断片日記

断片と告知

コロナの冬 2月4日から2月10日

2月4日金曜日

曇り。ミートソースパスタ。TVerでお笑い実力刀、錦鯉の回を見る。芸能人になるなよ、芸人でいろよ、とザコシ。Sは往来座へ。昨日めずちゃんに借りたヤクザBLマンガを読む。話が重たい。体調が悪いとつぶやいていたtaにラインで抗原検査をしてみたらとすすめる。すぐにKに買いに行き試したようで、陰性だった、と連絡がくる。夜、Kへ寄り、taの陰性を伝えてから往来座へ。はっちの新刊『水納島再訪』が届いていたので受け取る。asさん、ru先輩、めずちゃん。ru先輩に、竹に囲まれた場所での映画祭の話を聞く。今年はホットカーペットもストーブもあり寒さ対策は万全だったものの座椅子で腰がつらかった、とのこと。本仮屋さんのそっくりさんとの出会い。1週間後にダブリンに旅立つめずちゃんに、うなぎの寝床のもんぺをもらう。前回西荻のめずちゃんちに買い取りに行った際、めずちゃんが履いていてとても似合っていたもの。いいねーそれってりょーちゃんが言ってたから、と。Sは真っ赤なパッチ、nは大漁旗で作ったサコッシュとシャネルのアイシャドウセット、ru先輩は柏の映画館の思い出のユニコの絵本、asさんは映画のDVDを、それぞれもらう。石鹸とか化粧水とかなに使ってんの?とnに聞かれたので、nとツルハドラッグへ行く。使っている馬油を教える。これ以外は体も頭もぜんぶふつーの石鹸で洗っている、と答える。本搾り飲みすぎる。Sとru先輩と、めずちゃんを雑司が谷駅まで送る。ファミマで買い物。夕飯は、トマト、かぶ味噌、豚こまピーマンレンコンの炒めたやつ、かぶの葉っぱを入れた月見そば。「SIREN」続きやるも、難しくて進めず。あきらめて寝る。S家泊。

東京都の感染者数、19798人。

 

2月5日土曜日

晴れ。豚こま玉ねぎカブのカレー、ルーはカレーの壺。うまい。ユーチューブで、昨日あきらめた「SIREN」の攻略動画を、こんなのわかるわけねーよ、と言いつつ見る。Sは往来座へ。『水納島再訪』を読む。西村賢太の訃報。訃報を見、えっ、と声が出る。Sに電話するも出ず、しばらくしてから折り返しの電話がある。おれもいま見た、びっくりした、とS。夕方、しそ餃子を作って冷蔵しておく。夜、往来座へ。金沢のKaさんへ電話。とっくに出来上がっている新刊がいつ発売になるのかたずねると、何冊かまとまって出来ちゃったから間隔を開けようと思って、でももうすぐだから、とのこと。腰の調子は昨年秋に会ったときよりはマシになったと。石川には縁があった人だからこっちでは結構なニュースになってるよ、と西村賢太の訃報の話。金沢でKaさんと話していると西村賢太の話がよく出る。金沢の玉川公園の横を通ると、夏によくここで野宿してたなぁ、あんなに売れる前だけど、と言い、西村賢太との先約をやぶって中島らもさんと飲みに行き、あとからつかみ合いの喧嘩になった話など、Kaさんから何度も聞いた。めずちゃんが画学生時代に作った作品が納まった手作りの箱を持ってくる。めずちゃんがuに陶器のお重をあげる。本搾り飲みすぎる。めずちゃんはnと池袋から帰り、わたしとSとuは雑司ヶ谷に帰る。ファミマで買い物。夕飯は、トマト、カブ味噌、しそ水餃子、かけ蕎麦のうえにファミチキを切ったやつをのせたもの。Sがファミチキのせたい、と言い張ったため。パイコー麺のようで思ったよりうまい。「SIREN」続き。攻略動画を見たおかげで前に進む。が動画を見てしまうとやり残したことが多々あることがわかり、なんか腹立たしい、最初からやりたい、とS。S家泊。

東京都の感染者数、21122人。

 

2月6日日曜日

晴れ、曇り。かぼちゃベーコン玉ねぎカブの葉っぱのクリームパスタ。食べたあとまたSは寝る。Sは往来座へ。『水納島再訪』読み終わる。Instagramを見るとHが水納島の映像をあげている。どれも本のなかに出てくる場所で、乗っている船から島影を、「遠き山に日は落ちて」が流れる校舎を、向かいの瀬底島の明かりと、水納島灯台の点滅する明かりを、それぞれ映した映像をあげているのを見、なにかを突きつけられた気がして怖くなる。どこか遠くの話じゃないぞ、これはお前の話でもあるんだぞ、と。またテープレコーダーで自分の声をはじめて聞いたときのことを思い出す。夜、往来座へ。夕方5時からここで飲み続けているpoさん。うちらもうこれ2本目だから、と缶ビールのロング缶を持ちながらn。後から、saさん、めずちゃん。柏の実家に荷物を預けてきためずちゃんが、実家の前にできた店で買ってきた生ハムとカマンベールを持ってきてくれる。切り分けて食べる。めちゃくちゃうまい。フィンランドではカマンベールのことをムーミンの肉と言うなど。本搾り、また飲みすぎる。連日の店内飲みで辛い。最近コンロに火をつけたまま酔っ払って寝てしまうというsaさんに、なんかあったときのため、コレクションの行き先を聞いておく。コンロじゃなく、レンジかティファールをすすめる。poさんの、鶯谷の話、草間彌生のモノマネ、子宮のモノマネ、湿った金玉の裏のモノマネ、を見る。ハナマサで買い物。夕飯は、豚バラ白菜鍋、しめに雑炊。「SIREN」続き。やる気がなくなるほどむずかしい。風呂の自動湯沸かし器の配線が壊れ、風呂の追い焚きができず。寒い。S家泊。

東京都の感染者数、17526人。

 

2月7日月曜日

晴れ。母が作ったキーマカレー。Sは休日。「SIREN」続きやるも難しく、攻略動画を見つつ進めてみるも、いまいちのれず。登場人物たちがみな思わせぶりなのも、中途半端に情報を出すのもいらいらする。そうしたやり取りを楽しめる年齢にあらずと自覚する。仕事のメールのやり取り。夕方から花粉による鼻水とくしゃみがで出す。夜、Sと往来座へ。Sが片付けとちょい仕事。大倉で買い物して帰る。夕飯は、トマトアボカドカリフラワー、サバのみりん干しをトースターで焼いたもの、月見そば。Sはそばに大倉で買ったアジフライを2尾のせて食べている。おいしい?と聞くと、あまりうまくない、ファミチキのほうがうまかった、とのこと。Sが、もうやめていい?と言いながら、攻略動画を見つつ「SIREN」の続きをしている。「SIREN」はもうやめる。映画「狩人の夜」見る。ロバート・ミッチャムが怖い。リリアン・ギッシュがかっこいい。話は難しくないのに出てくる人たちが一筋縄ではいかず、怖さの合間に現れるファンタジーな画面、うさぎ、亀、流れる川、星、歌、が映画に深みと自由さを与えていて楽しい。「狩人の夜」1955年制作より前に、サイコっぽい犯人が出てくる映画はあるのだろうか。映画「サイコ」は60年制作。花粉のくしゃみ鼻水止まらず、薬飲む。S家泊。

東京都の感染者数、12211人。

 

2月8日火曜日

晴れ、曇り。白菜肉うどん。Tverでラヴィット、川島のかわりにあらびき団の二人が司会の回を見る。うるさくて楽しい。オリンピックが見たいとSが言うのでテレビをつけるとやっていたフリースタイル女子、フィギュアを見る。Sは休日、ブログを書くかテレビでオリンピックを追うかしている。夜、缶ビールを飲みつつ、Sとサンシャイン通りブックオフへ。プレステ2の「ファイナルファンタジーⅩ」「スペースインベーダーアニバーサリー」を買う。マルエツで買い物。本搾り飲みながら帰る。夕飯は、冷蔵庫の底に半端に残っている野菜のかぼちゃレンコンさつまいもを使ったグラタンもどき、マルエツのパック寿司。「スペースインベーダーアニバーサリー」をやる。古いゲーセンのなかに、昔の筐体が並び、歴代のインベーダーゲームが出来るというもの。一番やさしい3Dのインベーダーのみやっと2面にいける。単純なのにめちゃくちゃ難しく、インベーダーゲームが長く愛される理由がなんとなくわかる。「ファイナルファンタジーⅩ」やる。有名なシリーズだがやるのははじめて。壮大でいろいろ驚く。S家泊。

