断片日記

断片と告知

『梅 上井正三詩集』

巻末の著者紹介欄によると、上井正三は大正二年(1913年)生まれ。出身は現在の三重県伊賀市八幡町。二十代の頃から長年にわたり竹中郁に師事し詩作を続けた。今回の『梅 上井正三詩集』は、生前一冊だけ刊行された『上井正三詩集』を底本として、写真集「正三の町で」を併収、改題、新装復刊したものです。龜鳴屋の「置き去り詩人文庫」というシリーズの一冊目になります。

上井正三という名も、書かれた詩も、ほとんどの人が知らないと思いますので、詩集の中からわたしの好きな詩を三編ご紹介いたします。

 

「梅」

しろい梅が咲いて

久しぶりに日なたを見つけた。

 

丸くしていた背中をのばして

梅と並んだ。

何という静けさ。

 

こうやってわが屋の屋根を

しげしげと見ているたのしさ。

 

梅は知ってくれて。

蕾も知ってくれて。

 

 

「帽子屋の店さき」

この小さな町にはじめて

帽子専門店が出来た。

誰も彼も自分の眉毛を考えて

買うんだが

なかが空っぽだということを

気づくものは一人もいない。

中折帽 鳥打帽 子供の帽子。

みんな なかが空っぽ。

それで いいんだって

君は政治屋かと ぼくは

ウインドーの硝子に写った

目のくぼい自分にとがめる。

その影 黙って

右を見 左を見た。

 

 

「海とわたし」

この海にわたしが沈んでいた

その懐かしさと親密さ。

かつて わたし 貝がらのように海の底にあった。

そのわたし 手や足をなくして 波にさわられたのか首もない

そんな わたしを いま

すぐ近くの港を出た灰いろの船。

起重機たかく 空につるしあげ

湧きあがる雲で飾ろうとしていた。

うちあげ花火のような

雲。雲。雲。

吹く風を かきわけ かきわけ 

その夢―――。

一つとこ 波にききいり―――。

 

 

ご注文は龜鳴屋まで:書籍編集発行所「 龜鳴屋」

『本屋になりたい』『梅 上井正三詩集』『天井の櫻 宮崎孝政詩選集』

絵の仕事の告知を3つ。

那覇の公設市場の目の前で「市場の古本屋ウララ」を営んでいる宇田智子さんのちくま文庫『増補 本屋になりたい この島の本を売る』。以前、ちくまプリマー新書から出ていた『本屋になりたい この島の本を売る』の増補版になります。公設市場の建て替え、アーケードの撤去と仮設置、そしてコロナ禍と、増補部分の切実さが苦しいですが、いま那覇の市場の周りで起こっていることを宇田さんのことばで読み知ることができる、得難い一冊です。わたしはウララが入る水上店舗の断面図と市場周辺の地図を描きました。小さな図面ですが、描くために、あーでもない、こーでもない、と那覇に行き市場周辺を歩き回りました。豪華な装画と挿絵は高野文子さんです。

筑摩書房 増補 本屋になりたい ─この島の本を売る / 宇田 智子 著, 高野 文子 著

 

金沢の龜鳴屋発行の詩集『梅 上井正三詩集』と『天井の櫻 宮崎孝政詩選集』(芝雪編)の装画に小さな版画を刷りました。詩集のご注文は龜鳴屋か、龜鳴屋の本を取り扱う書店まで。

書籍編集発行所「 龜鳴屋」

 

