断片日記

断片と告知

鼎談

早稲田の古書現世に立ち寄り、仕事のイラストを見せ、そのまま穴八幡で開催中の早稲田青空古本祭りをのぞく。帳場にいた立石書店の牛さんに挨拶をして、棚を見る。気持ちのいい秋の日。熱心に本を探すというよりも、神社の境内で本棚を見ていることが楽しくて、ついいつまでも棚の前をふらふらとしてしまう。1冊引っ張り出しては眺めてしまい、数10センチ横にずれては、また同じ動作を繰り返す。下を見ると地面は土で、テントの上の空は秋晴れで、境内の大きな木の間を気持ちのいい風が吹いている。
東西線に乗り、早稲田から茅場町まで。森岡書店で井上陽子さんの個展「白い本」を見る。森岡書店も、井上さんの作品も、きりりと引き締まっているのに、暖かい感じがするのはなぜだろう。
6時からのトークショーにはまだ時間があるので、茅場町から神保町までゆるゆると歩く。外堀通りを歩き、適当なところを右折すると、靖国通りに出る。通りに並ぶスポーツショップのセール台と、古本屋の均一台を横目で見ながらゆっくりと歩く。東京堂の1階で立ち読みし、3階でも立ち読みし、時間を潰す。開場時間の5時45分が過ぎた頃、エレベーターに乗り6階のトークショー会場に向かう。受付には畠中さんの姿。挨拶をして、席につく。真後ろの席には、ふぉっくす舎のNEGIさんが。「わめぞ」女子の姿もチラホラ見える。6時10分過ぎにトークショー『球体ってなに?』がはじまる。石田千さんが立花文穂さんと有山達也さんの紹介をし、この2人の付き合いはじめから、お互いのものの作り方の違い、そして雑誌『球体』の作り方まで、を話す。立花さんは芸術家気質で、有山さんは職人気質。お互いに人気デザイナーで、同じ雑誌というものを作っていても、作り方も考え方も違う。雑誌を見ているだけでは知らなかった、解らなかった話を聞けたのは、よかったと思う。
トークショー後は、一度行ってみたいと思っていたカフェ・ヒナタ屋へ。わめぞ女子たちとNEGIさんと西秋書店さんとでビールを飲み、飯を食べる。カレーがうまいと聞いていたので、チキンカレーの大盛りを頼む。適度な辛さ、チキンも柔らかく、うまい。コロナ・ビールがすすむこと。ぐびぐび飲んでしまう。そう言えば今日のトークショーは、「立花文穂氏×有山達也氏×石田千氏鼎談」で、「鼎談」という言葉の意味がわからない、とまた馬鹿をさらけ出していると、すかさずNEGIさんと西秋さんから、3人で話すことだよ、と教えてもらう。最近はあまり使われないけどね、とも教えてもらい、1つ賢くなる。でもそうなると、2人の場合、4人の場合、それ以上の場合にも、もしかしたらそれぞれの「ナントカ談」という言葉があるのかしら。そんなことを考えながらする夜の散歩はなかなか楽しい。気づけば神保町から雑司ヶ谷まで歩いている。
「死闘篇」ですが、東京堂書店、少しだけ追加しました。

2008.10.03現在、「死闘篇」を置いてくださっているお店はこちら。
■東京
三省堂書店神保町本店4階 地方・小流通出版コーナー(神保町) 三省堂書店神保町本店
東京堂書店3階 リトルプレスコーナー(神保町) http://www.tokyodoshoten.co.jp/
紀伊國屋書店新宿本店5階(新宿)  「〈熱き時代〉の新宿、新宿の〈いま〉」フェア台 紀伊國屋書店ウェブストア
・食堂アンチヘブリンガン(水道橋) 食堂アンチヘブリンガン
・ギャラリー街道(阿佐ヶ谷) ギャラリー
■東京のわめぞ
・ブックギャラリーポポタム(目白) ブックギャラリーポポタム
古書現世(早稲田) 古書現世のブログ
立石書店(早稲田) 立石日記
旅猫雑貨店(雑司が谷) 和雑貨と古本 旅猫雑貨店/実店舗のご案内
古書往来座(雑司が谷) 古書往来座
■大阪
・Calo Bookshop & Cafe(大阪市西区江戸堀) Calo Bookshop & Cafe
■仙台
火星の庭(仙台市青葉区本町) book cafe 火星の庭
■岡山
蟲文庫(倉敷市本町) 蟲文庫さん、完売しました。

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