断片日記

断片と告知

大掃除のち海鮮丼

副都心線雑司ヶ谷駅3番出口で待ち合わせ。何度か訪ねているはずなのに道がわからないというAさんを引き連れて、目白台の銭湯「月の湯」へ行く。銀杏の葉が黄色く染める目白通りを踏みながら踏みながら。
今日は1年に1度の、古本市でお世話になっている「月の湯」の、大掃除の日。髪を束ね、手ぬぐいで頭と口を武装し、安田講堂ですかと言われながら、モップで窓を洗う。モップを雑巾に持ち替え、脱衣所の窓を拭く。雑巾を垢すりタオルに持ち替え、洗い場のカランを磨く。昼飯には大盛り海鮮丼をいただく。きれいになった脱衣所の床にホットカーペットを敷き、輪になって座りながら。食べながらあちこち見回す。脱衣所の男湯と女湯の仕切りの壁が折畳式になり開くようになった。女湯のトイレが洋式になった。瓶の牛乳やラムネを冷やす冷蔵庫が壊れ自販機になった。男湯の庭に面した縁側にぶら下がる、京都の川床のお店からもらったという赤と白の提灯がへんてこだ。その真ん中で、銭湯で海鮮丼を食べる自分が一番不思議だ。