断片日記

断片と告知

不思議な気持ちになる

「王子をはじめて見たのはブックオカ一箱打ち上げの2007年10月27日。」と書かれたU-SENのつぶやきを見ると不思議な気持ちになる。その頃U-SENは実家のある下関で、古本と漫画と退屈くんのブログを読むしか楽しみのない悶々とした日々を送っていて、その頃王子は、中央線沿線、京都、福岡と引越しを繰り返していて、そしてなぜか2007年10月、2人は東京から遠く離れた福岡の一箱古本市に参加し、お互いがまだ何者かも知らず出会うのだ。その後、東京に戻ってきた王子は、高円寺の酒場「コクテイル」で顔馴染だった魚雷さんに連れられ、「わめぞ」に出入りするようになる。
「わめぞ」民が王子を認識した決定的な出来事は、2008年5月3・4日の古書往来座外市」での売上対決だと思う。前回の「外市」で売上対決に負けた魚雷さんが武藤への刺客としてぶつけてきたのが、ブックオカでの売上が物凄くよかった、という王子だった。そして私はその勝負に完敗し、その後王子は「わめぞ」の古本市にメインゲストとして毎回参加することになるのだ。魚雷さんが私に売上で負けたのは、18回も開催している「外市」のあの一度だけだ。あの一度がなければ王子がここまで「わめぞ」と関わることもなかっただろうと思うと、やはり不思議な気持ちになる。
ブックオカがなければ、いやそれよりも不忍ブックストリートの元祖・一箱古本市がなければ、知り合ってなかったかもしれず、「わめぞ」そのものもなかったかもしれない。その後、U-SENは2009年4月に唐突に雑司が谷に越してきて、そして今週末2010年1月に王子が雑司が谷に越してくる。2人とも風呂なしアパートで、2人とも雑司が谷で。だからなんだと言われそうだが、やはり不思議な気持ちになる。