東京都の感染者数、17113人。

 

2月9日水曜日

晴れ。納豆ご飯。Sは納豆のほかに、Kaさんにもらったフグの粕漬を薄く切ったものを飯にのせて食べている。以前食べたサバの麹漬けのほうが塩っぱくて飯には合うとのこと。Sは往来座へ。文章書き。夕方、往来座へ。明日は雪予報なので、今日でよかったねと言いながら、Sと車で近所に買取り2軒。終えて、Sは名画座手帖会議があると言うので往来座に残り、わたしは三省堂書店マルエツに寄ってから先にS家に帰る。HのInstagram那覇のパラソル通りのパラソルが撤去されると知る。次に沖縄に行ったとき、わたしの知っている景色はどれだけ残っているのだろうか。夕飯は、マルエツで買ったチャーシュー、じゃが芋カリフラワーを入れたジェノベーゼパスタ。9時過ぎ、S帰る。Sの夕飯は、トマトカリフラワーチャーシュー、山芋の千切り、春菊肉うどん。「ファイナルファンタジーⅩ」続きやる。戦闘シーンをSが、街探索はわたしが担当する分業制。ストレスなくさくさく進むが、どのへんがファイナルファンタジーなのかまだわからず。M家泊。

東京都の感染者数、18287人。

 

2月10日木曜日

雨。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。一緒に暮らす家族は陽性になったのに自分は検査したら陰性だった、とチーフがふつうに出勤している。陽性だったら1日1万円出る保険に入ってるから、どうせ仕事休むなら陽性になりたかったな、とチーフ。ドラマから韓国にはまり料理も大好きになったというパートのtさんが作った豚キムチ炒めを飯にのせて食べる。うまい。明日はチヂミを作るとtさん。終えて、外に出ると雨が雪にかわっている。家に寄ると、Uさんから『ひととき』2022年2月号が届いている。往来座に行くと、臨時休業の貼り紙をさげ、Sがひとり中島みゆきを爆音で聞いている。郵便局に寄ってからS家へ。『ひととき』読む。特集は「東京銭湯」。リノベされた新しい銭湯が多く紹介されている。Uさんの連載では土方巽のことに触れている。横尾忠則の連載「夢で逢いましょう」。「亡くなってから何度も夢に出てきた人は三島由紀夫さんだった。最初は切腹して1ヶ月もしない、随分早い時期に出てきた。夢の中で三島さんは、『切腹したにもかかわらず、また生き返ってきたので、もう1回切腹する」と語る。」。『ひととき』は東海道新幹線グリーン車に乗るともらえる冊子とのこと。文章書き。夜、家に寄り母が作った手羽元の煮物をもらう。往来座に行くと、いま気持ち悪い電話があった、とS。非通知でかかってきたんだけど出ちゃって、女の人の声で、ごめんなさい、ごめんなさい、って気持ち悪いー、とS。途中から録音したという電話の声を聞くと、たしかに女の声が気持ち悪いが、ごめんなさい、の小声の後に、なんかいやらしいこと言ってください、とも言っており、恥辱プレイのひとつなのでは?となる。夕飯は、トマトセロリ、手羽元の煮物、春菊肉うどん。「ファイナルファンタジーⅩ」の続き。データをセーブする場所や、話のすすめ方など、やさしくてうれしい。先にすすむ気になる。

東京都の感染者数、18891人。

コロナの冬 1月28日から2月3日

1月28日金曜日

曇り。納豆ご飯。ふじみ野市の立てこもり事件のニュース。念のため休みをとったtさんのかわりに、急遽食堂アルバイトへ。来週火曜日には陽性で休んでいた同僚が復帰するが、検査して陰性になったら復帰、ではなく、症状が治まったら復帰、とのこと。終えて、S家へ。文章書き。夜、三省堂書店で立ち読みしてから往来座へ。asさん、ru先輩。本搾り。「フレンチコネクション」の感想の続き。あの追跡劇がいいんですよ、とふたり。やっぱり周りの人たちが簡単に死に過ぎるのが引っかかり面白くない、と言うと、映画ってそういうもんじゃない?とru先輩。確かにゾンビ映画もホラー映画もアクション映画もヤクザ映画もそういうもんだが、それを気にせず楽しめる映画と、引っかかって楽しめない映画があると知る。違いはなんなのか。本搾り飲みつつ、ru先輩とSと雑司ヶ谷に帰る。ru先輩は、明日、鎌倉の竹に囲まれた場所で映画を観るとのこと。『神々の山嶺』並の寒さ対策をすすめる。夕飯はトマトセロリ、母にもらった鶏つくねとレンコンネギ焼き、ざる蕎麦。疲れて早々に寝て3時近くに起きるとまだSが起きてパソコンをパチパチしている。早く寝ろ、と叫んで寝る。S家泊。

東京都の感染者数、17631人。

 

1月29日土曜日

曇り。菜の花ベーコンパスタ。Sは往来座へ。母から、近所の保育園に泥棒が入ったとメール。庄野潤三展を開催している石神井公園ふるさと文化館から、講演会「父の思い出・石神井時代」落選のメール届く。店員72名に対して287名の応募があったと。miとわたしが落選、uのみ当選。先日Sが補修テープで直した洗濯機で試しに洗濯。水漏れせず。文章、書き終える。夜、往来座へ。めずちゃん、saさん、miyくん。本搾りと芋焼酎お湯割り。カルパスうまい。saさん、金沢時代にコンロに火をつけたまま酔っ払って寝てしまい、苦しくて起きたら体が動かず、なんとか窓を開けて顔を出した、空気ってこんなにうまいんだなってそのとき思った、と。僕たちは遅刻した群れなんです、子どもとか保険とか、とS。ハナマサで買い物。夕飯は、トマト、さつまいもとかぼちゃの焼いたの、食堂でもらった唐揚げ、かき玉うどん。めずちゃんにもらった「HALO」の付録のシールをパソコンに貼る。疲れてとっとと寝る。S家泊。

東京都の感染者数、17433人。

 

1月30日日曜日

晴れ。とろろ蕎麦。TVerアド街ときわ台の回を見る。Sの実家の上板橋の隣りなのでついでによく歩く町だが、知らないことだらけだなー、とS。線路沿いのていと幼稚園の門柱のデザインが武井武雄だったなど。若者が入ってきて棚の本抜いて値段いくらですか?って聞かれることが増えて、ぼくらは本の裏に鉛筆で値段が書いてあるとか貼ってあるとか当たり前に知っているけど、昔みたいに町に古本屋があったころには常識だったことが通じなくなってきてるってだいぶ前から思ってて、とSがしばしば言うが、ツイッターで、銭湯に入ってきた若者が前払いですか?って聞いた、というツイートを見かける。ここ数日書いていた文章を素面で読み直し、金沢にメールで送る。苦労した箇所をわかってもらえてうれしい。本屋妖怪の衣装制作。素材が固く、針が4本折れる。夜、往来座へ。めずちゃん、鎌倉で今道子の写真展を観てきたというべらぼうに酔っ払っているmiyくん。本搾り。ハナマサに買い物に行くとmiyくんが着いてきたのでカゴを持ってもらい、お礼に韓国のりを買う。miyくんがめずらしいことり出品のリュック買い、めずちゃんがmiyくんの荷物を買ったリュックに詰め直している。miyくんの母親の年齢が51歳と聞く。夕飯は、豚バラ小松菜鍋、しめにサッポロ一番塩味をふたりで一袋。U-NEXTで「魔改造の夜」のぺんぎんの回を見る。下町の工場の人たちが勝ち、Sが泣く。S家泊。

東京都の感染者数、15895人。

 

