断片日記

断片と告知

コロナの秋 10月28日から11月2日

10月27日金曜日

晴れ。ヨーグルト。目白駅でmiちゃんと待ち合わせ。山手線で品川まで、駅弁屋で大船軒のサンドイッチを買い、新幹線で新神戸まで。サンドイッチ、なんてことのない見た目なのに毎回うまい。新神戸駅のほぼ真下にある生田川へ。駅の下にあるとは思えないほど水がきれいで緑が多い。犬の散歩をするひと、白鷺が1羽、鴨が3羽が泳いでいる。地下鉄山手線で三宮まで、阪急に乗り換えて春日野町駅まで。前はホームが細くて怖かった、と何度もmiちゃん。いまはホームドアもある。駅高架下のお好み焼き屋ひかりやで、瓶ビール、豚玉、モダンスジ焼きを分けあって食べる。モダンはそば入りのお好み焼き。厨房の鉄板で焼いたものを各テーブルの鉄板に運んでくれる。ビールコップが東京より一回り大きい。ビールもお好み焼きもうまい。春日野町商店街、古本屋勉強堂の角を曲がりしばらく歩いたアパートの5階、miちゃんの神戸の家へ。荷物置き、おおたにでmiちゃんが野球せんべいを買い、歩いて国体道路沿いの銭湯「宮本温泉」に行くも「7」のつく日は定休日で休み。そのまま国体道路から阪急の高架下に出る。高架下に入る家や店が高架の丸いアーチ型にはまっていて楽しい。アーケード商店街の水道筋を抜け、デッドストックのジーパンが積んである店をのぞく。雷が鳴りはじめ雨が降り出し、miちゃんの折りたたみ傘で銭湯「灘温泉」へ。入り口左手に観音さまが置かれている。温泉をひたした手拭いで体の痛いところをさするとるいいらしい。観音横ののれんをくぐると右手に傘ロッカー、手前から左手の壁にかけて下足箱。右手に入り口、入るとフロントがあり、奥にロビー。ロビーにはテレビ椅子テーブルなどが並んでいて広い。フロントカウンターに置かれた卓上冷蔵庫には缶ビールジュース類、横の棚には石鹸タオル珍味系のつまみなどが並ぶ。フロントで入浴代480円払う。フロント左手に男湯ののれん。女湯は2階、の張り紙あり。ロビー手前の階段をのぼり、途中の広い踊り場にソファとテーブル、テーブルには関西の雑誌類が置かれ、窓際の棚には『ミステリと言う勿れ』が全巻揃っている。また階段あがり小さなソファブース、実質3階分くらいまでのぼり、左手に女湯の入り口がある。脱衣所。右手奥の壁沿いにロッカーと島ロッカー。古い体重計がひとつ。洗い場。入ると左手に掛け湯。正面と左手の壁沿いぐるっとシャワー付きカラン、右手奥に湯船が並ぶ。湯船は手前から、温泉、ぬるい源泉、1番奥にジェット系電気風呂が並ぶ。どのジェットも強めだが、一番右奥のジェットが背骨が折れるくらい強く、左奥の打たせ湯も腰骨が折れるくらい強い。外に出ると、正面に水風呂、左手にサウナ、右手に石段降りて岩風呂がある。外は天井に半透明のアクリル板の屋根がかかり空は見えないが明るい。どの風呂もでかく銭湯とは思えない。源泉はかなりぬるいが炭酸水で入っていると体中が小さな泡で包まれる。血行がよくなるとのこと。湯船のうえの天井は高く斜めで真っ白、壁も白系のタイルで、全体的に白い印象。源泉と温泉の湯は薄茶色。泡が面白くて源泉にじっくりつかる。フロントで缶ビールを買う。女湯はいつも2階なんですか、と聞くと、いつも2階です、と店員さん。外に出ると雨が止んでいる。「灘温泉」は外から見てもとても大きく、左手から後ろにかけて専用の駐車場もある。水道筋の商店街は、メインの通りと並行してアーケードの路地もあり、そこにも商店が並んでいて一度ではとても見きれない。おりているシャッターが斜めのものが多い。阪急で王子公園駅から神戸三宮まで。高架下、アーケード下を歩く。飲み屋の数も賑やかさもすごい。Hっちはよくこの量から店を選べたなと思う。元町のアーケードから右折し、金時食堂へ。生ビール、ウーロンハイ、タイの刺身、しめ鯖、ネギとイカのぬた、カワハギの煮付け、かぼちゃの煮物、大根小松菜の煮浸し卵焼きかぼちゃ鶏肉などいろいろ入った小鉢、ネギ入りのだし巻き卵紅生姜添え、揚げ出し餅。奥のカウンターに小皿が並び選んで店員さんに渡すと温めてテーブルまで持ってきてくれる。壁にも品書きが並びそこからも注文できる。だし巻き定食、ハモフライ定食など、東京で見たことのない品書きがうれしい。飲んでいるとuちゃんが到着。嫌われた話。神戸三宮から阪急で春日野道駅へ。ローソンで皮も中もチョコ版のチョコモナカを買い、3人で食べながら支店に帰る。西川のマットレスが心地よく一瞬で寝る。夜中に目が覚めると開けたままの台所の窓から列車の音が聞こえてくる。春日野道泊。

