断片日記

断片と告知

骨まで愛して

朝と夜が涼しくて、蝉の鳴き声が細く弱い。いくら昼間は暑くても、今年の夏ももう終わりか。
アトリエそばの住宅地に出没する野良猫たち。こちらを見て、にゃー、と鳴く、愛想のいい猫の腹を撫でてやる。長い毛に隠れた体は、思ったよりも肉が薄く、体を撫でると言うよりは、骨を撫でているようで、それでも気持ち良さそうに目を細めるその顔を、じっと見る。