断片日記

断片と告知

ひょっとこ

今日も缶ビール片手に、お会式を見に行く。池袋駅前から明治通りを通って鬼子母神まで連なる万灯行列を見ながら、缶ビールを飲む。ゆっくり進む万灯の列。それに合わせるように、こちらものろのろと進んでいく。鬼子母神でお参りをすませ、縁日を冷やかす。鬼子母神の縁日で1番大きな屋台は、見世物小屋とお化け屋敷なのだが、そのどちらも今年は来ていない。射的があり、輪投げがあり、ソースせんべいがあり、一見、昔と変わらないようにも思えるが、よく見ると小さな変化がいくつも目につく。射的や輪投げの景品は、ゲームソフトだったり、そのゲームの本体だったりするし、綿菓子のパッケージには名前もよくわからない最近のアニメの絵が印刷されているし、セルロイドのお面もまたよくわからないキャラクターで埋め尽くされている。そんな中、アニメのキャラクターに混ざってひっそりと売られている、ひょっとことおかめのセルロイドのお面。いまどき誰が買うんだろうと、不思議な気持ちになりつつも、子どもの頃から変わらないものがあるということが、なんだかうれしい。