コロナの夏 7月22日から7月28日

7月22日金曜日

雨、曇り。もらったカレーピラフにドライカレーをのせたもの。TVerであちこちオードリー。Sは往来座へ。昼過ぎから晴れてきたので洗濯。夕方、往来座へ。個展の片付け。絵の梱包。材料が足りなくなり世界堂へ。三井住友銀行椿油代の振込。往来座に戻り、作業の続き。nがネットにあがる感染者数を気にしながら、やばいよね、と何度も言う。nはここ数日腰の痛みがひどく池袋のカイロに通っているとのこと。夜、saさんに梱包した絵を渡すと、買ったのと違う絵だと判明。慌てて家に取りに戻り、梱包し直し渡す。絵の入った宛名を描いた封筒を眺め、武藤さんに自分の名前を描いてもらうのうれしい、石神井書林の目録が届いたみたい、とsaさんに喜んでもらえる。いつもここで飲んだくれている武藤さんしか知らないから展示を観てびっくりした、とru先輩、saさんが横でうなずいている。本搾り。盆踊りを見に来たというbuくん。Sは店の奥でBスポの用意をしている。ハナマサで買い物。帰りに鬼子母神の横を通り外から盆踊りの提灯を眺める。今日明日、鬼子母神は3年ぶりの盆踊り。夕方から浴衣を着た子や、金魚をさげた子を見かける。夕飯は、トマト、冷奴、もらった鶏肉でじゃが芋ピーマン炒め。uにもらったブルーベリーを少し。タモリ倶楽部で小物楽器の回を見て寝る。S家泊。

東京都の感染者数、34995人。

 

7月23日土曜日

晴れ。暑い。もらったシチューにブロッコリーを足してパスタにかけたもの。ブロッコリーもうやだ、ブロッコリーノイローゼ、とSが言う。Sは往来座へ。洗濯、掃除。絵を持って山手線で恵比寿まで。ギャラリーまぁるへ。KIさんに原画を預ける。山手線で西日暮里まで。改札を出、道の向かいの山手線と東北本線のあいだの坂をのぼっていく。橋を渡って線路沿いのだるまや食堂まで、こないだYさんたちと歩いた道を写真を撮りながらたどり直す。駅を越え、童橋を下から見、上から見、田端駅南口を見、引き返して東台橋を渡り、田端高台通りを歩く。富士見橋の手前を左折、線路沿いを駒込まで。途中、たんぽぽハウスで古着を見る。駒込から山手線で池袋まで。往来座へ。明日のBスポの支度。miくんに北浦和の銭湯「平和湯」が7月28日で廃業すると教えてもらう。本搾り。母に豆と手羽元のカレー煮をもらう。夕飯は、トマトアスパラ、冷奴、豆と手羽元のカレー煮。明日早めに起きるので早々に寝る。S家泊。

東京都の感染者数、32698人。

 

7月24日日曜日

曇り。納豆ご飯。いつもより早めに起きる。Sは自転車で板橋にある北部古書会館の総会へ。掃除洗濯し、山手線で田端へ。南口の小さな改札から出、線路沿いの坂をのぼる。線路沿いのフェンスにつかまりながら一本足の高下駄で往復する人がいる。線路沿いを田端台公園の先まで歩き、引き返して田端高台通りを歩く。童橋、東台橋のあたりをうろうろ。また田端高台通りを富士見橋まで、今日は渡って中里台遊び場公園から線路沿いを駒込まで歩く。山手線に乗り大塚まで。ブックオフ、たんぽぽハウスを見、105円でエスニックなシャツを買い、池袋まで歩く。パルコの世界堂で買い物。セブンイレブンで写真を印刷してから往来座へ。本搾り。9時不忍ブックストリーム開始。ゲストは『「記録の神様」山内以九士と野球の青春』の著者、 室靖治さん。Bスポは「3字のあなた」スポーツ編。終えて片付け。Sとnと池袋の松屋で夕飯。ハンバーグ定食。nはカレーと牛皿の定食、Sはハンバーグとねぎ塩カルビ焼きの単品。三人で瓶ビール一本。最近Sがはまっている阿部昭の話。ミニストップで買い物して帰る。S家泊。

東京都の感染者数、28112人。

日本の新規感染者数が1日18万を超え世界最多になる。

 

7月25日月曜日

晴れ。暑い。玉ねぎズッキーニベーコンのトマトパスタ。Sは上板橋の実家へ、明日の来客のための準備をしに行く。絵。夜、マルエツへ。買い物。本搾り飲みながら帰る。夕飯は、ブロッコリー、万ネギをたくさん入れた中華三昧酸辣麺。自転車で上板橋に行ったSから、帰り道迷っているとラインがいくつも届く。環七から要町のあたりをうろうろしている地図が添付されている。近道しようとして道に迷ったとのこと。M家泊。

