断片日記

断片と告知

コロナの秋 11月24日から11月30日まで

11月24日金曜日

晴れ。昨日も今日も暑い。miちゃんにもらった肉吸いのフリーズドライを汁にしたうどん。卵も入れる。NHKドキュメント20min.「ニッポン探訪北信濃 神々が集う里で〜」見る。おもしろい。Sは往来座へ。昼過ぎ、歩いて打ち合わせ先のKさんちへ。しばらくして編集Tさんも来る。1年間のあれこれ。Kさんが作ってくれた焼き菓子とホットビール。庭のゆずの木の写真を撮る。庭で野菜を育てているが、今年は虫の被害が多いそう。終えて、池袋から丸ノ内線本郷三丁目まで。和菓子屋の交差点を右折して湯島、御徒町、線路をくぐって新御徒町まで歩く。ギャラリーモグラグで山ぐるみさんの展示を観る。夏に神保町で展示をしたばかりなのに新作がこれでもかとある。柄がどんどん派手に、1つ目に、ツインテールに、と変わっていく。この辺は歩いて行ける距離に銭湯が10軒くらいある、とギャラリー店主。「三筋湯」は女湯だけ金魚が泳いでいるらしい、と教えてもらう。山ぐるみさんに甘露飴もらいなめながら、ギャラリーから歩いて5分くらいの銭湯「三筋湯」へ。昔ながらの木造の銭湯。正面ののれんをくぐると左右に下足箱、正面に傘入れ、傘入れの後ろの壁に孔雀のタイル絵。左手が女湯。開けると右手に番台がある。入浴代520円払う。脱衣所。すぐ左手にグッピーと真っ白なエンゼルフィッシュのような熱帯魚が泳ぐ水槽。ガラス戸を開けると庭いっぱいに池が広がり大きな金魚が泳いでいる。池のうえにはベコニアやシクラメンの鉢植えがぶらさがっている。左手の壁半分がロッカー、半分が棚で常連たちの荷物が置かれている。ロッカーの横を開けると便所、便所の前に女湯の窓の外を歩く外通路がついている。白く塗られた格天井。洗い場。左手に立ちシャワーがふたつ。左右の壁にカラン、真ん中に島カランが1列。正面の壁沿いに大きい湯船がひとつあり、右からジェット、泡風呂、とゆるくパイプで区切られている。湯船のうえ、正面の壁の下部分は溶岩石で覆われ、真ん中らへんからぴゅーと湯が出、左手に積まれた溶岩からは滝のように湯が流れ落ちている。溶岩のうえの壁にペンキ絵。手前が松の木が生える小島が浮かぶ海、奥に頭に雪があるが裾野が春っぽい薄緑色の山が描かれている。左下に白ペンキで「2023、6、19」の文字。天井は水色でとても高い。気持ちがいい。番台で女将さんに銭湯遍路の判子を押してもらう。昭和25年から75年かな、中はいろいろかえてるけど側はそのまま、大黒柱とかね、男湯のペンキ絵は富士山、前は男湯と女湯かわりばんこに富士山だったんだけど、最近はずっと男湯が富士山、女湯の山はさっきも別な人に聞かれたんだけどわからないのよ、今度弟に聞いてみないと、絵はね田中みずきさん。出ると、斜め向かいにおしゃれな立ち飲み屋。来るまでにも昔ながらの店といまの店が混在していて歩いていてとても楽しい。ここは下町だから、とさっきギャラリー店主が言っていた。来るときに見かけて気になった佐竹商店街へ。日本で2番めに古いらしい。昔ながらのセットのようなラーメン屋、居酒屋、ホルモン屋、印刷屋と看板を眺めながらはじまで歩く。神戸の商店街に雰囲気が近い。はじまで歩き右折。セブンイレブンでお茶割りを買い、飲みながら山手線のほうに歩いて行く。宝石街を抜け、上野のブックオフを見、上野から山手線で池袋へ。ハナマサで買い物して往来座の前まで来るとn、ru先輩、Sがちょうど帰るところ。Sたちと一緒に帰る。夕飯は、ごぼう白菜油揚げ豚肉の鍋。糖質ゼロのチョコを少し。米粒写経のユーチューブ、古書探訪は高円寺コクテイルの本の長屋。龜鳴屋の『豆腐屋はオカラも作る』が紹介されてうれしい。「芋たこなんきん」続き見る。S家泊。

 

11月25日土曜日

曇り。玉ねぎ豚肉トマトソースのパスタ。テレビ千鳥、ヤギと大悟、見る。Bスポの案出し。Sは往来座へ。絵。夜、餃子が食べたくなり開楽へ。持ち帰り餃子を2パック買ってから往来座へ。asさん、saさん。お茶割り。明日のBスポの支度。山田風太郎の明治もの。みかん水の暗号はあぶらなくても見える。ハナマサ、ツルハで買い物。夕飯は、トマト、開楽の餃子ひとり5個、ごぼうネギさつま揚げ汁。餃子がでかくてうまい。「芋たこなんきん」続き見る。かもかのおっちゃんとおせいさんが茶の間で飲みながら子供時代を回想する回が続く。S家泊。

