断片日記

断片と告知

コロナの夏 6月24日から6月29日

6月23日日曜日

曇り。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えて、M家に帰るとちょうど『静かな部屋の留守番』が届く。うれしい。往来座へ。遊びに来たKOさん、帳場に座ってうれしそう。習い事が身につかない状態を、テフロン加工だから、と。KOさんと西武の屋上へ。屋上の端から端まで見てもらい、売店コロナビール、フィッシュアンドチップス、バインミーを買い、テーブルで飲み食べる。会社の若い男性にボーナスの使い道をたずねたところ、全身脱毛、と言われ驚いた話。鍵の預かり。夕方から屋上はビヤガーデンタイムで、スーツの男たちが集団で肉を焼く煙に巻かれながら飲んでいる。久しぶりにこういう光景見たね、と言い合う。KOさんは明後日ジュリーの誕生日コンサートに行くとのこと。ふらふら歩いて東通りのベトナム料理屋レインドロップへ。オレンジワイン、ビニール袋にライスペーパーと野菜と肉が入ったものをワシャワシャして食べるサラダ、肉味噌とパクチーがのった冷奴、しめに小さな鶏だしのフォーを食べる。ふたりともパクチーが好きなので何度もパクチーをおかわりする。飛行機の密閉感、タイタニック号の潜水艦の事故。窓から法明寺の墓越しに往来座の入るニックハイムが見える。都電の雑司が谷停留所までKOさんを送る。食べすぎたと言いKOさんの体が傾いている。往来座へ戻ると、缶ビールのロング缶がいっぱい空いている。H印刷のふたり、ru先輩、miくん。買い物して先に帰る。Sは12時半ごろ帰る。Sの夕飯はごぼう鍋。大塚バッティングセンターが6月30日で閉館とツイッターで知る。S家泊。

 

6月24日土曜日

曇り。早起き。Sが酒臭く騒がしい。Pに見てもらっていた往来座の車が戻ってくる。母が作ったキーマカレー。Sと車で上板橋まで。S母が巣鴨で買ったという銀色と紫のカツラをかぶっている。しばらくしてS母帰る。Sと近所へ彫刻搬入の際のトラックの駐車をお願いして回る。S実家に戻り、彫刻の小品をプチプチで梱包、オリコンに詰めていく。Sは石膏の彫刻の先っちょを折り、こっそりセメダインで修繕している。2時ごろ大型の彫刻を運んでくれるY美術が到着。屈強な体の男たちがアトリエから彫刻を運び出し、S実家の前に並べた大型のコロにのせ、トラックまで引きずっていく。重いはずの彫刻が軽く見える。トラックのなかはジュータンのような布地で覆われ、壁にはフックがかけられるような窪みがずらーっとついている。トラックの荷台にのせられた彫刻は、クッションと厚いベルトで、壁や渡された棒に固定されていく。誰にことわってやってんだよ、と許可をとっていたはずが伝わっておらず怒られる。が向かいのMさんが間に入ってくれて事なきを得る。2時間ほどでアトリエがほぼ空になる。まいばすで缶ビールとアイスを買い、駐車させてくれた家にお詫びに持っていく。Sと車で雑司ヶ谷に帰る。Sは往来座へ。わたしは弦巻通りのまいばすで買い物してからS家に帰る。疲れてやる気なく転がって過ごす。夜、往来座へ。本搾り。連日飲み過ぎで今日は飲まないと言っていたSだが、すでに缶ビールを1本飲み、帰りにまた1本飲んでいる。夕飯は、ごぼうほうれん草舞茸ブロッコリー豚ひき肉のトマト汁、玉ねぎんじゃが芋もらったチキンをトースターで焼いたもの。ドキュメント72時間で沖縄の弁当屋の回を見る。宜野湾の24時間オープンの弁当屋。汁をかけるだけの沖縄そば、食べてみたい。S家泊。

 

6月25日日曜日

晴れ。玉ねぎブロッコリー豚肉のカレー。ずん喫茶、王子の回を見る。Sは往来座へ。2時過ぎ往来座でSと合流し車で上板橋まで。S実家の裏手のつる草をでかいハサミで刈る。オレンジ色の毛虫、ダンゴムシヒル。昨日梱包した彫刻の小品を車に運ぶ。物販用の彫刻の写真をOPPに入れ値段をつける。終えて、車で雑司ヶ谷に帰る。Sは往来座へ。弦巻通りのまいばすで買い物してからS家へ。たまっていたメールの返信、ブログ書き。夜、往来座へ。MZちゃん。本搾り。運動不足であちこち痛い、とMZちゃん。夕飯は、ごぼう舞茸玉ねぎズッキーニのクリームシチュー、ミョウガ冷奴。疲れて早々に寝る。S家泊。

