断片日記

断片と告知

人生横丁

家やビルが建っていた場所が、ある日突然更地になる。大きな家だ、大きなビルだ、と思っていたものがなくなってみると、案外狭い敷地に建っていたことに気づく。池袋東口のサンシャインの足元にあった人生横丁。なくなってみればこんなに小さな土地だったのかと気づく。ビル1つ分くらいしかない土地に、何十軒もの小さな飲み屋が軒を連ねていたなんて、この場所を知らない人たちに言っても信じてもらえるのだろうか。小さな頃から見てきた池袋の町。変わらずに残っているものなんてほとんどない。人生横丁は、その数少ないものの1つだったのに、それもまた消えていってしまった。