1月31日月曜日

晴れ。昨晩の鍋の残りの汁を牛乳でのばし、ベーコンかぼちゃチンした飯など足したリゾットもどき。U-NEXTで「pimp my ride」見る。いらない改造が多すぎる。ゴム版画をひとつ。Sは休日、ブログを書くかユーチューブを見るかしている。夕方、池袋西口銀座ライオンへ。昨年末にS母と来たときに引いたくじが当たり、メニューのなかから2200円までのつまみが食べられますよというくじの景品の消化。店内はガラガラ。ここは天井が高くていいよねー、とS。生ビール、生ハムと大根サラダ、ムール貝の酒蒸し、スモークサーモン、カニコロなど。2200円分のつまみは、黒毛和牛のステーキを選ぶ。空いているからか前回飲んだときよりもビールがうまい、つまみもうまい。アルバイト先の食堂が入る大学の、新しい清掃の人がどうにもつっけんどんで苦手だったが、めげずに挨拶など返していたら対応が柔らかくなってきたという話から、人間関係と環境問題は似ているとなり、どちらもいい環境を作ればそれだけ自分が楽に生きられるのでは、との結論にいたった話など。食堂は小さな世界だけれど、そこを変えられたら世界も変わっていくのでは、食堂の中村哲になる、と宣言する。帰りにサンシャイン通りブックオフへ、プレステ2の「SIREN」買う。往来座に寄り発注作業をするSを残し、わたしはそのまま家に帰る。石神井書林目録109号が届いている。M家泊。

東京都の感染者数、11751人。

 

2月1日火曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。陽性で休んでいた同僚が今日から復帰。だらだらと暇。終えて、往来座へ寄り、郵便局経由で歯医者へ。取れた銀のかぶせをはめてもらう。1年に1回くらい取れてますねー、と歯医者。今度取れたら考えましょう、とのこと。往来座に戻ると、石原慎太郎死んだんだってー、とt。かんぺの表紙の版画を終えたSがやって来、店のパソコンでデザインをはじめる。西武百貨店がセブン&アイの傘下から外れるかも、とニュース。パルコの世界堂と西武の無印で買い物。ニュースを聞いたからか、閑散としていて不安になる。往来座に戻り、Sと東池袋マルエツまで。買い物。本搾り。夕飯は、トマト、かぼちゃさつまいもの焼いたの、食堂でもらったカツ、マルエツのパックの寿司。面倒くさくなるとマルエツのパック寿司を買うブームがきている。「SIREN」やりはじめる。視界ジャック機能が慣れない。M家泊。

東京都の感染者数、14445人。

 

2月2日水曜日

晴れ。納豆ご飯。Hからライン、本を持ってきてくれるとのこと。食堂アルバイトへ。終りごろ、ふだんなら帰り支度をはじめるチーフが慌ただしく明日の仕込みをしだし、俺しばらく来られないから、家族がなった、さっき連絡きてさ、と言い出す。妻と幼い子が陽性になったとのこと。終えて、往来座へ。Hからやっぱ本送ります、とライン。東池袋西友で買い物してからS家へ。Sは休日、布団にくるまりブログを書くかユーチューブを見るかしている。夕飯は、トマト、チンしたじゃがいもにバターと醤油をたらしたやつ、ピーマンと塩昆布のチャーシュー和え、月見そば。そういえば北京オリンピックってどうなってんだろ、ぜんぜんニュースでやらないね、とS。さっき三省堂に羽生くんの本いっぱい並んでたけど、あれ北京オリンピックか、とわたし。「SIREN」続き。攻略を見なくても何度か失敗を繰り返せば前に進める作りが優しい。M家泊。

東京の感染者数、21576人。

 

2月3日木曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。マスクと手袋は常時しているとはいえ、厨房もだだっ広いとはいえ、コロナから復帰した同僚がときおりゴホゴホ咳をしていて不安。どんな症状だったか聞くと、はじめに熱が出て、でもそれは1〜2日ですぐ下がって、それから喉が猛烈に痛くなった、いまもゴロゴロしてます、と。仕事はひま。終えて、往来座へ。Sと車で柿の木坂のめずちゃんちまで買取りへ。明治通りを南下、代々木公園のあいだの道を通って山手通り、駒沢通りと走っていく。先日行った銭湯「効明泉」の煙突が見える。祐天寺がでかくて驚く。駒沢通りはおしゃれな個人商店が点在し、柿の木坂ではまたでかい家々に圧倒され、住んでいる世界が違うとあらためて思う。めずちゃんちで段ボールを積む。帰りは買取りした本とめずちゃんも一緒に乗せて往来座まで。車内で、めずちゃんが高校を卒業したあとの1年ちょっと、八重洲のスポーツ道具店で働いていた話を聞く。バブルの頃でさぁ、高いゴルフボールとか、スキーウェアとかすっごい売れてた、スキーウェアなんて毎年買い替えてたよね、ふつうに仕事帰りに客に飲みにも誘われてたよ、周りもそうだったからそれが普通だったなぁ、そのときは変だと思わなかった、いまなら大問題だけどね。時代が変わったねーと話す。あのままあそこにいて結婚して子どもを産んでって生活してたらいつか自殺してたかもなぁ、とめずちゃん。往来座に着き、段ボールから本を出し、Sが値段つけ。めずちゃんに、これはあげる分、と先週行った箱根の温泉のタオルと絵の具もらう。本搾り、飲みすぎる。大倉で買い物。Sと、めずちゃんを雑司が谷駅まで送る。夕飯は、トマトとアボカドを和えたやつ、ベーコンかぼちゃん玉ねぎにチンした飯を入れたリゾットもどき。S家泊。

東京都の感染者数、20679人。

いっそのこと、もうとっとと済ませたくなる。

コロナの冬 1月21日から1月27日

1月21日金曜日

晴れ。かき玉うどん。昨秋くらいから続く右肘の痛みが治まらないので、明治通り沿いの清水クリニックへ。今日から3回目のワクチンの受付がはじまるのでばたばたするかもしれません、と受付の人は言っていたが特に混乱もなく。待合室はリハビリに来ている老人が数人だけいる。肘のレントゲンを撮ってもらう。骨にも関節にも異常はなく、使い過ぎによる腱鞘炎のようなものだろうとのこと。利き腕なので動かすなとは言わないが、なるべく穏やかに温めて過ごすように、とサポーターをはめてもらう。サポーターはクリーム色のきつい靴下の筒みたいなもので、よくおばあちゃんがこういうやつを肘とか膝とかにはめていたなと思い出す。会計を終え、処方箋を持ってKへ、湿布をもらう。S家に戻るとまだSがおり、どうだったか聞かれ、腱鞘炎みたいなもんだって、と答える。湿布を貼りサポーターをはめる。東京都は今日からまたまん防、知り合いの飲食店が営業時間の短縮をツイッターで知らせている。Sは往来座へ。文章書き。夜、大倉で買い物してから往来座へ。ru先輩。本搾り。蝶子映画祭を無事に終えたnは、エビスの缶ビールのロング缶を飲んでいる。nは、朝一の上映に合わせて文芸坐に顔を出し、往来座の仕事を終えたあともまた文芸坐に行き、最終上映を観た客の見送りもしていた。知らない人が見たらへこへこ頭下げてるおばちゃんがいるなーって思われてたと思うけど、映画祭やってよかった、経験値がアップした気がする、とn。明日はゆっくり寝る、と言いながらロング缶の2本目を飲んでいる。ユーチューブの尾崎豊の動画をみなで見る。ru先輩が高校時代に尾崎にはまり、2回ライブを観に行ったことがあるとのこと。8時過ぎに外に出ると、飯屋が閉まり、明治通りが一気に暗くなる。コンビニくらいしか明かりがない。夕飯は、トマトアボカド、ベーコン玉ねぎトマトパスタ。『昭和の名短篇』の「橋づくし」を読む。三島がこんなに読みやすいとは思わなかった。S家泊。

東京都の感染者数、9699人。

 