 

11月26日日曜日

雨、雲り。昨日のごぼう汁の残りにネギと卵を足したうどん。寒くて暖房つける。ネットでビリヤードのオールジャパンチャンピオンシップを見る。土方くんががんばっている。小雨だが鬼子母神の手創り市は開催とのこと。Sは往来座へ。絵。買ったばかりの分度器が折れる。夜、世界堂へ。ちょうどよい分度器を探すもぜんぶ薄い。そのままロフト、キャンドゥなど見るもなく、無印にいくと小さいが分厚い分度器を見つけて買う。往来座へ。お茶割り。雑司ヶ谷霊園泉鏡花の墓が移転、とツイッターで。「雑司ヶ谷霊園の『鏡花 泉鏡太郎墓』はこのたび永年にわたって供養していただける墓所への移転がきまり、現在作業中です」。9時から不忍ブックストリームの配信開始。ゲストは吉上恭太さん。Bスポは「サンタクレース」。終えて、S、nとビックリガードの鳥貴族へ。ウーロンハイ、きゅうり、枝豆、とろろ焼き、焼き鳥いろいろ、nは鶏ラーメンを食べている。次回の不忍BSはゲストがおらずいつものメンツでやるためBスポもない。楽だね、と話す。nと別れ、Sとミニストップで買い物しS家に帰る。酔っ払ったSがずっとうるさい。花粉で鼻水がとまらず薬飲む。S家泊。

 

11月27日月曜日

晴れ。暖かい。レトルトのヤマモリのグリーンカレー。Sはミニストップオリジナルのレモンクリームカレー。レモンが強すぎずうまいとのこと。のぶロックTVの鈴木おさむの回見る。Sは往来座へ。絵。夜、世界堂へ。オイルパステル3本で1000円超えるのがなんど買っても驚きつらい。往来座へ。店は開けずSがひとりで本の商品化をしている。saさん。お茶割り。絵を描くことを説明できたほうがいい、これから何度も聞かれるよ、とsaさん。具体的なものをあいまいな形に落とし込みたい、雲を掴みたい。大倉で買い物。夕飯は、アジの開き、玉ねぎナスサラダ豆のトマト汁。糖質ゼロチョコを少し。「芋たこなんきん」続き見る。今回も茶の間で飲みながらの回想回。M家泊。

 

11月28日火曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。はじめから終わりまで忙しい。片付け終わらず。終えて、S家へ。Sは休日、ビリヤードに行っていておらず。絵。まだ形にならない。夜、いつも8時半くらいだからと硯やのあたりまで行くも、あと1ゲームくらい、いま盛り上がってるから、とSから電話。ジュンク堂で立ち読みして過ごす。9時過ぎ硯やへ。生ビールを飲んでいるとSとYくんが来る。トロ鯖、まぐろといかの刺身、唐揚げ、じゃがバタ、味噌きゅうり、菜の花のおひたし、しめに肉天ぷらうどんを3人で分けて食べる。今日は接戦だった、とS。いつもいいところまでいくが結局Sが負けている。だってやりながら4杯も飲んでんだもん、とYくん。やってると楽しくなっちゃってどうでもよくなるんだよね、とS。茅野ではもう雪が降ったそう。気になる中古車を見に茨城県まで行き、結局買ったとYくん。30〜40年前の青い車で黄色いライトがかわいらしい。今年は相続関係の以来が多く、ほんと異常、毎年1件くらいなのに今年は7件、と疲れ切っている。大テーブルでは音大の先生と生徒たちが宴会をしている。ビックリガードの交差点まで、タクシーで帰るYくんを見送る。M家泊。

 

11月29日水曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。忙しい。終えて大倉で買い物してから、S家へ。Sは休日、疲れ切って布団で寝ている。なにか食べたかと聞くと、冷凍パスタを食べたとのこと。絵。夕方ごぼう人参しめじ鶏肉汁作る。東池袋マルエツに買い物へ。そのままKAさんちへ。KAさんちは昨日が引っ越し、家の中はほぼ殻だが壁に残ったくっつき虫や剥がし忘れたポスター、テレビのコードなど、取り残しを手伝う。しばらくしてHGさん、uちゃん、HIが来る。HGさんはおでん鍋を持参。チビ太のおでんが食べたかったから、と、丸三角四角の絵に書いたようなおでんを作ってきてくれる。うまい。缶ビール、スパークリング、ぶどうジュースのような赤ワイン、マルエツで買ったつまみ、れんこんクッキー、メロンパン、肉の大久保のメンチカツ、など各自持ちよりのつまみ。来年の1月で丸8年だった、とKAさん。夏暑くて冬寒い築75年のこの家を楽しんでくれて本当にうれしかった。ゆだんすると泣いちゃう、とuちゃん。楽しくて淋しい。MZちゃんがコロッケを持ってやって来、ぱーっと飲んで食べて帰って行く。最後に2階の和室で記念撮影。明日ゴミの日だから置いていっていいよ、とKAさんが言うと、みんなゴミの日だよ、と雑司ヶ谷民たち。みなと別れ、S家へ。Sは布団でぐったりしている。Sの夕飯は、つまみの残りとごぼう汁。Yくんに明日のカネコアヤノ坂本慎太郎のライブチケットをゆずってもらう。M家泊。