 

6月26日月曜日

曇り。野見山暁治の訃報。102歳。ミョウガ納豆ご飯。Sは、納豆ふたつツナ缶ふたつ卵1個とミョウガを混ぜたものを飯にかけて食べている。夕方、Sと池袋西武の無印、パルコの世界堂まで買い物へ。Sが長野で着るパンツやシャツの買い物だが、正装なんてめんどくさい、とSの機嫌が悪くなり付き合っているのが馬鹿らしくなる。嫌気が差し自分の買い物もやめ、コンビニで缶ビール買って飲む。東池袋マルエツで買い物。夕飯は、ごぼうほうれん草里芋豚肉のつくね鍋。豚つくねに大豆ミートをまぜる。麦チョコを少し。ETV特集の「置き去りにされた子どもたち 沖縄戦争孤児の戦後」を見る。怒りしかない。M家泊。

 

6月27日火曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。忙しいはずが暇。用意していた分がだいぶ残る。終えてuちゃんちに母が西武の地下で買ったどらやき的な菓子と漫画『たそがれたかこ』を置き配。サンシャイン通りユニクロABCマートで昨日出来なかった買い物。M家に帰り、明日からの旅支度。スニーカーの白の靴紐をABCで買った黒の靴紐にかえる。S家に行こうと歩いていると自転車に乗ったSとすれ違う。一緒に往来座へ。本搾り。大倉、ローソン100で買い物してS家に帰る。夕飯は、あまった野菜とローソン100で買った冷凍の豚汁の具で作ったごぼう汁、もらった鶏肉と玉ねぎをトースターで焼いたもの。しばらく家を空けるため、冷蔵庫の野菜を一掃する。S家泊。

 

6月28日水曜日

曇り。昨晩の鍋の残りの汁に冷凍のささがきごぼうと卵を足した雑炊。先にS家を出、M家で荷物の用意。Sと車で、山手通りから初台へ、甲州街道をしばらく行き、高速の中央道へ。首都高って書いてあんじゃん、中央道はどこなの?どうやって乗るの?とSがうるさい。車の運転は、看板、通行人、信号と見るものが多すぎる。気になる一点をじっと見てしまうわたしとSは車の運転にまったく向いていない、と乗る度に思う。高速は空いていて快適。途中、談合坂のサービスエリアで便所。ここは前に来たとき車のエンジンが止まったとこだよね、とS。長野に近づくにつれどんどん山が大きくなる。10時半に雑司ヶ谷を出、2時に辰野美術館に着く。しばらくして町田から車で来たS兄も着く。あちこちのサービスエリアに寄り、焼きおにぎりと信玄餅クレープを食べてきたとのこと。美術館の前にY美術のトラックが2台停まり、大型の彫刻はすでに館内に入れられている。腕の補修。Sの車から小品をおろし、梱包をといて並べて行く。見栄えを考え、あっちでもない、こっちでもないと彫刻の置く場所を変えていく。5時ごろ今日の作業を終えて解散。S兄は辰野パークホテルへ、わたしとSは車でエルボン辰野へ。ホテルの入り口につばめの巣が3つあり、下に板を敷いてつっかえ棒で支えられている。チェックインし、ホテルの自販機で缶ビールを買いSと、無事に着いてよかった、と乾杯。窓の下には天竜川。空気が涼しい。雨が降り出したので近くのセリアまで歩き、ビニ傘とビーサンとクシを買う。赤いクシを買えとうるさいSを無視して星の模様の青いクシを買う。天竜川を渡りセブンへ。差し入れの缶ビールとつまみを買い、また缶ビールを飲みつつ天竜川沿いの細道から野球場に抜ける道を歩いてS兄の泊まるパークホテルへ。S兄と一緒に辰野美術館へ。学芸員のKさんに酒とつまみを差し入れ。ついでにキャプションの直し。SとS兄と歩いて長野県のラーメンチェーン店のテンホウへ。生ビール、おつまみチャーシュー、鹿肉餃子、野沢菜餃子、野菜炒め、チョレギサラダ、軟骨の唐揚げ、しめにS兄がど真ん中ラーメン、わたしがピリ辛台湾ラーメン。ど真ん中ラーメンは、太麺に味噌味、野菜と揚げ物がどっさりのっていて巨大。うまい、なかが野菜だからヘルシーだよ、とS兄。セブンで買い物して帰る。S兄がひとりでパークホテルまで帰れるか心配。あの山の中だからね、と何度も念を押す。ホテルに帰り、Sはセブンで買ったカゴメ野菜生活100ビタミンスムージーを飲んでいる。疲れて早々に寝る。エルボン辰野泊。