 

10月28日土曜日

晴れ。8時ごろ起き、ヨーグルト、トロピカーナマルチビタミン。野球せんべいを食べながら、素朴な味、こういうの好き、とuちゃん。商店街を抜け、歩いて海まで。摩耶大橋が見える。向かいに停泊する船たちがずどんと四角く信長の安宅船感がある。海沿いの建物や道が新しく屋上にヘリポートのあるビルが多い。震災後に仙台から石巻まで乗った電車から見えた真新しい道路を思い出す。海には魚もクラゲも見えずゴミが浮いている。いつもよりゴミが少ない、とmiちゃん。海沿いの道をマラソンするひと、犬の散歩をするひと。近代美術館を通り抜け、ミュージアムロードを通って栄食堂へ。ここも小鉢がいくつも並び食べたいものを選んで温めてもらうシステム。壁の品書きに、駅そば、の文字。天かす入りとのこと。 ぼっかけ、など名前から想像できない品書きもある。肉すい卵入り、ご飯小を注文。肉すいは透明な汁に薄切りの牛肉とネギがぺらっと浮かんでいる。具を食べさせるというより濃いめの汁が主役のよう。汁は肉から出しが出ていてうまい。三分の一ほど残した飯を汁の中に入れ卵を崩して雑炊風にして食べる。おおたにでuちゃんが野球せんべいを買い、そのまま歩いて竹中大工道具館へ。ワイズベッカーの絵のチラシとチケットがうれしい。日本、中国ヨーロッパまでの大工道具の歴史と道具作りの名匠たち。ところどころに置いてある組み木パズル。1階では井波彫刻の展示。欄間の彫り。出て右折するとすぐ新神戸駅で驚く。山沿いの坂をのぼり異人館が並ぶ通りへ。過剰な看板、メイド服、ハロウィンの装飾などが街も建物も派手だが安っぽく見せていて立ち止まる気にならず。昼飯で三宮の欧風料理もんに行くも並んでいたのでやめ、餃子ひょうたんへ。カウンター7席くらいの小さな店でいつもは並んでいると言うが、先客はふたりのみですっと入れる。品書きは餃子と酒のみ。餃子が焼けるまでのあいだビール大瓶を3人で分けて飲む。店員のひとりがしきりと肘あたりをさすっている。餃子はひとり一枚ずつ頼む。焼ける前にビールが飲み終わり、グラスビールをまた頼む。餃子は、味噌ダレ、醤油に酢、ラー油と食べ方がいろいろありうまい。ふたりと別れ、JRの元町駅から灘まで。昨日も歩いた高架下をくぐり、公園横を歩いて国体通りを左折。昨日行きそびれた銭湯「宮本温泉」へ。赤いネオン管で「宮本温泉」の看板。白く塗られた2階建ての窓に緑のテントがついている。外壁に「宮本温泉・幸福の湯 エレン活性水素風呂」の看板。のれんをくぐると左右に下足箱。タイルを敷き詰めた玄関が広い。右手が女湯、入ると左手に番台がある。番台に誰もおらず、声をかけると男湯から女将さんが出てくる。入浴代450円払う。脱衣所。左右にロッカー。天井は青空と雲模様のシートが貼られている。真ん中にガラステーブルと椅子が10脚くらい置かれている。本棚が置かれていたので見ると、四段分すべて大川隆法の著作。その上の壁には木彫りのレリーフがふたつかかり、どちらも幸福の科学芸術院なんとかかんとかと書かれたキャプションが貼られている。