断片日記

断片と告知

白木蓮

新宿御苑に白木蓮を見に行く。新宿門を入ってすぐ右手に大きな2本。その奥に1本、また1本と、白木蓮の木をたどりながら御苑の中を歩いていく。御苑の中で1番好きな場所は「母と子の森」。木も草も伸び放題で野趣溢れる森。ここ数年で整備されかなりこざっぱりしてしまったけれど、歩いていて1番ここが気持ちがいい。ほとんど人がいないのもいい。母と子の森を越え、しばらく歩くと日本庭園になる。茶室のそばにある白木蓮の巨木。樹齢120年、幹周2メートル。こんな大きな白木蓮はここでしか見たことがない。上に行くにつれ、みっしりと咲く木蓮の花。見事としか言い様がない。ねじくれた桜の木、ひび割れた公孫樹の木、つるつるの百日紅の木、そんな木たちと違って、花の咲くこの時期以外あまり目立たない木蓮の木。だからこそ、この白い炎のような花を見ると、どきりとする。