1月22日土曜日

晴れ。冷凍していた餅をトースターで焼いて食べる。餅は飛鳥山の和菓子屋で買った残りと、uにもらった知らないおじさんが作った餅。餅が入った袋に、詳細不明、と黒マジックで書かれている。わたしは醤油で4つ、Sは醤油バターとキナコ砂糖で4つ、それぞれ食べる。Sは往来座へ。昼過ぎ、アルバイト先の食堂から同僚に陽性者が出たとライン。会社が金を払うので各自抗原検査を受けるよう指示される。近所のKに事情をメール、店でやり方の説明を受け、ひとつだけ残っていた検査キットを買いS家に戻る。もし陽性だったら昨日行ったクリニックに、往来座で会った面々に、すべて連絡するのかと思うと気が重い。鼻に綿棒を突っ込み、恐る恐る試すも陰性。陰性だった、とバイト先と関係者に報告。文章書き。夜、往来座へ。H、あとからgoさん、めずちゃん。nがもらったスパークリングワインをあけてみんなで飲む。Hの沖縄土産で昔ながらのやり方で作ったという木灰そばもらう。たんかんももらう。飲もうと思い剣菱を開けたら、ものすごく色が黄色い。Hは微妙な顔をし、Sとgoさんは平気だと言う。そこから腐った食べ物を食べた話になり、腐ったやつは粉っぽい、干し椎茸の味がする、とS。川を渡ったほうがいい、とH。海でも橋でもなく、川か、と思う。あと5年後の45歳。めずちゃんを雑司が谷駅まで送り、ファミマで買い物。夕飯は、実験作が食べたいとSが言うので、豚バラとカット野菜を炒め、牛乳とシチューの素を入れ、そのシチューもどきで作るケンミンの焼きビーフン、トマト。シチューのミルクっぽさとビーフンの中華っぽさがケンカするかと思ったがまったりしてうまい。麦チョコをふたりで袋半分食べる。Sは夜遅くまで、明日のBスポで使う文章を朗読し、スマホに録音している。S家泊。

東京都の感染者数、11227人。

 

1月23日日曜日

曇り。ローソン100で買ったトマトソースにひき肉と玉ねぎを足したパスタ。Sは一度往来座へ行くが、ツルハで猫砂を買って戻り、また往来座へ行く。文章書き。夜、往来座へ。今夜は不忍ブックストリームの配信。はじめて往来座内の2箇所を使って配信するので、準備のため7時に早仕舞い。番台に今日のゲストのnと本宮映画劇場のTさんの配信場所を作り、店の奥にSの配信場所を作る。映像はつながるものの音声がうまくいかず、配信時間ぎりぎりまであちこちいじる。8時半、Tさんと編集者のAさんが来、酒の用意などをしつつ、9時から配信開始。特集は、「映画館の記憶」。おすすめの映画館本、はじめて映画館で観た映画の話など。Bスポは、「あらすじドン!」。固有名詞をのぞいた映画のあらすじを読み、なんの映画かを早押しで当てる。ゆるゆると楽しい回。終えて、23時過ぎ解散。Sが店内をかたし、わたしはハナマサで買い物。外に出ると、夜の空気が春っぽい。夕飯は、トマト、ほうれん草肉うどん。疲れて早々に寝る。S家泊。

東京都の感染者数、9468人。

 

1月24日月曜日

早朝、食堂から電話があるが寝ていて出られず。晴れ。暖かい。かぼちゃひき肉玉ねぎクリームパスタ。昨晩の不忍ブックストリームを見直し。洗濯機の水漏れ問題を確かめるため、一度洗濯。排水ホースに穴が開いているとわかる。ネットで穴をふさぐやつを買う、とSがアマゾンで補修テープを注文している。夜、家に寄ると、龜鳴屋から装画を描いた本と、nとSにと献本してもらった本が届いている。往来座に行き、昨晩の片付けの続きをしていたSに献本を渡す。Sと池袋を散歩。ボードゲーム屋、カラフルなウィッグ屋。西友で買い物。飲食店が閉まる夜8時過ぎの西友は、ひとりで買い物をする男性客がとても多い。夕飯は、トマト、母にもらったササミの味噌漬けのオーブン焼き、ざる蕎麦。TVerアド街の専門店街の特集見る。1位は本の街神保町で、「本の雑誌」の編集部が映ったさいに、はっちの『東京の古本屋』がどーんと紹介される。「ミステリと言う勿れ」3話目見る。前回の続きや、CMをまたいだとき、話の繰り返しが多く演出がまどろっこしく見える。姉を妹に、広島を大阪にと、原作をちょこちょこ変えてくるのも気持ちが悪い。M家泊。

東京都の感染者数、8503人。

 

1月25日火曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂から早く来て欲しい旨ライン。予定より2時間早く出勤すると、チーフが熱が40度出たとのことで欠勤。代わりのチーフが飯を作っている。チーフは近所の病院でPCR検査を受けたが陰性だったとのこと。終えて、往来座へ。nとSと副都心線都立大学まで。駅を出、Sが靴下を買いたいというので近くのファミマへ。赤い靴下を買う。ファミマの横には桜並木の道。見慣れない街をきょろきょろ見回しながら、商店建築と豪邸の並ぶ柿の木坂通りをのぼり、途中の古道具屋を見、マイバスで酒とつまみを買い、めずちゃんの住むシェアハウスへ行く。ドイツ人の住まいだったというシェアハウスも、周りの家々もとてつもなくでかい。シェアハウスは天井が高いよ、廊下も広いよ、とめずちゃんから聞いていたものの、その思っていた3倍はでかくて広い。ドラマに出てきそうなおしゃれな家過ぎて笑う。めずちゃんの個室を見たSが、『TOKYO STYLE 』みたい、と言う。共有スペースの広い台所と7人掛けの大きなテーブルで飲み会。缶ビール、スパークリングワイン、いちご、餃子、シュウマイ、生ハム、チーズ、クミンの入った味噌マヨの野菜スティック、めずちゃんの作った野菜スープ。うまい。リモートで仕事をしていた住人たちが台所に顔を出し、さらっとステーキを焼き同じテーブルに座り談笑しながら食べていく。東京に出てきてサーフィンに目覚め、南房総で波乗りをしているという人。外から帰ってきた住人が台所をのぞき、こんにちはー、と言いながら去っていく。Sは赤丸ベーカリーで土産に買ったクリームパンを住人に手渡している。みんな大人なんだよね、だから居心地がいい、とめずちゃん。みんなまだ若いのに知的で爽やかで人当たりがよくて金に困っていなくて、同じ東京なのに自分と生きている階層がまるっきり違うことに驚く。帰り道めずちゃんに案内されながら、近くの原監督や清水圭の豪邸を見つつ駅まで歩く。有名人とユーチューバーが住んでそうな家ばかりで見ていて楽しい。都立大学からまた副都心線で帰る。Sとわたしは雑司が谷駅で降り、nは池袋まで行く。けやき並木でSと別れる。家に帰るとKOさんから立派なはっさくが届いている。とてもうれしい。M家泊。

東京都の感染者数、12813人。

 

1月26日水曜日

晴れ。納豆ご飯。母は3回目のワクチン接種へ。食堂アルバイトへ。熱がさがったのでチーフはふつうに出勤している。ひま。終えて、往来座に寄ってからS家へ。Sは休日、布団にくるまりブログを書くかユーチューブ見るかしている。文章書き、進まず。夜、Sとマルエツまで散歩。買い物。先日、八幡でもらった、作りたてでおいしいというビールを、冷やしておいた薄はりグラスで飲む。うまい。夕飯は、トマト、ささみの味噌漬けのオーブン焼き、木炭そば。たしかにうまい。食べながら、米粒写経のユーチューブを見る。今月の古書探訪のコーナーは、火星の庭。善行さんの本も紹介している。映画「フレンチコネクション」観る。麻薬の売人を捕まえるためとはいえ、街の人たちも警察の同僚も巻き込まれてばんばん死んでいく。実際にあった話だから、とSは言うが、面白くない、スッキリしない、なにが現実にあった話だよ、現実じじい、と叫ぶと、夢見がちばばぁ、とSに返される。M家泊。

東京都の感染者数、14086人

 

1月27日木曜日

晴れ、曇り。納豆ご飯。食堂から電話。パートのtさんが喉がごろごろするらしく、なんかあやしいので、早めに来れない?とチーフから。しばらくして、抗原検査キット持ってる?とまた電話。Kに確認し、今朝入ったばかりだという検査キットを買い、予定より1時間早く食堂へ行く。tさんは入れ違いに早退。食堂自体はひま。1時間後、検査キットで陰性だった、とtさんから電話をもらう。しかし様子見で明日も休むとのこと。厨房のあちこちにアルコールをスプレーする。おれもパソコンが壊れるくらいアルコールをまいた、とチーフ。終えて、近所のu宅へはっさくのおすそ分けを置き配。その足で予約していた歯医者へ行くと、開いているものの人の気配がなく、予約の時間になっても誰も現れず。電話をしてみると、先週患者から濃厚接触者が出、その人も帰宅してから陽性者になったので、10日間ほど休診になったと。そういえば着信があったがかけ直していなかった。謝られつつ、また来週を予約。わたしはなんともないんだけどねー、毎日ここでこうしているだけで、ヒマなんです、と歯医者。Kさんちのポストにもはっさくを置き配。S家へ。文章書き、進まず。夜、往来座へ。本搾り。カレー味の柿ピーのピーだけSが食べている。asさんに「フレンチコネクション」の感想など。大倉で買い物。夕飯は、トマト、大倉で買った半額ハンバーグのトースター焼き、煮麺。M家泊。