 

11月30日木曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。今週はずっと忙しい。終えて、目白から山手線で品川まで、京急に乗り換えて天空橋でおりる。Zepphanedaがどこにあるのかわからず、スマホの地図を見て近そうな出口から地上へ出る。地図を見つつ湾岸のすーっとした景色のなかを歩く。夕空の半分が雲に覆われて暗い。野原の向こうに団地らしき明かりが見える。それらしき建物を見つけ近寄るも人ひとりおらず。今日だっけ?ここだっけ?とスマホを確認。早く着きすぎたかと建物のまわりをぐるっと歩いていると2階に行く階段を見つける。湾岸の景色が見渡せるかもとのぼってみると人の列が見える。坂本さんのグッズ販売はこちらでーす、と係の人。Tシャツを頼まれていたので並ぶ。5時。すでに30メートルくらいの列。会場内での販売はありません、ひとりTシャツは2枚タオルも2枚までです、と繰り返している。寒風吹きすさぶなか、とはまさにこのこと。みな震えながら黙り込んで並んでいる。5時半、グッズ販売開始。すでに列は後ろに見えないくらいまで伸びているが、遅々として進まず。譲ってもらった前売り券の整理番号は1階立ち見の54番。一番前で観られるかもと期待していたが開場の6時を過ぎてもまだグッズ売り場にたどり着かず。500番までの方、700番までの方と入り口で呼ばれている。1000番までの方、と呼ばれたころやっとグッズに手が届く。まさかと思っていたが、グッズ販売員が手売りで二人しかいない。ひとり買ったらまたひとりと入れていて、開演までにこの列がなくなると思えない。前に並んでいる男が、あとからやってきた友人に、今回の運営ほんとクソ、いきなり500とか刻んで入れてて信じられないんだけど、と愚痴ている。頼まれていたメロン色のTシャツMサイズと、せっかく1時間以上並んでいるんだからとつい自分にも白Tシャツとタオルを買ってしまう。ひとりひとり電卓で計算し、Tシャツもタオルもぐしゃっと置かれたまま手渡される。ひっつかんで会場の入り口に向かう。上では1000番台までの方と呼び込んでいるが、下の会場入り口では700番台までの方、と叫んでいる。入り口で電子チケットを見せ、600円払ってドリンクコインをもらい、便所に行ってから缶ビールに変える。どういう理由なのか、ここで開けますがよろしいですか?と聞かれ、眼の前で開けた缶ビールを手渡される。会場に入ると舞台から3メートル間隔くらいでバーが立てられ、前の方のバーはほぼ埋まり、前の方はバーの後ろ空間にも立ち見の人たちがダマになっている。前から4〜5本目のバーに空きを見つけて滑り込む。開演時間がせまるころバーの後ろの隙間もほぼなくなる。カネコアヤノではじまり、休憩をはさんで坂本慎太郎。カネコアヤノが出てきたとたん、ちっちゃいね、かわいいね、と後ろの女性。坂本慎太郎の曲が終わるたびに、エロいね、エロい、と繰り返す後ろの男性。エロすぎてこのまま射精しちゃうかも、と聞こえ心底うんざりする。坂本慎太郎の音楽は温泉のよう、このままずっと浸かっていたい。終えて、人波に着いて行くと天空橋駅に出る。品川からの山手線で目白まで。やっと座れる。食堂アルバイトの11時からずっと立ちっぱなしで足がしんどい。目白で降りファミマで氷結買い飲みながら往来座へ。S、nに坂本慎太郎は妖怪のようだった人じゃなかった、と話す。浅川マキのライブ見たときも妖怪みたいと思った、とS。S母から干しいも干し柿、銀杏、りんご、S祖母の作った半纏が届いていたので干しいもをつまみに食う。お茶割り飲みつつSと帰る。夕飯は、大阪で買った551の肉まんひとつ、昨晩作ったごぼう汁の残り。Sはファミマで買ったきゅうりにスライスチーズを巻いて食べている。前はきゅうり2本だったのに3本パックになった、と何回も繰り返す。カネコアヤノのどかんとした声が格好良く、坂本慎太郎のゆれる空気も格好良く、思い出すといても経ってもいられずギターで歌う。「淋しいのはお前だけじゃない」を弾きながら歌うと、Sがギターを弾きだし、録音している。これ動画にあげるかもとSが言い出し、3時ごろまでパソコンのガレージバンドで音源をいじくっている。うるさい、もう寝たい、と叫んで寝る。S家泊。