洗い場の入り口にご自由にお飲みください、と水素水とカップ。入る前に飲むと血行がよくなるらしい。よく見ると番台のうえの壁にもキラキラ光るお守りのようなものが貼られている。洗い場。右手の壁にカランで、奥にシャワー付きのものが6個ある。左手手前にも少しだけカラン。天井は男湯との真ん中に長方形の湯げ抜きがひとつ。倉敷の銭湯を思い出す。洗い場の真ん中に角丸の長方形の湯船。手前が浅く、奥が深め。浅めと深めの仕切りの真ん中から湯が噴き出ている。正面奥の壁一面にモザイクタイル絵。スイスっぽい赤い屋根、雪をかぶった緑っぽい山脈、手前左手に湖、白鳥が2羽浮いている。常連たちがカランを使わず湯船の外の段差に腰掛けて体を洗い湯をかけている、うらやましいが真似できず。出て体を拭いていると、女将さんが、お茶どうぞ、と紙コップに入れた茶色いお茶をくれる。飲み終わると女将さんの姿がなく、外に出ると下足箱の前で常連客と話している。ごちそうさまでした、と出る。元町に向かって歩く。線路沿い、水道筋、サンキタ、とアーケードや商店街があちこちにあり、見えるたびに近寄って中を抜けるが見きれず。路地の飲み屋もこれでもかとある。西東三鬼が神戸滞在中に宿泊していたホテルがあったトアロードへ。検索して見つけた住所の場所には1階にセブンイレブンの入る分譲マンションが建ち、表に出ていた看板を見ると60平米で5490万円とある。海側から山に向かってこんなふうな地形なのか、風が吹いているのかとしみじみ。トアロードをのぼって左折、新港学園へ。ホテルを出たあとに住んだ三鬼館があったとされる場所。山がこんなに近いのか。海から山が歩けるほど近く、山に向かって道は常に斜めなので、はじめての道も迷う心配もなく歩ける。古い家があると三鬼も見たかもしれないとうれしく思う。元町の大丸まで行き便所を借りる。元町側の入り口からこれでもかとひとが入って来、こんなに混んでいるデパートを久しぶりに見る。百貨店内の表示も、山側、とありわかりやすい。元町の交番前でmiちゃん、uちゃんと落ち合う。いずれなくなるから見せたいとmiちゃんの言う元町高架下を歩く。ほぼシャッター商店街。もとこー下を抜けて花森書店へ。雑貨と本とが混然となっており楽しい。明石家さんまのカード、「博士の異常な愛情」のDVD、ひうち棚さんの漫画を買う。アーケードのかかる神戸元町商店街をはじまで歩き、また引き返す。こちらは古本屋も何軒かありにぎやか。焼肉屋「くにきや」へ。店名は焼肉のアナグラムとのこと。生ビール、ウーロンハイ、miちゃんおすすめのファミリーセット、ナムル、キムチ、追加でホルモン盛り合わせ、梅クッパ。梅味のクッパはさっぱりしていてうまい。腹ごなしに海まで歩く。工事中のポートタワーと花火が見える。元町から電車で春日野道駅まで。セブンイレブンで昨日と同じチョコモナカを買い、3人で食べながらmiちゃんのアパートに帰る。春日野道泊。

 

