断片日記

断片と告知

坦々麺

高田馬場から西武新宿線に乗り上井草へ。ちひろ美術館で「生誕100年 夢と記憶の画家 茂田井 武」展を見る。仕事としての挿絵もいいけれど、欧州を放浪していたときに描かれた絵、幼年時代を思い出して描いた絵、自分の子どもに見せるためだけに描かれた絵本など、誰に見せるわけでもない、自分のため、家族のためだけに描かれた絵が特に素晴らしい。生前の画室も少しだけ再現されていて、小さな机の周りにはミロのポストカードや、谷内六郎の画集なんかが置いてある。どちらも幻想的な絵だけれど、谷内六郎の絵からは「和」を、茂田井武の絵からは「洋」を感じるところが面白い。
夜は、古書往来座で「みちくさ市」のプレスリリース用のチラシ封入作業。封筒に住所を貼って、チラシを入れて、封をする。3人でやるとそんなに時間もかからず終わる。作業が終わり、腹も減ったので、中華料理を食べに行く。とりあえず生ビールと、坦々麺セット(水餃子、サラダ、ご飯つき)を頼む。坦々麺の上には、香草のパクチーがのっている。苦手な人も多いクセのある匂いと味だが、この坦々麺には合っていてうまい。店の下には都電が走り、遠くにはサンシャイン60の夜景も見える。なかなか素敵な中華料理屋なのに、会話の内容がしょぼ過ぎて泣けてくる。あぁ、貧乏って、辛い。