東京都の感染者数、16538人。

 

コロナの冬 1月14日から1月20日

1月14日金曜日

晴れ。ミートソース。Sは往来座へ。掃除。猫に吐かれた敷物の洗濯。どこから漏れているのかわからないが洗濯機の下が水浸しになる。ゴム版画をひとつ。夕方、歩いて要町のブックオフまで。背取り。要町通り沿いにあった光文社ビルはだいぶ前に更地になったが、更地のままいまはブリリアの分譲マンションの大きな看板が建てられている。小さな窓口だけのテイクアウト専門の唐揚げ屋やマンゴードリンクの店が、要町通りに増えているように見える。昨年閉店した丸井の大きな建物の下半分がフェンスで覆われている。三省堂荒川洋治編の中公文庫『昭和の名短篇』を買う。『ど根性ガエルの娘』の6、7巻を探すも在庫なく。往来座へ。めずちゃん、ru先輩、asさん、今日が誕生日だというgoさん、あとからdeさん。goさんが買ってきた瓶ビールを一口もらってから本搾りを飲む。ブックオフ背取りした本をSに見せると、これ欲しい、探してたやつ、と言うので、店にまだ出していなかった商品と交換することで了承する。ハナマサで買い物。閉店後、goさんが近所に住んでいると言うので、めずちゃんを池袋まで送ったあと、ru先輩とSとgoさんのマンションの下まで散歩。ここじゃないか、とru先輩と話していたところがまさにそこで驚く。山岡士郎的マンション。ミニストップでru先輩と別れ、買い物して帰る。夕飯は、ハナマサで半分で100円だった白菜と里芋と豚バラの鍋、しめにふたりでラーメンを1玉。「透明なゆりかご」見る。『昭和名作短篇集』読む。パソコンを店に忘れた、動画編集できないから今日は早く寝る、とS。S家泊。

東京都の感染者数、4051人。

 

1月15日土曜日

曇り。昨晩の鍋の残りの里芋を入れたうどん。Sは往来座へ。夕方、サンシャイン60そばの西友並びに出来た無印を見に行く。ほぼ食料品店、持ち帰りの惣菜や弁当もあるらしいが、オープンはじめての土曜日で店内激混みでよくわからず。そのまま往来座へ行き、背取りした古本のクリーニング。本を縛り、明日の一箱に持っていくものを用意。文芸坐帰りのnの友人知人たちが店に立ち寄り、「おじさん」最高だったー、とnに蝶子映画の感想を伝えていく。nは明日のトークショーのことを考え、やめようかな、でも1本だけ、と言いながら缶ビールを飲む。大倉で買い物。夕飯は、トマトアボカド、静岡のKOちゃんがくれたツナ缶、とろろ蕎麦。M家泊。

東京都の感染者、4561人。

 

1月16日日曜日

晴れ。納豆ご飯。NHKで、トンガ沖の海底火山の噴火による津波を知らせるニュース。朝からずっとこう、と母。本を詰めた荷を背負い、10時45分に家を出る。荷がめちゃくちゃ重い。池袋から山手線で上野まで、銀座線に乗り換えて田原町へ。11時半過ぎ、Readin' Writin' BOOK STOREに着く。版元のHAさんと店主に挨拶し、場所決めのあみだくじを引く。くじで決まった2階の畳スペースの一番奥に一箱を広げる。参加者が着くたびに、あーあの妖怪の、あーあの噴水の、などと言いつつ『古本マニア採集帖』を思い出しながら挨拶する。12時、一箱古本市開始。開店とともにぱっと1冊売れたが、その後ゆるゆると停滞。1階の本屋に客は来るが、2階の一箱まではなかなか見てもらえず。結果、件、人魚のミイラ、UFO、竹内文書、浅草の珍世界、都新聞と、令和と思えない話題で盛り上がる参加者たちとダメ文芸サークルの部室のような半日を過ごす。久しぶりに会えたKIさん、秋田の話、いまの体調のことなど聞けてよかった。酔っ払ったmiくんが来、冗談で出したSとnの色紙を買っていく。miくんは文芸坐でnのトークを聞いたあと、歩いてここまで来たそう。岡田睦の単行本未収録冊子を作ったSさんも来、次に出したい冊子や龜鳴屋の話など。Miとuも来る。7時から南陀楼さんとはっちの『古本マニア採集帖』刊行記念のトーク開始。人付き合いがうまいわけでもないのに場を作る南陀楼さんと、いつのまにか場の隅っこにそっといるはっち、というふたりのトーク。ふたりの取材のやり方の違いなど。はっちの質問から南陀楼さんが気づいていく、というトークの流れが心地いい。大塚にあったオレンジスタジオでボエーズの練習をしたあと、近くの激安居酒屋江戸村で飲み、そのあと都電の線路沿いをみなで歩いたことが『東京の古本屋』に繋がっているのかと思うと感慨深い。いまもどこかに繋がっていくのだろうか。終盤で『東京の古本屋』にわたしがたびたび登場し書かれることをどう思うかと南陀楼さんに聞かれ、うまく答えられなかったが、あとから近い感情を思い出すと、子どものころカセットテープに録音した自分の声をはじめて聞いたときと近い。ときどき誰かのブログに書かれることもあるが、はじめて自分の声を聞いたときのような衝撃がないので、はっちの書くものには他とは違うなにかがあるんだろうがよくわからない。本とブログの違いもあるだろうが。終えて、近くのセブンイレブンで缶ビールを買い、路上で飲む。田原町から上野に出、Mi、u、Hと上野の居酒屋へ。白ホッピーセット、焼き鳥、山芋揚げなど。2杯ほど飲んで帰る。山手線で目白まで、改札でMiと別れる。Sが来、ぶつぶつ言いながらも重い荷物を持ってくれる。雑司ヶ谷でuと別れ、往来座に売れ残りの本を置き、Sがまだ夕飯を食べていないと言うので、池袋ジュンク堂前の松屋に行く。わたしが黒毛和牛のハンバーグ定食、Sが牛丼と卵を頼む。食べたりないと言い、Sは牛皿単品も注文し食べている。M家泊。

東京都の感染者数、4172人。

 

1月17日月曜日

晴れ。暖かい。納豆ご飯。水島新司の訃報。ファミマで買い物してからS家へ。Sに小松菜うどんを作る。Sは休日、布団にくるまり動画を作るかブログを書くかユーチューブを見るかしている。店にずっとあった『ドカベン』のセット売れたよ、とS。今月末に締切の文章を考えるが浮かばず。夜、Sと缶ビールを飲みつつ買い物へ。サンシャイン60そばに新しくできた無印をまたのぞきに行く。土曜日ほど人はおらず、揚げたてコロッケありますよー、と店員。レトルトカレーや冷凍食品のほか、コロッケ、アジフライなどの揚げ物、量り売りの惣菜も売られている。無印ではなにも買わず、マルエツで買い物。本搾り。帰り道、雑司ヶ谷霊園を歩きつつ、昨日のトークの感想と、締め切りのある文章のことをぶつぶつ話す。話しているうちに整理されてくる。扉を開ける。夕飯は、トマト、たちうおのみりん干し、白菜と鶏肉のクリーム煮、クリーム煮にチンした飯を入れてリゾットもどきにしてしめる。「透明なゆりかご」見る。性虐待する人間は絶命するまでちんこを切り刻まれればいいと思う。M家泊。

東京都の感染者数、3719人。

 

1月18日火曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。間違えて30分遅刻する。ひまな日でよかった。あまった鶏の唐揚げもらう。終えて、往来座へ。しばらくするとSも来る。大倉で買い物して先に帰る。Sは夕方、古書会館に出品に行ってきたとのこと。市場空いてた、ほんとに明日あるのかな、とS。夕飯は、トマト、菜の花の辛子和え、もらった唐揚げにおろしポン酢をかけたもの、ざる蕎麦。「透明なゆりかご」最終話、見る。涙のカツアゲ。生と死、母と子、家族など、普遍的だが安っぽくもなりがちなテーマを、出来事を丁寧に静かに積み上げてみせた。最終話のセリフもぱちっとはまった。いやーよかった、よかったねぇ、とSと言い合う。M家泊。