10月29日日曜日

晴れ。miちゃんが昨日買ったユーハイムの神戸限定ミートパイ、ヨーグルト、トロピカーナ。阪急春日野道駅から神戸三宮に出、昨日入れなかった欧風料理もんへ。開店前に並んで入る。メニューもマッチも川西英の版画が使われている。朝日ビール大瓶、ポークカツレツとビーフカツレツのサンドイッチ、もんオリジナルコロッケ、ハムサラダ、を3人で分けて食べる。ビーフカツ、はじめて食べたが柔らかくてとてもうまい。ハムサラダもなんてことなく見えてとてもうまい。南京町の門の前を通り右折。雑居ビル5階にある本屋1003へ。黒い壁と、バルコニーから入る白い光と、天井までのびた植物。電気風呂など銭湯系のZINEを4冊買う。うち2冊は以前ますく堂の通販で買ったものだと思うが、どれを買ってどれが買ってないか覚えておらず念のため全部買う。帳場のすぐ下の目立つ場所に『名画座手帳2024』が置かれている。このあたりはおしゃれ通り、ママとわたしの好きな洋服屋もあるの、とmiちゃん。元町からJRで大阪まで。海側の座席に座ったので車窓にずっと六甲山系だという山が見える。でかい淀川を超えて大阪へ。ロッカーを探して構内を歩く。四つ橋線改札そばにロッカー見つけるも100円玉が詰まっていて入らず。ロッカーに貼ってあった番号へ電話。10分くらいで来てくれるというが、横を叩いたりしてなんとか100円玉入る。地下鉄四つ橋線北加賀屋まで。駅前から木津川に向かって10分ほど歩く。ドキュメント72時間で放送された「大阪 昭和から続くアパートで」のロケ地の前を通る。クリエイティブセンター大阪で開催中の「KITAKAGAYA FLEA 2023 AUTUMN & ASIA BOOK MARKET」へ。入り口で500円払うと再入場ができるスタンプを手に押してくれる。元造船所だった建物で、目の前には川がある。3階の、なタ書に間借りしているMZちゃんのブースへ。MZちゃんに挨拶し、大阪に引っ越したKOちゃんとも会う。あちこちブースを眺め、2階に出店していた西淡路希望の家ブースで真っ赤ながま口を買う。水玉と線と迷って線柄を選ぶ。赤いタッセルもついていてぐっとくる。大混雑とケミカルな匂いに疲れ、1階の飲食ブースでスパークリングワインを買って飲む。買うときに、なにかいいことありましたか?と聞かれ、赤いがま口を買いました、と言うと、ちょっと多めに入れときましたよ、と乾杯してくれる。しばらく1階で飲んでから、3階のなタ書ブースに戻りFさんにはじめましての挨拶。帰りも72時間で取り上げられたアパートの前を通る。古いがよく掃除されていている。アパート前に老人がふたり椅子に腰掛けている。猫もウロウロしている。miちゃん、uちゃん、KOちゃんと北一本通商店街をはじまで歩く。端っこの銭湯「寿楽温泉」まで歩きまた引き返す。店の前にとまっている自転車の多さで焼き鳥屋「鳥かつ」へ。1階はほぼカウンターで満席、2階の座敷席に通される。2回は家族連れが多くのんびりしている。メニューがないそうで、店員さんのおすすめを頼む。ウーロンハイ、金山寺味噌がついた野菜サラダ、青ネギののった鶏のタタキ、焼き鳥盛り合わせ、骨付き唐揚げ、つくね、ししとう、しめに鶏めし。サラダについていたトマトが、でかいトマトまるごと1個を縦の輪切りにしてめずらしい。KOちゃんの大阪暮らしなど。四つ木線で大阪まで。KOちゃんと別れ、ロッカーから荷物を出し大阪環状線で弁天町まで。東横インにチェックイン。部屋に荷物を置き、miちゃんuちゃんと歩いて銭湯「寿温泉」へ。朝ドラ「ブギウギ」のロケ地。入り口にはブギウギのポスターも貼られている。大阪らしい昔ながらの銭湯の外観。入り口周りの外壁にタイル、青い屋根のうえにのる看板も細かいタイルで「寿温泉」と描かれている。のれんをくぐると左右に下足箱。ここもタイルが敷かれた玄関でとても大きい。左手が女湯。入ると右手に番台。女将さんに入浴代520円払う。脱衣場。下部分にロッカーがついた3人分のベビーベッドが3つくっついて9人分の島ベビーベッドになっている。ベビーベッドとして使っている人はおらず、みなうえに荷物を置いている。左壁にロッカー、右手の男湯との仕切りの壁も上部は鏡、下がロッカーになっている。天井は細かめの格天井。そういえば下足場の天井も格子だった。洗い場。左手にかけ湯。右手の壁沿いにカランが並ぶ。湯船は洗い場の真ん中から左手の壁にくっつくように設置され、手前から深め、浅め、泡、電気と並ぶ。奥に行くと段差があり、サウナ、温泉、水風呂が並んでいる。ここでも湯船周りの段差に腰掛け体を洗う常連たち。つかわなあかんでぇ、など耳に入ってくる大阪弁。天井には真ん中に小さな正方形の湯気抜きがある。番台でお茶を買う。ここは昭和35年から65年、よくテレビで大阪弁が出るけどNHKの人たちはみんな上手、すーちゃん、すーちゃんの娘も入っていったわ、あの男の人も、とブギウギの話を女将さん。東京から来たと言うとブギウギのポストカードをくれる。番台に置かれた小さなテレビで女将さんが日本シリーズを見ている。昨日とは逆で今日はオリックスが買っている。帰り道、脱衣場で話していたおばあさんに麦茶を飲んで行かないかと話しかけられる。弁天町の駅でmiちゃんと別れ、uちゃんとファミマに寄り、濃厚がつんとみかんを買い食べながら東横インに帰る。弁天町泊。