東京都の感染者数、22387人。

 

7月26日火曜日

納豆ご飯。食堂アルバイトへ。暇。学生にたずねると試験期間とのこと。終えて、池袋から埼京線で赤羽へ、京浜東北線に乗り換えて北浦和まで。東口に出、駅前左手の商店街を歩く。電灯のひとつひとつに浦和レッズの旗がひるがえっている。商店街の中ほど、右手の角に銭湯「平和湯」がある。商店街に面した角に銭湯の入り口、角の右手を入るとコインランドリーがある。左手の商店街に面した銭湯の端まで歩くと横の3階建てのビルにぴっちりくっつくように短く切られた煙突が残っている。瓦屋根の残る古そうな銭湯だが、周りや入り口はタイルで囲まれいろいろリフォームされている。入り口にさがる白いのれんの上には、緑色の看板がのり「街の温泉 平和湯」と書かれている。老女ふたりが、この銭湯なくなるんだって、テレビでやってた、と言いながら通り過ぎる。のれんをくぐると左右に下足箱があるが、右手が女湯専用、左手が男湯専用、と分けられている。ソファやテレビの置かれたロビーがあり、左手にフロントがある。ロビーのテーブルのうえには、お疲れさまでした、と書かれたピンクの花束がのっている。フロントで450円を払うとロッカーの鍵と、オロナミンCを一本くれる。毎月風呂(26日)の日は先着順で渡しているとのこと。よく冷えていたので脱衣場で一気に飲む。めったに飲まないがとてもおいしい。壁沿いにロッカーが並び、洗い場入り口左手に洗面台、右手にサウナ部分が突き出ている。洗い場。入ると、右手に赤いタイルで囲まれた周りから湯が出る立ちシャワー、緑のタイルの水風呂、別料金のサウナ。右手の壁沿いには立ちシャワーが3台、白いタイルで全面覆われているがそれぞれ赤青黃と色分けされた線状のタイルが施されている。正面に湯船。ガラスで囲まれたイオン風呂、その左手の大きな湯船は右手から赤いタイルのうえから滝状に湯が流れているところ、泡風呂、パイプで仕切られ座ジェットが2台ある。座ジェットのあたりは湯が熱く、恐る恐る入っていいると、泡風呂に入っていたおばさまから、そっち熱いでしょ、大丈夫?と手振りで話しかけられる。湯船のうえの壁は真っ白でなんの絵もない。左手の男湯との堺の壁にはカラン、壁にはいろんな花がらのタイル、また端っこに立ちシャワーが一台ある。真ん中に島カランがひとつと、右手の3台立ちシャワーの前にも半面だけの島カランがある。天井や壁は白く高く、梁はペパーミントグリーンで塗られていて美しい。脱衣所で常連客たちが、もう会えないわねぇ、と話している。フロントで茶を買い飲みながら女将さんと立ち話。昭和31年からで66年目、親の時代からやってて弟が2代目を継いでたんだけどこんなことになっちゃって、昔はペンキ絵があったのよ、漫画のときもあった、ドラえもんだったかな、何年かに一度描きかえて、昔は薪で焚いてたんだけど、煙突の横に古い2階建ての家があってそこに若い人が3人くらい住んでて、いまはガス、薪はあぶないから、でもガスも値上がりしたでしょ、前は番台だった、31年からこの建物だけどあちこちリフォームしてるのよ、浦和の「稲荷湯」は母の妹、いまはいとこがやってるの。話していると客がやって来、女将さんがオロナミンCを渡す。渡された男は、最後だけごますってもだめだぞ、と笑いながら、寂しいなぁ、寂しいなぁ、と繰り返し男湯ののれんをくぐっていく。こんなことになっちゃって、と何度も女将さんは繰り返す。商店街を端まで歩き、京浜東北線で赤羽、埼京線で池袋に戻る。上板橋に行っていたSと池袋西武の三省堂で落ち合い、往来座に寄り、大倉で買い物。夕焼けがきれいだったので雑司ヶ谷公園を抜けて帰る。上板橋の実家で、ずっーと辰野の話をしていた、だって辰野の話出来る人少ないんだもん、とS。夕飯は、トマトアボカド、もらった甘辛いソースのかかった唐揚げ。M家泊。夜、清宮くんがサヨナラホームラン打ってたよ、Sからライン。

