断片日記

断片と告知

アミ

はじめましてのKさん、三省堂の「死闘篇」担当のOさん、立石書店の牛さん、古書現世の向井さん、そして雑司ヶ谷小学校の同級生で現版元のHくん。この不思議なメンツで、今日は飲む。副都心線雑司が谷駅1番出口で待ち合わせ。そこから歩いて1分ほど。住宅街の路地の奥、地元民でも気づかないような場所にひっそりとたつ「アミ」という店。民家を改造して建てられた店は、看板は出ているものの見るからに普通の家で、その普通の家の、普通の玄関で靴を脱ぎ、居酒屋と言うよりは、誰かの家の夕飯に呼ばれたよう。テーブルに着き、メニューを見て、ここは居酒屋であると、やっと認識する。酒の値段は普通だけれど、飯の値段はどれも安い。そして値段の割に量が多い。カニコロ、餃子、アジの開きという、脈絡のない頼みかた、そしてそのどれもがなかなかうまいではないか。穴場、隠れ家、という言葉がぴたりとくる店だ。地元ゆえの安心感からか、がぶがぶビールを飲んだ気がする。Hくんと小学校の頃の話をした気がする。小学校の頃、男子から人気のあった女の子、Sちゃん、Jちゃんの話もした気がする。そんで、その頃のムトーの男子人気はどうなのよ、と聞いた気がする。ムトーさんのこと好きだったやつはいなかったねー、1人も?、1人もいなかったねー、と返されて酔いが覚める。25年目のパンドラの箱。開けなければよかったよ。