断片日記

断片と告知

仏舎利

昨年の6月、先走りで仙台をひとり旅したとき、国見の仏舎利塔を訪れた。ここは仙台最強のパワースポットだから、本当のブッダの骨の仏舎利だから、と「火星の庭」の前野さんに教えてもらったからだ。気持ちのいい場所よと聞いていたが、雨の中、林の中の誰もいない仏舎利塔はなんだか恐ろしく、パワースポットというよりは、ひとりで来るべきではない怖い場所に来てしまったと、少し後悔した。その頃から、ブッダの弟子・維摩教についての本「とらわれない」の挿画を描き、mook本「関西の寺」の挿画を描き、そして今度は「日本人が知らないブッダの話」の挿画を描いた。1年で三冊仏教の本、というのは偶然なのか、それとも仙台最強のパワースポットのご利益なのか。今年も訪ねればよかったか、と少し後悔している。