東京都の感染者数、31593人。

 

7月27日水曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。暇。子どもが熱を出したためにチーフが早退する。終えて、S家へ。Sは休日、もう休日の「廃テンション」はやめた、と宣言通りに下の部屋や台所のシンクの掃除をし、ビリヤードの動画を流しながらブログを書いている。絵。また一からはじめる日々で苦しい。夜、Sと缶ビールを飲みつつイケサンパークを横切り東池袋マルエツへ。最近Sは一番搾りの糖質ゼロの缶ビールを飲んでいる。糖質ゼロ系のものでは一番うまいとのこと。買い物。本搾り飲みつつ帰る。夕飯は、トマトオニオンスライス水菜と生ハムのサラダ、ピーマンのチャーシュー和え、もらったジャガイモと粒マスタードのスープ。「家族ゲーム」2話目見る。見ながら、いまじゃ無理だよねー、殴りすぎなんだよ、と何度もS。M家泊。

東京都の感染者数、29036人。

 

7月28日木曜日

晴れ。暑い。食堂アルバイトへ。食堂は明日までだが、わたしは今日で仕事終い。明日から9月頭まで夏休みに入る。パートのtさんたちにお元気でと挨拶。終えて、副都心線新宿三丁目まで。世界堂の前でKさんと待ち合わせ。Kさんが買ってくれた椿の花の絵の額装に立ち会う。絵を持ちながら額にあてて悩み、カウンターでマット選びに悩む。Kさんは部屋の模様替え中で壁を白のペンキで塗るとのこと。そこに飾るので、壁や部屋に合うもの、飽きのこないもの、と選んでいく。注文し終え、向かいのセブンイレブンで缶ビール買い、飲みながら明治通りを歩く。途中、箱根山と書かれた看板を見、箱根山この近くなんだ、とKさんが言うので戸山団地の端から戸山公園に入り箱根山を目指す。団地を見上げ、この感じ懐かしい、と何度もKさん。大学をサボってよく来ていた、あのころ731部隊のことが話題で骨が出たとかなんとか。そこから早稲田の文学部の新しくなった校舎と昔のままだという校舎を見学。こんなのはなかった、なにこれ、わたしが行ってたころは建替え中で図書館はプレハブ小屋みたいなやつだった、とKさん。高田牧舎がおしゃれなピザ屋になっていたのにも驚いている。雨が降り出したので早稲田から都電で鬼子母神前まで。往来座で傘を借り、升三へ。生ビール、ポテトサラダ、かぼちゃのコロッケ、卵焼き。Kさんが卒業して2年ほど就職していた話。そのころはまだバブルでボーナスが6ヶ月分もあった、いまじゃ考えられないけど、でも辞めてよかった、でなけりゃいまもないから、とKさん。ダブリンにも2回行っているとのこと。飲んでいるとSが来る。ライオンズのユニフォームに着替えたが乳首が透けるので養生テープを貼ったと、四角く切った養生テープが乳輪に貼られているのを見せてくる。外に出ると明治取りの横断歩道のところで旅行帰りのuに会う。土産の栃尾揚げをもらう。Kさんと別れ、Sとuと雑司ヶ谷に帰る。S家泊。

東京都の感染者数、40406人。

コロナの夏 7月15日から7月21日

7月15日金曜日

雨。涼しい。ハムナスアスパラのトマトパスタ。TVerであちこちオードリー、井森さん。Sが慌てて風呂場で頭を刈っている。今日は夕方雑誌の取材があるとのこと。Sは往来座へ。大雨。ときどき往来座のSから電話。買い取りの日時決めなど。疲れて一日寝転がって過ごす。10時ごろS帰る。夕飯は、トマトアスパラ、もらった香草パン粉焼きのカツ、納豆そばを少し。Sはわかめ蕎麦を少し。「ストレイン」の続きを見る。ここでなぜそれをするんだ、のオンパレードで頭にくる。あそこであーなったらもう無理と思って見てたらまさにそうなって、もう見ない、とS。風呂に入りながら、「THE BOYS」と比較しつつ、このドラマのなにが頭にくるかを叫び合う。今日忘れてたんだけどさ、うちの母の誕生日とS父の命日だよ、と言うと、あ、とS。S家泊。

