断片日記

断片と告知

猫の道

アトリエで絵を描き、描いた絵を旅猫雑貨店に持っていく。鬼子母神名物「すすきみみずく」と宮城県の郷土玩具「こけし」が並んでいる絵。金子さんに「わはは」と爆笑される。絵を見て笑う金子さんの姿が私は好きだ。素敵なチラシになると、その瞬間に約束されたようなものだからだ。
雑司ヶ谷奥地の居酒屋で飲む。雑司ヶ谷散歩を楽しんできた王子と古書往来座の瀬戸さん、それに古書現世のパロパロ向井、と私の4人でテーブルを囲む。馬鹿な話と真面目な話が散らばりながら数時間。気づくと次の日になっている。終電がなくなりそうな王子を副都心線雑司ヶ谷駅まで送る。都電の鬼子母神停留所辺りには昼間はあまり姿を見せない野良猫たちが数匹、線路の上を我が物顔で歩いている。夜中から明け方までの、電車の走らない線路の上は、猫たちの散歩道になるのか。