東京都の感染者数、5185人。

 

1月19日水曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。終えて、往来座へ。Sと車で、先日雪で中止になった買い取り先へ。池袋から護国寺、後楽園、神保町に出、靖国通りを行き、浅草橋で左折して蔵前に出、ルート315を千葉方面へ向かう。めったに来ない町を車窓からきょろきょろ見られるのはうれしい。が、車の運転が苦手なSは、運転する身にもなれ、と言いながら不安そうに知らない道をころがしていく。隅田川、荒川、江戸川のほか川がたくさん、東に来るといくつもいくつも川を越える。1時間少しのドライブ。本八幡でSの恩師繋がりのKさんと待ち合わせ、近くのマンションへ。遠いとこごめんね、と言うKさんに缶ビールセットをもらう。出来たてのビールだから、よく冷やして早めに飲んで、とのこと。台車2台分の買い取り。終えて、帰り道に寄ったセブンイレブンで缶ビールを買い、飲みながら帰る。帰り道はいつも早い。駐車場に車を停め、ポプラで酒を買い飲みながら目白通りピアゴまで歩く。買い物。本搾り飲みながらS家に帰る。夕飯は、ほうれん草のおひたし、トマト、ピアゴで3割引だった肉で焼肉、しめに焼きそば。Sは焼きそばに付いていたソースは使わず、レモンと塩で味付けしている。食べながらドラマ「ミステリと言う勿れ」2話目、「家ついて行ってイイですか」、を見る。なにをやっても三日坊主だが短歌に出会いはまった大学生。NHKクローズアップ現代で、茨木のり子の特集。音声が聞けたのはうれしいが、芸能人に詩を朗読させ、若者にも人気があると言い、韓国との繋がりを紹介しているが、表面をなぞるだけで番組にまったく深みがない。M家泊。

東京都の感染者数、7377人。

 

1月20日木曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。地味に忙しい。終えてS家へ。文章書き。夜、往来座へ。saさんにハイボールをもらって飲む。saさんと詩集の話。nにトークと映画祭のもろもろを聞く。今回、若大将シリーズもやったんだけど、寅さんと一緒で見てないのに決めつける人が多い映画で、でも今回はじめて観た人たちからこんなに面白かったんだって言ってもらえて、それが一番うれしかったな、とn。ローソン100で買い物。夕飯は、トマト、ほうれん草のおひたし、ベーコン玉ねぎクリームパスタ。アメトークで北海道芸人。見ていて穏やかで楽しい気持ちになる。S家泊。

東京都の感染者数、8638人。

たんたんとvol.3

静岡県蒲郡にある小林住建さん発行の冊子「たんたんと」vol.3 が出来上がりました。1号2号に続き、今号も装画を描かせていただきました。今号のテーマは、蒲郡にある三敬株式会社さん。糸からこだわったガーゼケットを使ったベビー寝具を中心に作られている会社です。冊子「たんたんと」は蒲郡を中心に無料配布されています。どこかで見かけましたら手に取っていただけたらうれしいです。

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デザイン:北口加奈子

装画:武藤良子

愛知県蒲郡市|自然素材の木の家|小林住建 – 愛知県蒲郡市で本物の木の家をかたちづくる工務店

コロナの冬 1月7日から1月13日

1月7日金曜日

晴れ。向かいの家の屋根にまだ雪が残る。納豆ご飯。Sは納豆ふたつに卵ふたつツナ缶ひとつをまぜ、飯にかけて食べている。今日行くはずだった買い取りも先方から延期の連絡。行くはずだった場所は日陰が多く、さっきも郵便局の車がスピンしたとのこと。Sは往来座へ。年賀状の宛名書き。ゴム版画ひとつ。夜、往来座へ。asさん、ru先輩、めずちゃん、nに年賀状渡す。みんなでsiさんにもらった梅酒を飲む。すげーうまい。大倉で買い物。名前に「君」をつけて呼んでもらえるとうれしい、とru先輩。それなんかわかる、とS。雑司が谷駅で解散。ファミマで買い物。夕飯は、豚しゃぶ鍋、しめに雑炊。「透明なゆりかご」2話目見る。物語は血生臭さいのに表現がとても静かだ。「おかえりモネ」に出てくる人たちがたくさん出てくる。『古本屋残酷物語」の続きを読んでいると、いま揚羽堂さんなにしてる?とSが聞く。いま事務所を引っ越しした、いま出会い系のサクラのバイトクビになった、など報告する。S家泊。

東京都の感染者数、922人。

 

1月8日土曜日

晴れ。ミートソースパスタ。Sは往来座へ。ゴム版画ひとつ。会長宅へ。会長は本日3回目のワクチン摂取だそう。数が少なそうだから知らせが来たらすぐに射ちに行けと言われる。久しぶりにお向かいのSaさん。なんとか、店も潰さずに、とポツポツ話す。S家で帳簿をつけ、終えてまた会長宅へ帳簿を戻す。そのまま歩いて新宿の世界堂まで。妖怪シリーズで使う素材探し。池袋ハンズがなくなったので素材系のものを探そうと思うと、新宿の世界堂か、板橋のビバホームまで行かねばならずとても不便。買い物し、また歩いて雑司ヶ谷まで戻る。S家に買ったものを置き、往来座へ。梅酒のソーダ割り。大賀ハスローソン100で買い物。夕飯は、トマトセロリアボカド、玉ねぎかぼちゃと鶏肉の味噌漬けのホイル焼き、tの土産のへぎそば。へぎそば、つるっとしててうまい。食べながらTVerで特番の「家、ついていってイイですか?」を見る。代々木の家、すごい。誰にでも物語があることを映像で見ることができてすごい。「透明なゆりかご」3話目見る。ふぐふぐ泣く。S家泊。

東京都の感染者数、1224人。

 

1月9日日曜日

晴れ。暖かい。パスタの買い置きが思っていたよりも少なかったので麺少なめの、ほうれん草ベーコンクリームパスタ。Sは往来座へ。ゴム版画。妖怪シリーズの仮面を作る。夜、三省堂書店で立ち読み。雑誌「旅の手帖」は特集「小説の舞台を辿る」。犀星のところに洲々子さんのインタビュー。サコッシュや冊子も写真つきで紹介されていてうれしい。往来座へ。今日はうちらがんばったよー、とn。値つけされた山が番台に積んである。8時にさくっと閉店し、S、n、めずちゃん、saさんと向かいのビリーザキッドへ。初来店。生ビール。Sが400グラムステーキセット、nがインディアンセット、めずちゃんが200グラムステーキとサラダ、saさんが200グラムステーキセット、わたしがパンチョハンバーグ250グラムセット。味はふつう、ソースが少ない。ステーキは薄いでかい肉で、もっと分厚い見るからにステーキっぽいのが食べたかった、とS。食後に出てくるコーヒーはホットのストレートのみ。ツイン・ピークスアメリカ映画に出てくるダイナーに憧れているが、もしかしたらこのうまくもまずくもなく量はある感じはダイナーで出る飯に近いのではと勝手に思う。雑司が谷駅でめずちゃんと別れ、ファミマで買い物して帰る。「透明なゆりかご」4話目、見る。ふぐふぐ泣く。しかし貼り紙の連打はわざとらしいのではないか。『古本屋残酷物語』読み終わる。「古本屋は私にとって最高に面白い商売だ。金もかけずに我流でやれる自由さがいい。」と揚羽堂さんのあとがき。「始まりの日々に感じたその風を、結局ずっと忘れられないのだろうか」と石神井さんの解説。S家泊。

東京都の感染者数、1223人。

 