東京都の感染者数、19059人。

 

7月16日土曜日

曇り、雨。納豆ご飯。コショなひと、で坪井書店さん。ぼくの座談会にも出てくれたよ、本が売れない原因の一つはスマホだって言ってるときにポケットからスマホを出してお孫さんの写真を見せてくれて、かわい〜って言ってた、とS。Sは往来座へ。昼過ぎS家を出、家に寄ってから山手線で恵比寿へ。西口の改札を出、渋谷川沿いのタコ公園の横を抜け、渋谷川を渡る。渡るときに橋の名前を見ると、一本橋、と書いてある。明治通りに出て右折。桜並木が続く。広尾五丁目交番の二股を左に入ると広尾散歩ロードの表示。歩道からガードレールが消える。新しいカフェや飲み屋があるなか、古いおもちゃ屋や酒屋も残る。散歩ロードの左手には聖心の緑、正面には有栖川公園の緑が見える。散歩ロード沿いの左手のビルの一階に銭湯「廣尾湯」。ビルの真ん中に「廣尾湯」と書かれた白いのれんがさがる入り口、左手にコインランドリー、右手にビルの入り口がある。銭湯の入り口の両脇はガラスブロック、ビル全体は茶系と青系のタイルで覆われている。のれんをくぐると右手と正面に下足箱、正面左手に引き戸、入るとロビー、右手にカウンター、左手に冷蔵庫、正面にフロントがある。カウンターの上には少年ジャンプなどの雑誌が並んでいる。フロントで入浴代500円払う。東京都は7月15日から入浴代が500円になった。フロント右手に女湯ののれん。脱衣所。壁沿いにロッカーと、扉の大きな島ロッカーが真ん中にひとつ、赤いオカマのドライヤー、左手の男湯との壁に洗面台と鏡。洗い場。左手の壁沿いに立ちシャワーがふたつ、両壁沿いにカラン、島カランが真ん中に一列。天井は体育館のようなかまぼこ型で真っ白。梁の部分などは黒と水色の細かいタイルで、床や壁も白っぽい大きめのタイルで覆われている。男湯との堺の壁にはクラシックカーの前にクラシックな衣装を着た女性が立つタイル絵がふたつ。正面の壁には細かいモザイクタイル絵が男湯までどーんと広がっている。空の下に杉のようなとんがった木が並び、その下に洋風の家と風車、手前から右手にかけて水辺と眼鏡橋、水の中には大きな白鳥が何羽か泳いでいる。かまぼこ天井以外すべてタイルで埋め尽くされている。どこを見てもタイルの目地が真っ白で美しい。湯船。向かって右手の大きめの湯船のなかに右から立ちジェット、座ジェットが2台、泡風呂が並び、左手に小さめ深めの湯船がある。水深95センチ、など深さがひとつひとつ書かれていて親切。フロントで紙パックのグレープフルーツジュースを買い、銭湯遍路の判子を押してもらう。ここは古いのよ100年くらい、建て替えていまのになって何年だったかしら、正面のタイル絵は建て替えたときから、みなさんタイル絵がいいってほめてくれて、と女将さん。外に出、道の向かいのスタバの前から外観の写真を撮ろうとするも、ひっきりなしに人が出入りしなかなか写真が撮れず。帰りは「廣尾湯」の左手から路地に入る。散歩ロードの一本裏手の道を抜けていく。細い通路の奥の奥まで古い一軒家や長屋のようなアパートが並んでいる。表通りの景色からは思いもよらない雑司ヶ谷のような町並みが残っている。明治通りに出、今度は恵比寿橋を渡ってギャラリーまぁるへ行く。弟の妻の弟の妻からお花をいただく。AY、Maくんと彼女。芳名帳の名前がうれしい。久しぶりの名前や顔が同窓会のよう。19時で終え、山手線で目白に帰る。往来座へ。uが来てブルーベリーくれる。お返しにたくさんいただいたお菓子をnとuにおすそ分け。お菓子を抱えているわたしを見、こっちから出向かなくていいハロウィンみたいだね、とu。本搾り。またSが飲みに行こうとうるさいので、Sとnと近くの上海酒家へ。生ビール、ネギチャーシュー、豆苗炒め、ネギそば。「もぐら横丁」読んで寝る。S家泊。