 

6月29日木曜日

晴れ。Sが便所に起きたりなんだりでうるさく5時ごろ目が覚める。だって昨日寝たの8時半だよ、とS。窓を開けるとすでに明るく、山が見え川が見え気持ちがいい。空気が澄んでいる。しばらくバタバタうるさかったSは自分だけ布団をかぶりまた寝ている。寝られず8時半までネットの漫画を読んで過ごす。セブンで買ったカゴメ野菜生活100ビタミンスムージー飲む。Sは牛乳とパックのコーヒーを飲んでいる。本屋で一番好きな仕事って配架なんだけど、商品化した本を並べるっていう、彫刻もそれに似てるよね、とS。スマホに山の名前がわかるアプリを入れたが動作ががたがたしていて分かりづらい。車で出ようとすると、あれ?Dで車が動かないんだけど、2速なら動く、とレバーをがちゃがちゃしながらS。嫌な予感がしつつ車で辰野美術館へ。作業の続き。Y美術のスタッフが照明を動かし彫刻にあてている。昼飯は、SとS兄と荒神山を歩いて下って万五郎そばへ。天気よく、田んぼの稲穂が風になびいてとてもきれい。空も山もピカピカしている。が店の前まで行くと看板に定休日の表示。戻ってパークホテルの食堂で昼飯。ふわとろオムライスのデミソースがけ。Sはカツカレー、S兄は日替わり定食のあんかけチャーハン。サラダにかかっていた梅味のドレッシングがうまい。食べ終え辰野美術館へ戻る。S母が到着。1時半、SとS兄と車で團治さんのアトリエ兼住居だった二洞庵へ。締め切っていたが虫の死骸がすごく、廊下玄関をSの車にあった小ぼうきで掃除。虫5000匹くらい掻き出す。死んでいるのでかさかさして軽い。しばらくしてSの従兄弟のKにいちゃんとKにいちゃんの会社の従業員たちが軽トラで集結。コンクリートで作られた重い彫刻を寝かせロープをかけパイプを渡し8人がかりで軽トラの荷台に転がす。重い彫刻2体を近くの倉庫へ移動。軽めの4体をトラックの荷台に乗せ、こちらは辰野美術館へ。ローソンで飲み物を買い、辰野美術館へ。4体をおろし、拭き掃除。S母が彫刻の色があせた部分を絵の具で補修している。剛さんの彫刻仲間のUさんに、汚れた雑巾で拭いてこの下半身を黒くして、と言われて拭くが黒くならず。剛さんの彫刻は、石膏、ブロンズ、FRPで作られているものがほとんど。FRPはボートの素材と一緒、など教えてもらう。ガラスケースのなかに入り、剛さんの青年時代の絵を並べる。キャプションなど細かい作業。5時、今日の作業を終えて解散。ホテルに帰る。Sと缶ビール飲みつつ、辰野駅そばのとちっ子まで歩く。空気が涼しくてしっとりしている。ちょうど帰宅時間で、宮木駅には高校生たちの姿。ベースを背負った男の子がいる。とちっ子に着くと、ちょうどS母とS兄がタクシーで来る。生ビール、つかりすぎたという塩辛、名物の山賊焼き、イカ焼き、大根サラダ、揚げ出し豆腐、冷奴。冷奴には黄色いカラシが添えてある。うまい。仕事を終えたKさんがシャワー浴びさっぱりした顔でやって来る。山賊焼きをまた頼む。女将さんに、剛さん團治さんが作ったルーフタイ、ペンダントを見せてもらう。昔剛さんに言われてね、土門拳さんがカリカリしたもの食べたいっていうから梅つけたんだ、丹波の、送ったら喜んでくれたみたい、と店主。壁には剛さんの回顧展のポスターを貼ってくれている。S母とS兄はタクシーで先に帰り、KさんとSと飲む。店の奥の座敷では町長とKさんの同僚たちが飲んでいたようで帰り際に挨拶。Kさんに近道だという川沿いの道を教えてもらいセブンまで。買い物。酔っ払ったSは何度も、やりたいことしてください、トライアンドエラーです、とKさんに言い、それをKさんはぬるっとうまくかわしている。しつこい!と叫んでホテルに帰る。エルボン辰野泊。