1月10日月曜日

曇り。玉ねぎほうれん草ベーコンのトマトパスタ。Sはここ数日、尻の調子が悪いらしく、安静を心がけて今日は店は休むとのこと。布団にくるまりブログを書くかユーチューブを見るかしている。miくんからライン、夜、サン浜名で飲むと約束。ゴム版画。夜、Sとサン浜名に行くが休み。miくんに電話すると池袋のディスクユニオンにいると言うので下で待ち合わせ。行くと街路樹に斜めによりかかりながら本を読むmiくん。3人で南池袋公園そばのニュー加賀屋で飲む。生ビール、白ホッピーセット、焼き鳥、しめ鯖、煮込み、ゲソ揚げ、チーズフライ、焼きそば。はじめて入ったが居酒屋のセットかと思うようなTHE居酒屋な佇まい。いままでこれでもかと吸収してきたことをそろそろ外に出してはどうか、舞台にあがってみてはどうか、昔年上の人たちから言われて、けっ、うるせーバカ、と思っていたことたいていそのとおりになるからね、と言ってみる。おしゃれサブカル大学生みたいなやつ、おしゃれサブカル大学生が聴いてそうな音楽、とmiくんがなんども言うので、会計してジュンク堂横のスタバに行く。一番おしゃれなやつください、とカウンターで相談すると、今ならこれですかねー、とキャラメルアップルルイボスティーをすすめられる。わたしもクリームがぐりぐりのってるやつを飲んでみたいんですが、と相談すると、モカをおすすめされる。miくんがキャラメルのそれ、Sがラテ、わたしがカフェモカを頼む。西武本社のデッキのベンチに座って飲む。カフェモカ、おいしいけどすこぶる甘い。キャラメルのそれを一口飲んだmiくんが、清澄白河の味がする、とぶつぶつ言っている。街頭に寄りかかって本を読むmiくんを撮影して解散。Sと往来座に寄り、通販で注文がきた本を探してから帰る。M家泊。

東京都の感染者数、871人。

 

1月11日火曜日

曇り、雨。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。今年初出勤。あけおめーと言いながら入っていくと、激混みだよ、とチーフ。コロナ禍以前のような混み具合。終えて、大倉で買い物してからS家へ。岩波ホールがコロナ禍での営業悪化で2022年7月に閉店のニュースが流れる。ふと角煮が食べたくなり、大倉で買った豚バラを煮込む。Sは休日、布団にくるまりブログを書くかユーチューブを見るかしている。今年に入ってからまだ1回も車を動かしてないので不安とSが言うので、夜、車で氷川台のライフまでドライブ。食堂アルバイト用の靴下、グラタン皿、猫エサなどいろいろ買う。本搾り飲みつつ雑司ヶ谷に帰る。夕飯は、トマトアボカドセロリ、大根と豚の角煮、ライフで買ったパックの寿司。角煮うまい。「透明なゆりかご」5話目見る。M家泊。

東京都の感染者数、962人。

 

1月12日水曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。ひま。終えてS家へ。年賀状の続き。夜、往来座へ。tに年賀状手渡す。大倉で買い物し、Sと帰る。夕飯は、トマト、かぼちゃほうれん草ベーコンのグラタンもどき、tの土産のへぎそば。感染者数の増加でベント中止の告知がぽつぽつと出はじめる。「透明なゆりかご」6話目見る。イッセー尾形すごい。M家泊。

東京都の感染者数、2198人。

 

1月13日木曜日

晴れ。納豆ご飯。食堂アルバイトへ。ひま。終えて、往来座へ。夕方Sと車で、先週雪で延期になった買い取り先へ。買い取り先の斜め向かいくらいにコインパーキングを見つけるが、12分440円ってなんだよ、12分って、と看板の金額を見たS。なるべく早めに終わらせたが、駐車料金40分で1760円もする。往来座に戻り、本をおろす。本搾り。nは今日から文芸坐でのむみちプレゼンツ蝶子祭りのため、客の入りなど気にしながらそわそわしている。近所のuが来、静岡のKちゃんからお預かったという土産をもらう。いちごのお菓子。大倉で買い物。夕飯は、トマト、大倉で買った半額ハンバーグにかぼちゃと玉ねぎを足してトースターで焼いたもの、ざる蕎麦。「透明なゆりかご」7話目見る。ZA先輩が言ったとおりだね、確かにいいドラマだね、とSと言い合う。S家泊。

東京都の感染者数、3124人。

コロナの冬 12月31日から1月6日

12月31日金曜日

曇り。寒い。S母がくれた菊芋とベーコンのジェノベーゼパスタ。菊芋が甘くてうまい、とS。あちこちオードリーで爆笑問題の回。反省会で、このまま23時以降テレビラジオ男でいるか、ゴールデン覇王になるかの分かれ目、と若林。Sは布団に埋まりながらブログを書いたりユーチューブを見たりしている。家に一度寄り、副都心線雑司が谷から祐天寺まで。電車内の画面では、生活困窮者に食料を配る街角、2年ぶりに開催のコミケ、元旦にかけて大雪のおそれのある日本海側、のニュースが流れている。祐天寺の改札を出、東口の商店街を抜け駒沢通りに出て右折、すぐ次の角に大きな更地、その向こうに大きな煙突が見える。年末の空と煙突がとてもきれいだ。空き地の手前を右折すると1軒越えてすぐ銭湯「効明泉」がある。入り口左手にコインランドリーと自販機、右手の路地では猫が1匹鳴いている。入り口には自転車が数台とめられ、人がひっきりなしに出入りしている。正面ののれんをくぐると、正面と左手に下足箱、正面奥に自動ドア、越えると小さなロビーがある。ロビーは右手にソファスペース、左手にテレビと飲料水の冷蔵庫、正面にフロントがあり、天井から小さなシャンデリアのような明かりがさがっていてる。フロント右手が女湯の入り口。脱衣場。木の板で斜めに覆われた天井、丸太を1本削ったようなどーんとしたベンチ、と木がふんだんに使われている。ロビーのシャンデリアの暗さや入り口周辺の木陰と合わさり、銭湯全体がどことなく山小屋を思わせる。右手の壁にロッカー、島ロッカーが真ん中にひとつ、道に面したガラス戸の向こうに小さな庭がある。ガラス戸手前にコインランドリーの洗濯機が3台か4台、と便所。洗い場。左手すぐにふたり分の立ちシャワー、左手の男湯との壁沿いにカラン、真ん中に島カランが1列。右手は休止中だと思われるサウナ、サウナの手前に建つ壁にもカラン、右手のサウナの奥の壁にもカランが少しある。湯船は右手の壁の真ん中あたりから正面の壁に沿って「く」の字型に置かれた大きな変形湯船で、その左側に寝ジェットがひとつ、パイプのみで仕切りられた座ジェットがふたつ並んでいる。寝ジェットのほうは壊れているのか湯が出ていない。正面の壁一面に、ピンク紫色系の細かいタイルで大きな山脈が描かれている。今日は若い人が多いね、今日でおしまいだから、とここでも常連客の声が響く。湯は熱めだが、赤ん坊を抱えた若い母親が湯船に入ってくる。えらいわねー泣かなくて、と常連客。パパと何度か来てるから慣れてるんです、今日は最後だからゆっくり入りたいって、と母親。湯からあがりフロントで銭湯遍路の判子をもらう。女湯ののれんのしたからさっきの赤ん坊がはいはいで顔を出し、そのたびに母親に連れ戻されている。はいはいの赤ん坊のお兄ちゃんが男湯から顔を出し、ちらっとこちらの冊子をのぞき、ぼく14個、と言いながらわたしの顔を見上げてくる。女湯のタイル絵を聞くと、モンブラン、そこの写真の、とロビーの壁に貼られた写真を指しながら女将さん。男湯から出てきた年配の男が、長い間本当にありがとうございました、と女将さんに頭をさげていく。ふたりで、あ、判子もらっていいですか、長い間お疲れ様でした、と入ってきた二人連れ。フロントで缶ビールを買い、飲みながら銭湯を出る。駅まで戻り反対側に出、上目黒小学校の脇から住宅街をおりていき暗渠のようなゲートを抜け、蛇崩・伊勢脇通りと書かれた電柱を越え、中目黒駅のある山手通りに出る。Sに電話をしようと携帯を見ると1%しかなく、見回すと改札内に公衆電話を見つけ、財布にあった30円で電話をかける。30円分ってこんなに短いっけ?と思うくらいすぐ電話が切れる。副都心線直通に乗ると急行で、雑司が谷にはとまらず池袋に出る。東口に出、また東池袋マルエツでSと落ち合い買い物。本搾り。夕飯は、トマト、マルエツで半額になっていたほうれん草のおひたし、マルエツで安くなっていた寿司のパック、マルエツで買った天ぷらで年越し蕎麦。紅白とお笑いをいったりきたりしながら、ハーゲンダッツのアイスを一口だけ食べる。チャンネルを変えるとちょうど紅白で中村佳穂からの宮本浩次。映画「マトリックス」を観る。昔観たときは戦うシーンがひたすらかっこいいと思っていたが、いま観るとなんか違う。白人のカンフーシーンってなんかださいよね、とS。Sは夜遅くまでブログを書いている。Sの手帳によると、今年わたしは81本、Sは84本映画を観たらしい。S家泊。