東京都の感染者数、18919人。

 

7月17日日曜日

曇り、晴れ。ズッキーニナスベーコンのパスタ。TVerアド街、要町千川の回を見る。知らない場所がたくさん出てくる。福しん、は豊島区の東長崎で創業とのこと。こつこつ仕事をしている人たちがたくさんいる町という印象を受ける。Sは往来座へ。昼過ぎ、梱包材を持って山手線で恵比寿へ。ギャラリーまぁるでの個展最終日。行く途中の横断歩道でsaさんと入谷コピー文庫のHさんに会い、まぁるでは、弟と妻、山の上の隊長とHAちゃん、Jさんふたり、buくん、AKちゃん、酔っ払ったmiくん、saさんのツイッターで知った方、外市のころからブログを読んでいる方などなど。山の上の隊長が椿油を頭に塗りながら毛が生えてくるかもと笑っている。山の上の家の百合をもらう。お菓子もたくさんいただく。5時に閉場。手伝いに来たSと絵を壁からはがし梱包していく。ギャラリーの壁から絵をはがすと魔法が消えたような気持ちになる。壁の剥げたところをSがペンキでうめる。2時間ほどで終わり、店主のKIさんに飲みに誘われ、3人で門へ。生ビール、真鯛のサラダ、もつ煮、からすみ味のポテトフライ。さっと飲んで、KIさんおすすめの生ビールがうまいという立ち飲み屋へ。恵比寿駅うえアトレ西館のなかにある成城石井の真横の立ち飲み。生ビールを飲みながら成城石井の商品が手にとるように見える。生ビール、ローストビーフ、パルメジャーノレッジャーノ、生ハム。酒もつまみも安く、空間もひらけていてとてもいい。飲みながら、いろいろあって、となんども店主が言う。まったく馴染みのない町に終の棲家のマンションを見つけた話。見に行ったら中庭があってそこでゴザを広げて子どもたちがままごとをしていたの、それでここいいなぁーって思って。風呂場以外の壁は好きな作家の作品で埋め尽くされている。料理が好きで酒も好きとのこと。恵比寿はコインパーキングが銀座よりも高く上限もないと。コインパーキングにとめてお蕎麦を食べていたら駐車代が1万円だった話など。恵比寿から埼京線で池袋まで。駅で店主と別れ、Sと雑司ヶ谷に帰る。往来座に荷物をおろしてからS家へ。S家泊。

東京都の感染者数、11018人。

 

7月18日月曜日

曇り、晴れ。トマト、ハムエッグ、トースターで焼いたHちゃんのパン。ヒルナンデスでサンシャインにできたワークマン女子を取り上げている。Sはゆっくり目に往来座へ。夕方、往来座へ。Sと台車で雑司ヶ谷に買い取りへ。映画のVHSなど。終えて、Sは往来座に戻り、わたしは副都心線新宿三丁目まで。伊勢丹の前に出ると車道がホコ天になっている。ホコ天を歩いて世界堂へ。買い物し終えて出ると6時過ぎでホコ天が終了している。なんとなく歩きたくなり靖国通りブックオフへ。三番街を通って日清の横から明治通りに出、東新宿から副都心線雑司ヶ谷に戻る。往来座へ。戻ってきた原画にグラシン紙を巻く。原画が小さく見える。本搾り。これ版画すごくない?、次のBスポどうしよう、とSがずーっとうるさい。飯を作るのが面倒になり、Sとnとジュンク堂並びの吉野家へ。わたしは牛麦とろ御膳、nは焼肉丼、Sはライザップとの提携メニューでサラダのうえに牛皿がのったようなものを頼む。3人で瓶ビール一本。節電で店が薄暗く、客もほとんどいない。M家泊。

