断片日記

断片と告知

未来の絵

未來社のPR誌「未来」の表紙に、2008年5月号から2010年4月号までの2年間、小さな絵を描いていた。「未来」は、書店を中心に配布されているPR誌で、「わめぞ」のいくつかの古本屋にも置かれている。
Nさんから、学術書の表紙の絵を描いてもらえませんか、と突然のメールが届いたのは7月の終わりのこと。Nさんは学生時代、早稲田の大学院で研究をし、研究に疲れると街に出て、銭湯「金泉湯」で汗を流し、隣りの古書現世で本を買い、通りの向いの酒屋で好きなワインを買って帰る、という日々を送っていた。その日々の中で「未来」を見て、小さな絵を気に入ってくれて、本を出すときに声をかけてくれた。出来上がった本は、いまは別の大学で教える立場になったNさんの学生たちの教科書になり、本屋で人文書の棚にも並んでいる。「未来」の表紙に絵を描かない?と言ってくれたAさん、ありがとう。小さな絵を好きになってくれたNさん、ありがとう。「未来」に描いた2年間は、わたしのはじめての連載でした。
Amazon CAPTCHA