雨だし、ほとんど降らないので、お客さんの数も多い。挨拶をしたり、お茶をだしたり。それ以外の時は、裏の小部屋で本を読んだりしている。この小部屋、3畳くらいのスペースで、しかも棚や冷蔵庫やテーブルなんかがあるので、人間の可動スペースは1畳ちょっとくらいしかない。そこにグループ展のメンバー4〜5人がいつも待機しているわけで、気分は貧乏大家族。お母さん桃むいてー、とか、お父さんそろそろもっと広い部屋に引越しましょうよ、とか、暇があるとこんな遊びをしている。