東京都の感染者数、12696人。

 

7月19日火曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えて往来座へ。Sと車で新宿まで買い取りへ。終えてそのまま靖国通りを走って古書会館へ。出品。AKちゃん。往来座に戻り個展の後片付けの続き。ツルハで買い物。めんどくさくなったからどこかに食べに行こうと思って、と近所のuが通りかかる。来週新潟へ旅行とのこと。車を駐車場に戻し、Sと歩いて東池袋マルエツまで。買い物。本搾り飲みつつS家に帰る。夕飯は、トマトキュウリオニオンスライスのぶたしゃぶサラダ、もらった唐揚げとマルエツで買った竜田揚げ。個展でもらったマドレーヌ食べる。アメトーークダチョウ倶楽部の回。振り返りつつもこれからのダチョウ倶楽部につながる明るい編集。見ている途中でSが寝る。M家泊。

東京都の感染者数、11018人。

 

7月20日水曜日

晴れ。暑い。納豆ご飯。棚にあったテレホンカードの整理をしていた母が、見てこれお父さんの字、と言いながら紙を持ってくる。父が書いた祖母の弔事の原稿。昭和20年から50年雑司ヶ谷で過ごし、と祖母のことが書かれている。食堂アルバイトへ。暇。終えて、家で少し転がってから往来座へ。夕方、雑司ヶ谷の買い取り先へ下見へ。sさん、Jさん。下見を終えて、Sと「百椿図」の原画を持ってグリーン大通りキンコーズへ。絵をスキャン。コンビニのコピー機と違い設定が細かいので教えてもらう。店員さんがとても親切。途中解像度を間違えやり直し。終えて、本搾り飲みつつ家へ。母に春巻きもらう。大倉で買い物。夕飯は、トマトアボカド、山芋の千切り、春巻き。テレビをつけると千鳥の番組に角川春樹が出ていたので見てしまう。ドラマ版「家族ゲーム」を1話だけ見る。M家泊。

東京都の感染者数、20401人。

 

7月21日木曜日

曇り。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。学校が夏休みに入りつつあるのか学生の数がとても少ない。終えて、池袋の三井住友銀行に行き追加サコッシュ代の振込。S家へ。掃除。洗濯しようとすると雨が降り出す。夜、往来座へ。Sにパソコンでzoomにつないでもらい、MさんとNさんにアドレスを送る。7時、zoomにMさんがやってくる。飲みながら話すもNさんが来ない。遅れてきたNさんに、zoomの会議は1時間前にはアドレスを送るもんだと怒られる。知らずに15分前に送っていた。1時間半ほど打ち合わせ。終えて、閉店後、Sとnと南池袋の加賀屋へ。奥の囲われた席。生ビール、白ホッピーセット、焼き鳥いろいろ、もつ煮鍋、トマト餃子、豆もやし、川エビ、オニオンスライス。次回のBスポ会議。ネタを出し合う。終えてジュンク前でNと別れ、S家に帰る。アメトーークで町工場芸人の回を見る。S家泊。

東京都の感染者数、31878人。

百椿図、終了しました

ギャラリーまぁるでの個展「百椿図」無事終了いたしました。ご来場いただいたみなさん、絵やグッズをお買い上げくださったみなさん、どうもありがとうございました。絵が売れ手元を離れることは、うれしさと同じくらい寂しくもあります。同じ絵は二度と描けないので、長く大事にしていただけたらうれしいです。

百椿図は、椿の絵を描き足しつつ、少しずつ形を変えながら、来年春ごろまで巡回します。まずは宮城へ。それから盛岡、岐阜、倉敷、沖縄を予定しています。わたしの好きな店がある大好きな町へ、椿の絵を担いでまいります。

こんな椿も描きました。

 

百椿図、最終日

個展「百椿図」最終日です。最終日は17時までの営業です。どうぞお間違いなく。

 

武藤良子個展「百椿図」

ギャラリーまぁる

渋谷区恵比寿4−10−18 2階

03-5383-6101

7月12日から7月17日

12時から19時 

最終日のみ17時まで

 

こんな椿も描きました。