東京都の感染者数、78人。

 

1月1日土曜日

晴れ。KOさんがくれた餅をトースターで焼く。黄色っぽい粟餅と白い餅をひとり4個ずつ、わたしは醤油をつけ、Sはキナコ砂糖醤油で食べる。どちらの餅もうまいが、粟餅の歯ごたえがとにかくうまい。Sは布団にくるまりながらブログを書きつつテレビを見ている。わたしは炬燵でブログを書きつつテレビを見ている。爆笑ヒットパレードのビック4のトークを見て笑う。夜、Sと護国寺まで散歩。猛烈に寒い。境内にカップルが一組、年配の男がひとり、とほぼ人がいない。お参り。セブンイレブンに寄るが棚にものがほとんどない。正月で物流が止まっているからだ、とS。S家に帰り、Sだけ自転車でミニストップへ。夕飯は、水餃子鍋、しめにラーメンをふたりで一玉。Sがミニストップで買ってきた麦チョコをふたりで一袋食べる。映画「ユリイカ」を観る。S家泊。

東京都の感染者数、79人。

 

1月2日日曜日

晴れ。かき玉うどん。Sは布団にくるまりブログ書きつつユーチューブを見ている。ひたすらごろごろ。書くことないよねー、とS。夜、家に寄り母から手伝うよう言われ、かまぼこを切ったりナルトを切ったり皿に並べたり。6時過ぎ、往来座へ。Sと、しばらくしてZA先輩が来、先輩が買ってきた缶ビールで乾杯。6時半、3人でM家へ。ここ数年恒例になった母のおせちと雑煮を食べる会。母の作るものは全体的に味が薄いが今年はとくに薄い。八頭の煮物が好きなSが3回おかわりをする。食後、Sが鳥好きな母のために持ってきたバードカードゲームで対戦。鳥の親子集めゲーム、鳥の親子神経衰弱。思った以上に盛り上がる。先輩がアホウドリのカードだけは絶対取ると固執する。今年はあと2〜3回集まってやりましょう、とZA先輩。9時過ぎに家を出、Sと先輩と、これも恒例になった目白台の東京カテドラル教会まで散歩。24時間開けっ放しの敷地内の奥にある喫煙所でSと先輩が一服。すぐ横でタクシーが一台休憩している。極寒にも関わらずタクシーはエンジンをつけっぱなしにせず、つけたり切ったりを繰り返している。こういうひと好き、っと先輩が言う。「おかえりモネ」でのりょーちんの演技が受け入れられない問題、ZA先輩がいいドラマだから見ろとすすめる「透明なゆりかご」。護国寺で先輩と別れ、Sともののないセブンイレブンで買い物して帰る。Sが言い張るので映画「マトリックスリローデッド」を観る。アクション、説明、カンフー、説明、キスシーン、説明、カンフー、説明、の繰り返し映画。アクションシーンも観念的な説明も冗長でさっぱり面白くない。こんなはずではなかったと思いながら寝る。S家泊。

東京都の感染者数、84人。

 

1月3日月曜日

晴れ。早めに起きる。ツナトマトソースパスタ。今年から昼12時前に店を開けると忘年会で誓ったSは、いつもより1時間早く家を出る。ブログ書き。銭湯の描写が長くなりがちでつらい。夕方、東京の感染者数が100人を越えたとニュース。夜、サンシャイン通りブックオフとパルコの世界堂で買い物、三省堂で立ち読み、ツルハハナマサで買い物してから往来座へ。Sはひとり店番。年末年始でたまっていた通販を片付けている。本搾り。時間がかかりそうなのでSを残して先に帰る。10時過ぎ、S帰る。夕飯は、トマト、ピーマンれんこん豚バラの炒めもの、かぼす煮麺。ここ最近、赤瀬川原平のファンタジーっぽいやつ、岡田睦『明日なき身』、手塚の『火の鳥』を読んでいたSは、頭に入ってこない、いまこういうのを読みたいんじゃないんだよなー、とひとりぶつぶつ言っている。岡田睦ってうーむ、と言いながらSが納得いかない箇所を読み上げている。なにを読むか悩んでいると、これ読みな面白いから、と揚羽堂さんの『古本屋残酷物語』をすすめてくる。「小川の兄貴」がほぼ毎日出てくる。S家泊。

東京都の感染者数、103人。

 

1月4日火曜日

晴れ。玉ねぎ人参豚バラのカレー、ルーはカレーの壺。以前使っていたカレーの壺マイルドのほうがうまい気がする。Sは往来座へ、一日店番。ここ数年年賀状は出したりやめたりだったが急に思い立ち消しゴム版画を作る。虎柄。刷り終え、夕方歩いて小石川図書館まで。閉まっていたのでポストに本を返却。歩いて大塚のブックオフ東池袋マルエツとまわり、S家に戻る。シチューの鶏肉を煮込む。往来座へ。昨日今日と売り上げはぼちぼちとのこと。レジの金が合わない、鍵が見つからない、とSが騒いでいる。本搾り。ハナマサで買い物。近所の猫番してからS家に帰る。夕飯は、トマト、高級食パンの残りをトーストしたもの、シチュー。ノルシュテインの映画「アオサギと鶴」「霧につつまれたハリネズミ」「話の話」を観る。なにがマーベルだよ、なにがザイオンだよ、みんながノルシュテインがすごいって言うのがやっとわかった、とはじめてノルシュテイン映画を観たS。なんかすごいショック、もうこれ以上観れない、とS。『古本屋残酷物語』の続きを読む。S家泊。

東京都の感染者数、151人。

 

1月5日水曜日

晴れ。昨日のシチューの残りにベーコンとほうれん草とチンした飯を足したリゾットもどき。うまい、とS。沖縄、新規感染者600人の見通しのニュース。どうするの1月行くってはっちに言っちゃったじゃん、とS。行くのが無理な旨をはっちにライン。Sは休日、布団にくるまりブログを書くかユーチューブを見るかしている。昨日の版画の続き、家にあった他の色の紙にも刷る。夜、uの家の下で待ち合わせ。知らないおじさんが作った餅をもらう。スパークリングワインを飲みながら高田馬場まで散歩。ブックオフで何冊か買う。近くの安安で生ビール、ナムル、にんにく、焼肉。長野が数年ぶりに大雪で1日で30センチ積もった話、姪っ子が雪を憎んでいる話、uが山で見分けられるきのこが2種類だけある、など。歩いて雑司ヶ谷まで、都電のところで解散。ファミマで買い物して帰る。S家泊。

東京都の感染者数、390人。

 

1月6日木曜日

曇り、雪。寒い。ツナほうれん草トマトパスタ。昼前から雪が降り出す。Sは往来座へ。雪やまず積もりだす。夕方Sから、今日車で買い取りに行けるかどうかの確認電話。S家から往来座まで歩いてみると、大通りは行けるが脇の小道は雪が積もり車で行くのは危険と判断。往来座に行き、今日は無理、危険、とSに言う。買い取り先に電話し延期してもらう。往来座で梅酒のホットを一口飲んでから、西武本社のデッキへ。デッキの半分は閉鎖され、残りの半分に雪合戦をする人たち、雪だるまを作る人たちなど。パルコの世界堂で買い物。池袋東口に出ると、オレンジ色のベストをつけた人たちが歩道のあちこちを雪かきしている。東池袋マルエツで買い物。本搾りを飲みつつ霊園を抜けて帰る。雪景色がとても美しい。途中4回滑り、1回は膝もつく。猛烈に寒い。町のあちこちでしゃべるがアスファルトをこする雪かきの音がする。9時過ぎSが帰る。夕飯は、トマト、母がくれた鶏の味噌漬けとピーマンれんこん炒め、かぼす煮麺。もらったかぼすはこれでおしまい。ZA先輩がいいという「透明なゆりかご」1話目を見る。S家泊。

東京都の感染者数、641人。