 

10月30日月曜日

晴れ。ホテルの窓から京セラドームが見えることに気づく。神戸にはオリックスファンが、大阪には阪神ファンがわんさか歩いているものだと思っていたがまったく見ない。朝飯を食べにロビーに降りるとuちゃんの姿。ロビーで、おにぎりの鮭とツナマヨ、肉すい、キノコのポタージュ。肉吸いが栄食堂よりだいぶ甘い。きのこのポタージュをお替り。チェックアウトし、uちゃんと弁天町から大阪へ、乗り換えて新大阪まで。大阪駅の発車音で「やっばすきやねん」が流れる。神戸も大阪も、ホームに転落防止用のホームドアではなく上げ下げ式の紐がはられている。東京では見たことがない。新大阪の新幹線改札近くのロッカーに荷物を預け、大阪に戻り環状線で鶴橋まで。miちゃん、しばらくしてMZちゃんも来、高架下や商店街を歩く。洋服街、飲食街、生鮮街とざっくり分かれている。歩いていると韓国料理のごま油とキムチのいい匂いがする。いますれ違ったの伊藤大地くんだよね、とMZちゃん。大地くん大好きなのに、気づかなかった、とuちゃんが落ち込んでいる。大地くんらしき白い後ろ姿だけ眺める。韓国料理屋カナアンへ。瓶ビール、キムチいろいろ、茹で豚、キムチチヂミ、チャプチェ、石焼ビビンバを4人で分ける。辛くてうまい。街にも店内にも韓国語が飛び交っている。外国の街の匂いがする。MZちゃんと別れ、線路沿いを歩いて銭湯「東上温泉」へ。線路沿いが裏手で煙突があり、下には材木置き場がある。木材・木片燃やします、の看板と、銭湯の上にある銭湯代無料のアパートの貼り紙が並ぶ。1DKで家賃4万円。横の空き地との隙間の道を通って玄関側へ。緑っぽいタイルのビルで上がアパート。のれんをくぐると左右に下足箱、やっぱり玄関がとても広い。毛染厳禁、の大きな貼り紙。男側の下足箱のうえに額装された富士山のタイル絵、女側の下足箱のうえにもどこかの渓谷らしきタイル絵が飾られている。左手が女湯。入ると右手に番台。入浴代520円払う。脱衣場。左手にロッカー、右手の男湯との堺の壁は上が鏡、下がロッカーになっている。大阪ではよく見る下がロッカーになっている3人分のベビーベッド。そういえばロッカーの鍵も東京では横を押すタイプ、大阪ではくりっと回すタイプが多い。洗い場。左手に電気風呂、右手に掛け湯。左右の壁にカラン。湯船は洗い場の真ん中にあり、手前から浅め、深め、四隅からジェットが出る楕円形の3つ。御影石の手すりが倉敷を思い出す。楕円形の湯船は中のタイルが深緑の丸い形でかわいらしい。通路を挟んで奥の壁沿い左手からサウナ、水風呂、寝ジェットが並んでいる。寝ジェットは背中に沿って背もたれが丸くなっている。奥の湯船のうえはガラス窓で、近づくと灯籠が置かれた小さな庭っぽいつくり、うえに煙突が見え、遠ざかると塀との隙間に走っていく電車が見える。湯からあがり女将さんに四隅からジェットが出る湯船のことを聞くと、ウルトラ、だと教えてくれる。肩こりに効くとのこと。銭湯は65年前からで40年前に改修されている。難波に向かって歩く。生國魂神社でお参りして中を抜ける。いろんな神社の出張所があり神社のテーマパークのよう。奥の池に見たことのないくらい太った鯉が泳いでいる。味園ユニバースの横を抜け、料理の本が並ぶ波屋書房を見、法善寺にお参り。店が開くまでの時間つぶしで横丁をぐるっと歩き、開店とともにmiちゃんおすすめの上かん屋久佐久へ。奥の座敷に通される。瓶ビール、タコ煮、おから、燻製豆腐、鰆の西京焼き、おでんいろいろ。おでんは、しろ菜、平天、あんぺい、梅焼、など見たことのない名前が並ぶ。ひろうず、は室生犀星の好物で絵にも描いたものなので食べられてうれしい。おでんはどれも具が1種類一皿ずつ運ばれてくる。出汁うまい、ゆず大根うまい。ふたりと別れ、観光客でいっぱいの戎橋を渡りスナック飲み屋街を抜けて長屋橋駅へ、電車で柴島駅へ。くにじま、と読む難読駅名。浄水場の横を抜け、阪急の線路を超えて銭湯「銀水湯」へ。裏手に立派な煙突、すぐ近くを大きな飛行機が通る。入り口は両脇にガラスブロック、真ん中にのれんがさがり、入り口上部のガラス部分に「銀水湯」と描かれているが真ん中よりだいぶ左に寄っている。玄関広く、左右に色褪せた紅白っぽい下足箱、右手が女湯の入り口、入ると左手に番台。女将さんに入浴代300円払い、下足札を預けるとロッカーの鍵を渡してくれる。番台と脱衣場のあいだはゆるくカーテンで仕切られ直接見えないようになっている。脱衣場。左右にロッカー、下がロッカーの3人分のベビーベッド、マッサージチェア。洗い場。左手に掛け湯、右手に立ちシャワーがひとつ、左右の壁にカラン。湯船は真ん中独立式で手前から、浅め、深め。奥の壁沿いに、右角に電気、左角にジェット。ここも湯船の手すりが御影石。ジェット風呂は壁が岩風呂っぽい造りで石の隙間から湯が吹き出している。天井には正方形の小さな湯気抜き。男湯との境の壁の上部にガラスブロックが2列ありかわいらしい。女将さんにロッカーの鍵を返す。おとうさんがはじめて70年くらい、はじめは3軒あったんだけど、はぶりよかったころ、そうそう、こないだまで280円だったんだけど300円にして、11月からは350円に、このへんお風呂ない人多いもんでね、よそは520円だけど急にあげるとね。先週も東京からのひとが来て、そう東京から、東京もたくさんつぶれて。話していると入れ替わり立ち替わり客が入ってくる。外には何台も自転車がとまっている。新大阪まで歩き、構内で551の焼売肉まんなど土産を買い、新幹線ホームへ。しばらくしてわたしの荷物を担いたuちゃんとmiちゃんがやって来る。キオスクで缶ビール買い、新幹線へ。東海道新幹線の車内販売サービスが終わるので、スジャータのアイスを買う。固い。浜松あたりで買ったアイスを新横浜くらいまでほじり続ける。品川から山手線で目白駅へ。改札を出るとSが待っている。miちゃんと別れ、S、uちゃんと氷結糖質ゼロを飲みながら雑司ヶ谷に帰る。uちゃんと別れ、法明寺の前でSと雑談。話したいことがいっぱいある、と言いながらru先輩の職場飲み会での出来事をSがうれしそうに報告してくる。職場飲み会に参加した6人中3人がネギ玉ねぎが苦手だったそう。神戸大阪で野球ファンを見なかったと話すと、後楽園が盛り上がってても雑司ヶ谷には歩いてないでしょと言われる。買ってきた土産を冷凍庫に突っ込んで寝る。M家泊。

 

10月31日火曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えて、往来座へ。tが風邪で休みなので、Sが店番している。業者が2階の室外機の取付工事をしている。車の上に乗り壁に許可なくビスを打っている。室外機はベランダの外に取り付け、一台は往来座の看板の真上につけている。工事が雑でSがイライラしている。何も食べていないとSが言うのでセブンイレブンで大盛りペペロンチーノとペットボトルの水を買う。Sが食べているあいだ店番。PSさんが来店。肌艶もよく元気そう。床屋に行くのが怖いと束ねた髪が腰近くまでのびている。S家へ。ラフ描き。夜、往来座へ。パソコンで日本シリーズを流している。お茶割り。大倉で買い物してSと帰る。帰り道、昼の工事について、昔だったら怒ったりしたんだけど、いまは怒ってもなって思っちゃって、と言いながら工事や片付けのずさんさについて何度も繰り返している。夕飯は、鶏肉の味噌漬けとれんこんピーマン炒め、ごぼう人参汁。麦チョコを少し。猫に触りまくる。M家泊。

 

11月1日水曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えて、往来座へ。風邪気味のtが店番している。扁桃腺が腫れて髭剃るのも痛いとのこと。検査キットではコロナもインフルも陰性だったらしいが、苦しそう。Sはジュンク堂に置く名画座かんぺ用の新しい箱を作っている。Sと本搾り飲みつつサンシャイン60のコロンビアへ。ネットで見かけた靴が欲しくて行ったが実物を見たらそうでもなく、結局メリルで歩く用の靴を買う。マルエツで買い物。お茶割り飲みつつS家に帰る。夕飯は日本シリーズを見ながら、ごぼう舞茸小松菜油揚げ鶏つくね鍋。麦チョコを少し。「寂しいのはお前だけじゃない」続けて3話見る。タイトルの、切られ与三郎、四谷怪談瞼の母、がはまっている。借金の利息が多すぎて返せる気がしない。M家泊。

 

11月2日木曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えて、往来座へ。AY宛ての荷物を預かり、雑司ヶ谷郵便局で出す。K会長宅に寄ってからS家へ。帳簿。洗濯。たまったブログ書き。夜、往来座へ。稲垣書店のおふたりが来店。お茶割り。閉店後、稲垣書店Nさん、nと雲吉へ。しばらくしてSも来る。生ビール、ウーロンハイ、かつおの炭火焼き、ローストチキンサラダ、鴨とナスの揚出し、ガーリックポテト、明太チーズ焼き、おしんこ更科そば。いただいた『一頁のなかの劇場』を見ながら飲む。買い取り、目録、浮雲。帰り道、明治通りでSの自転車が倒れてき、ハンドルがわたしの左足の甲を直撃する。痛くて叫ぶ。見ると一瞬で青くぷっくり腫れ歩けるものの痛い。ジュンク堂前でNさんnと別れ、Sと雑司ヶ谷に帰る。湿布貼って寝る。S家泊。